へ。 あ。 ああぁ、き、聞こえました?
すいません。 大したことではないので…
[労いの言葉に細い目を瞬かせた後、
慣れてはいるが発音だけが少し怪しい日本語で、
少し申し訳なさそうにへらりと笑って返す。
これまでにも何度か見た客だ。多分内容までは分かってはいないだろうと思いながらも知った客に見られたと思うと少し居心地が悪い。]
[そのまま離れようとしたところで、真弓の視線の先につられるように目を向ける]
[昨日バイトに入った時には記憶にないシールが、そこに貼られていた。店の装飾は中華風であれば、という大雑把すぎるデザインではあるが、店のデザインに使うにしては、それにしても少し趣が違うようにも思えた]
? …おわ、なんすかこれ
こんなの昨日なかたような…
流行てんたんすか? かこよくはないすけど、これ…
悪戯なら店長に言わなきゃ
[どこがいいんだこれの、と言いたげにまじまじとシールを眺めた]
(3) 2015/06/01(Mon) 00時頃