[貴方と話をしたくって、何とかかんとか話を振ってはみるけれど。
言葉を返してくれる貴方は何処か上の空>>+41で、あぁ気を使ってくれたのだろうか、と眉が下がる。
貴方の眼差しが落ちた先は、俺の持つのと同じカップ。
揺蕩う湯気は、珈琲の香りは、二人の間に流れる沈黙の重さを少しだけ緩和してくれるようで。
すぐ隣に、貴方がいる。
手を伸ばせば届く距離に貴方がいて、そして更に幸せな事は貴方に手を伸ばす事が許されるのだという事。
隣にいるだけで――つい、数時間前までの願いはもう、とうにそれだけでは我慢が出来なくなってきている。
噛み締められた唇>>+42に、すうと眉を寄せながら。
泳ぐ視線には僅かに目元を緩めたのなら、じ、と貴方の表情を伺おう。
貴方は今、何を考えているのだろう。
貴方は今、何に苦しんでいるのだろう。
答えがわからないのは、辛い事。不安な事。
けれどこうして貴方の事を考えられるのは――何と、幸せなこと。]
(+59) 2015/12/01(Tue) 22時頃