[不意に落ちてきた影に、身体が固まったみたいに動かなかった。>>+65
ふにんと唇に触れた柔らかい感触。初めてのその感触に、頭がついていかない。ただきょとんと眼を真ん丸くしたまま、彼の顔をじっと見てしまう。
その内じわじわと今何が起こったのか、頭が、身体が、認識を始めてしまったらもうお仕舞だ。…の顔を首の裏側までぽしゅんと真っ赤に茹で上がり、ぱくぱくと金魚のように口を開け閉めさせた]
は、はわわわわ!!!
いいい今由良いま、ゆら!いま!
[目をぐるぐるさせながら…はパニック気味に言葉を繋ぐが、全くもって意味を為していない。
優しく大切に自分を扱ってくれる彼に不満を抱いた事はなかったがそりゃあ…も年頃の男の子な訳でそういう事に興味がなかった訳ではない。要するに、そのキスは…も待っていたものだった。
…の瞳からはいつの間にか涙は消えていた。だってそれ所ではない。
あんなに辛くて悲しい気持ちを一瞬でなくせるなんて、やっぱり由良はすごい。…は真っ赤になりながら、由良に遠慮がちにすり寄って、小さく囁いた**]
(+66) 2014/04/17(Thu) 03時頃