166 悪魔の揺りかご


【墓】 トレーサー キルロイ

― 次の日 ―

[二人の食屍鬼を食らい、生き血を啜った後、下級吸血鬼にも襲い吸血した>>+121
やはり吸血鬼故か、食屍鬼に比べたらマシな味はするが、矢張り下級故にあまり美味くは無い。
出来れば位が上の、力を蓄えてる者の生き血を啜りたい。
力を手に入れられるのと同時に、血の渇きに苛まれる時間を短くする事が出来る。そう思い、食屍鬼や下級吸血鬼以外の者を探し彷徨っていたら。]

 『偉大なるノスフェラトゥよ!』
 『弱小な我等に、その強大なる力をお与え下さい!』

[丁度玉座の間を通り掛かったのだろうか、食屍鬼や吸血鬼達がこぞって吸血鬼の王に、媚びっていた。
玉座に王が居ても居なくても関係無く、唯々声を張り上げ、土下座をし、乞うばかり。
ちっ、と舌打ちをし、彼らに背を向け、その場から立ち去る。]

 ちったぁ、あいつの気持ちを知りやがれ。

[そんな毒付きをしながら、廊下を歩いていたら。
食屍鬼や下級吸血鬼とは違う、少しだけ濃い魔力の匂いが鼻を擽る。
ふんふん、と鼻を鳴らし、匂いの元へとやって行けば、部屋の中に入って行く吸血鬼の姿が目に飛び込んだ。
犬はこいつを襲おうと決め、気配を悟られぬ様、静かに後を追う。]

(+122) 2015/08/08(Sat) 16時半頃

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