こんな御伽噺なら、……大歓迎だよ。
流れ星も七夕も、叶った試しが無いのに。
……今迄は願う強さが、足りなかったのかな。
[覗き込んだ先、未だ朱に染まる貴方の頬>>+66が嬉しくて、愛らしくて――愛おしくって。
そんな恨めしそうな視線を向けてみせられても、この気持ちは煽られるだけ。
今迄願った、どんな願いよりも強い願い。
そして、今迄の中で唯一、諦めていた……諦めきれなかった、願い。
流れ星も七夕も、いくら願っても叶った試しなんて一度も無かった。
けれどそれは、全てこの時の為なのだと思えば。
今迄の願いの分を積み立てて、この願いが叶ったのだとすれば。
それはきっと、俺にとって一番幸せな筋書きだろう。
青白い光が満ちる中、夢のような心地で貴方の手に擦り寄り。
やはり身体を強ばらせる貴方に僅かに口元を緩めて、軽口じみた願いを投げてみたのなら――]
(+84) 2015/11/28(Sat) 12時半頃