―――数日後の王宮・謁見の間―――
[新たな女王の”お目見え”から、数日が過ぎた或る日。
その王から数名に、秘密裏にお呼びが掛かっていた。
呼び出された者は天使や悪魔、中には他の種族も居たかもしれない。
彼らに共通するのは、「人ならざる存在」であるということ。]
…急な呼び出しだったのに、よく集まってくれたね。
[玉座の上で足を組み、招集した面々を見渡して、王は口を開く。
赤い唇から紡がれた言葉は、国民と相対した時よりも随分砕けていた。こちらが本来の話し方、本来の性分なのだろう。
そんな態度を咎めようとする側近を無視して、フランシスカは言葉を続ける。]
さぁて、早速本題に…あぁ、そんなに畏まらなくていいのよ。
お近づきのしるしに、君達とちょっとした「賭け」がしたいだけ。
[妖艶な微笑みを浮かべ、人差し指を顔の前で立てて。
何処かおどけた仕草で語られた賭けの詳細に、周りの者たちがどんな反応をするか。それすらも娯楽として享受するかのように、彼女の口元は鮮やかに吊り上ったまま。*]
(2) 2014/12/23(Tue) 09時半頃