「いろはさん」――――。
[彼の名を口にしたのは……「ベネット」と共にある存在を、初めて隣り合う者の一人として感じたから。
許せない。許されてはならない。その気持ちは変わらない。
されど、命を奪い悲劇を生みだす「元凶」としての存在ではなく。
同じ、弱き身である隣人のとして――――男は確かにその存在を受け入れたのだった。
セシルには、離れていようと傍らで見守る決意を告げた>>5:+28>>+26。
「いろは」には、聞こえぬながらも一方的な、「存在」に対する受け入れを示した。
ならば……残された「ベネット」に対して、男は何をしてやれるのか]
……気づいて、おりますよね。
[彼自身の身に、「いろは」が刻まれていることに。
屋敷を舞台としたこの戦いの、引き金となった存在に。
爛々とした目で殺意を帯びているであろう、勇猛と信じた教え子の姿に>>110、男は静かに問いかけたのだった]
(+58) 2011/12/11(Sun) 16時頃