【墓】 記者 イアン

『運動《ｽﾎﾟｰﾂ》に自信はありませんが、
　頭脳労働《ﾊﾟｽﾞﾙ》なら得意ですよ』


[もたもたしてる僕に、おじさんはそう言った。
差し出された手にキューブを乗せたら、すごい、あっという間！]

すごい……　おじさん、すごい！

[きらっきらで見上げたら、おじさんじゃなくて、キリシマさんっていうんだって。
うん、覚えた。

何回練習したら、あんなふうに組み立てられるんだろう。
お礼を言って別れてからも、頭のなかでは６つの色がくるくる回ってた。

キリシマさんが、昔の昔に僕を助けてくれた人だって知ってたら、きっともっといっぱいお礼を言ったんだけど……　それはまた、別の機会になるみたい。*]

(+278) 2013/06/08(Sat) 19時半頃