―現在―
[丸一日寝て最低限は回復したとはいえ、彼が完全に動けるようになるまで数日は要した
キルロイを担いで帰ってきた時、配下の吸血鬼達の目は実に困惑したものだった
『戯れに弟子をとってみた』と言った時の彼らの戸惑い様は今となっても失笑ものだ
もしかしたらキルロイを後継と思い襲いかかってくる輩もその内出てくるかもしれない、がそれはまだ後回しにするべき問題だ。今は…>>+56]
よろしい。では今から儀式を始める
[と言っても吸血するだけだが、と脳内で前置きしつつ椅子から立ち上がればキルロイの首筋に手を当て]
―――――!
[ズクリと牙が肌に埋め込まれる
すぐに皮膚が破れれば鮮血が溢れ吸血鬼は容赦なくその血を飲み込んでいった]
(……なるほど。俺の血を貰ってたからか否か、中々に甘くなっている)
[ごくりと喉を唸らしながら飲み込んでいく
その甘さにうっかり飲みすぎたと気付いたのは彼の体温がやや冷たくなってきた頃だったろうか]
(+61) 2015/08/07(Fri) 21時半頃