[友に死んで欲しくなくて傍を離れたというのに、救いをくれた手のひらの持ち主は既に現世から姿を消していた。
変えようのない現実が胸を貫いて、心の臓から血が流れているようだ。
微笑んだまま首を傾げるセシル>>+57を見つめ、困ったように笑う。
ひどく、歪な笑みだった。
甘い感覚とは別に、彼の触れてくれる手がとても心地良い。
少しだけ気持ちが落ち着いて、流れた涙を指で拭った。]
セシル、君、は……。
[問いに返された拒絶は、ひどく強いものだった。
目を見開いて答えを受け止めると、切なさを目尻に乗せ目を細める。
彼の頬を伝い落ちる涙を指先で掬い、彼の代わりに優しく輪郭をなぞった。]
……っくぁ…は、せし…っ、だ、めだ―――っ!
[肩口に顔を埋めるセシルの頭を撫でようとした時、シャツの上から彼の白い歯が立てられる。
既に限界を越えていた身体は、予想外の刺激に震え、下肢の布へ欲望を吐き出した。
くたりと力の抜けた身体は映し鏡のようにセシルの身体へと寄りかかり、肩口に顔を埋め、荒い息を吐いている。]
(+59) 2014/06/28(Sat) 05時半頃