[幸い俺は、歳をとって腹が出るタイプではなかったらしい。それどころか育児疲れもあるのか、最近少し体重が減ってきた。
元々身体付きが良い方ではないのもあって、これ以上痩せるまいと食事には気をつけている。
だから、>>=1湯船に沈んだ団十郎の身体をじっと見てしまったのも、羨ましさ故だ。]
なぁ、団。
お前さぁ、胸、揉めそうなぐらいがっしりだよなぁ。
…………触っていい?
[身体を洗って、湯船に向かって、そう一言。
団、というのは、熊川と呼ぶのも何かしっくりこないし、団十郎は長すぎるしという俺を含めたものぐさ数名が彼につけたあだ名だ。
もちろん、湯船の中身が普通の湯では無いことも、団十郎の身に起こっている異変も気づかないまま、俺もまた湯船に足をつける。
男二人ではそこそこ窮屈になるかもしれないが、生憎そこまで考えられるほど頭は働いていなかった。*]
(=3) 2017/06/03(Sat) 00時半頃