[もっと、こう……自分で陰茎を扱く時のような、途中で止まりたくなくなる、追求したくなる、上り詰めるような快楽を想像していたのだけど。
なるほど、これは、「いたい」と嘘をついてでも逃げたくなる気持ちがわかった。
逃げたいほど、怖いほど、強烈に気持ちいい。
自分が自分でなくなるような、未知の快楽だ。
阿尾に自分の様子を見て楽しむ余裕があるらしいのが悔しい。
さっきの自分みたいに。余裕なんてなくして、いっそ怖がる暇もないくらい強烈に暴いてくれれば──なんて、乱暴な考えさえ頭に浮かんで。
手を下へ伸ばすと、阿尾の肉棒に、そっと指を這わせた]
っん、ふ……ふふ。
悦がっている僕を見るのは、っぁ、……興奮、しますか?
とお、る、くん。……かわいい。
[唇の端だけなんとか上げるも眉根は苦しげに寄って、言葉の合間には喘ぎ混じりに、なんとも決まらない挑発だが。
目を閉じて、彼の額に、唇を落とした*]
(=89) shigekix 2018/12/28(Fri) 23時頃