【墓】 研修生 キリシマ

―　>>+416　幕間・その２：とある平和な日常風景　―

[移動に自らの足を使わなくていい《魔術を用いることができる》のは素晴らしい。
すぐにでも会いたい相手がいる場合は尚更。

移動の術は最大限力を発揮し、男を死と生者の森の奥へと運び、

――どさり、と落とした]

………っ、

[打ちつけた腕などを押さえながら石造りの家を見る。
仄かに漏れるのは明かりと、ラム酒とバターの香り。

前に「美味しい」と言ったお茶菓子をまた作ってくれたのだろうか。
そう思えば少しは元気が出る気はする。
する、のだが。

主《男》より元気な使い魔《カント》が、
扉に前足を立てながらにゃーにゃーなき始める]

(+646) 2013/06/09(Sun) 20時頃