[程なくして離れて行った唇に、はっと短く息を吐いて。指で拭った唾液を舐めとるイアンの仕草に、あらぬところがずぐりと疼く。ごちそう様じゃない。こんなの、どこで覚えたんだ。聞いてないぞ…。一瞬の出来事なのに目に、すっかり焼き付いてしまった光景を頭から振り払おうとするが。非難を向ける視線の前に差し出されたのは、好青年らしさなんて欠片も無いイアンの笑みと。スプーンの上に乗った、一口分の白いバニラアイス。]
(+70) 2015/11/29(Sun) 21時半頃