どうしてわたしが"しゅごしゃ"なの?
おとうさんもおかあさんも、しんせきのひとたちも、みんなころしちゃったわ。
みんななにもわるいことしてないわ。
でも、この子が"ころせ"って言ったの。
わたしがまもらなきゃいけない人って、だれなの?
[玉座の間に来て早々、白金の槍を握り締め問いただす。周囲がざわめいているが幼子は知ったことではない。
当初与えられたのは、白の槍と、白の翼。兄にはないもの。
何故兄には翼がないのか、と聞くと、理由は自分が守護者にも選ばれたからだと言われた。
そして、今の問いには周囲からは「不要だったから」と返ってきた。]
だれがそんなこときめるのよ!
わたしには、みんなひつようだったわ!!
[そう叫び、走り出す。
いくら6歳の女児とはいえ、使い道を誤れば強大すぎる力を持つ者。そう簡単に止められはしない。
しかし、勢いづきすぎて、真っ黒な人影にぶつかる。
見上げたその顔の、空っぽな表情が余計に癇に障った。]
(+400) 2013/06/07(Fri) 14時半頃