[何やら慌てた様子の貴方には、首を傾げつつ。
未だ脳内にちらちらと浮かぶ貴方の唇の柔らかさに奥歯を噛み、そこへと触れたい欲を、必死になって押し込める。
だって、まだ想いが通じて間もないのだから。流石にキスだなんて、……まだまだ勇気が、足りなくて。]
――あ、…悪い。そう、だな。
……浮かれていて、失念していた。
貴方の "仕事" を知っている人も居るだろうし、……貴方は知られたらまずい、よな。
[そうして意を決して投げた問いに返ってきたのは、もっともらしい心配>>+89で。
言われてみれば当然だ、貴方の仕事は絵本作家の "メアリー先生"。
性別だけならまだしも、男と仲よさげに手を繋いでいる所なんてイメージとしては、良くないのかもしれない。
そう、貴方の事を思うのならばこの手は離すべきだ。
貴方の顔に泥を塗る事なんて、貴方のイメージを貶める事なんて、絶対にしたくない。
……なのに、繋いだ手はなかなか離れてくれやしない。
離さなければと、離すべきだと理屈では分かっているのに――感情が、それに従ってくれない。]
(+96) 2015/11/28(Sat) 20時半頃