[入った部屋は、其れなりの広さを持つ図書室、といったものか。本が数多く存在してる。
部屋に入った吸血鬼は此方に気付き警戒の体制を取った。
犬は床を蹴り、漆黒の爪で吸血鬼を切り裂こうと腕を振り下ろす。
そんな犬の攻撃を受け止め、吸血鬼は反撃の拳をぶつけ、犬は攻撃をまともに食らった。
食屍鬼や下級吸血鬼とは違った力の差は感じれど、――犬は、嗤った。]
こんなの、あいつに比べれば、ちょろいぜ。
[此方を攻撃した際に出来た隙を見逃さず、力を乗せた蹴りを吸血鬼に当て、一度床に倒させたら。
吸血鬼を気絶させようと、鳩尾に拳を当てようとした刹那――――吸血鬼の体は霧散し、拳は床を抉った。
白い霧は、そのまま窓の隙間から抜け、犬から逃げる事に成功してしまう。]
くっそぉっ!!
[狩りに失敗した犬は、苛立ちと悔しさと怒りを床にぶつけていた。
それでも落胆する事も諦める事も無く、また狩りへと勤しんでいく。]
(+123) 2015/08/08(Sat) 17時頃