―食堂の扉を出て―
あなたは、あれから何代目になるんでしょうか。
あなたのご先祖様は、俺がこうして教師となる、ちょっとしたきっかけを作ってくれたんですよ。
感謝、しています。
[猫を抱きしめながら、記憶の蓋をそっと閉ざした。
男にとって、誰かに語るに値する話など、これ以上はきっと出ない。
ただ、死してなおこう思えるのは、幸せなことではあると思う]
……この学園に、これてよかった。
[遠くから聞こえる銃声>>4:205が、存在なき男の鼓膜を刺激した。
そうだ。志半ばで倒れようとも、これてよかった、この気持ちに嘘はない。
ならば、己は行かなくては。この場には、男にそんな思いを与えてくれた、学園のみんなが待っている。
あの世の猫を抱き、あの世の熊を引き連れ。
男は音源の方へと向かって、歩みをすすめていったのだった**]
(+44) 2011/12/08(Thu) 21時半頃