[ 大半は自業自得ながら相手の中でどれほど悪い印象を抱かれていることか知る由もない。
機嫌の悪くない時に十代だろう少女(>>3:132)が血に濡れているのを見れば普通に心配もする。小刀を持っている様だから、襲われて応戦でもしたのだろうか。
大丈夫か問えば首が振られ、喉がダメだという風に示される。……鋭いもので喉元を突かれて出血し口を利くのも辛い状態なのだろうかと、多少見当違いではあるが。]
……喋れないのか……、
[ それだけは理解して、顔を顰めた。力弱き女、悲鳴も上げられないのでは不安だろう。
喉と言えば……ヨーランダもいきなりペンで刺されていたから、誘拐犯ではなく金髪の男の仕業ではと一瞬過ぎったが。]
これは……どこかで見つけたのか……?
[ 受け取った包みから、刃こぼれしたナイフと弾丸が出てきた。ナイフは何か硬いものでも無理矢理断とうとしたようにみえる。高周波ブレードならきっとバターのように切れるのに、無茶をする。
彼女が地下室を示せば、そうかと頷いてみせた。やはり調べが甘かったようだ。]
(2) 2016/03/02(Wed) 08時頃