[瞳から溢れる雫で視界がぼやける。嫌だ。もう嫌だ嫌だ嫌だ…何で、どうして。憤りと後悔で頭がいっぱいになる。
信じきれなかった。彼は己の事を人間だと、守ると言ったのに。名乗り上げるのも勇気が必要だっただろう。それなのに俺はその気持ちを無碍にして、投票を集めて良いなんて言い出して…あの時、どれだけ傷つけてしまったんだろう。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい…幾ら心の中で謝ったって届かない。]
…っ、……、っ、………。
[彼から手渡され残っていたメモ(>>1:257)を見て、首を振る。手帳のカバーは赤いもので汚れて、紙は透明な雫で濡れてふやけた。
あんな風に思えていたのは、ノアを始めとした友人が居たからだ。でもその友人達も、今は…
自分が珍しく冗談めいた風に書いた事だって、半分本気だった。そうなったら嬉しいとさえ思った。なのに、この数日の間に彼の事を信じられなくなってしまったんだ。……………。]
(2) 2018/08/02(Thu) 09時半頃