皆様ようこそ、『刻辻』へ。
[大広間に踏み込めば、迎えるのは朗々たる声。
男のようにも女のようにも聞こえる声の主は、流麗な一礼の後、その外見で最も特徴的であろう耳をぴこぴこと揺らす]
夜香木の香に誘われて、此度も茶会を設えさせていただきました。
どうぞゆるりと、御歓談の時をお過ごしになられますよう。
必要な物がありましたら、控えております我が眷属に遠慮なくお申しつけください。
[吟ずるように口上を述べた後、管理者はぱん、と手を打ち鳴らす。
応じるように、来訪者の傍らにひとりずつ、小さな妖精が浮かびあがった]
各部屋への案内は、その者たちが承ります。
消えても呼べば現れますので、遠慮なく。
……それでは皆様、良き宴を。
[言葉の最後に、管理者はもう一度優美な礼をする。
浮かぶ笑みは、とてもとても、楽し気なもの。**]
(2) 2018/03/18(Sun) 00時半頃