[夢も、 思いも、 …… 刹那の華の命でも。
何時かは喪くなるものなのだから、此の時から態々醒める必要も感じない、と、先を考える事は ── 辞めていた。
(短い華の、更に短い夢なれば。
今暫らくの、心休める静謐くらいは、
生き様が如何とあれど、赦されるだろう。)
幻と消えるのを愁うのは青年も同じ事だったが。>>+82
そこに落とされた言葉に、少し目線を伏せたが、起き上がるのにつられて跳ね上がり、気にしないようにと頭を振るのが先だった。
それから、一拍、二拍、と間の空いてから、言葉を溢すように落とす。]
… 嗚呼、恨んでやろうかと思った。
私だけが遺されたなら、赦すまいと思った。
だが、君が慮ってくれたのだとは分かったから。
こうして君と同じ所に居れるものだから、
そんな八ツ当りめいた感情は忘れてしまった。
(+97) 2017/06/24(Sat) 03時頃