[床に落ちた薬瓶から、濃硫酸の薬液が漏れる。
男の足元に流れ着いたとしても、決して痛みなど感じはしないだろうが]
くっ…………。
[男は、ぐっと拳を握る。
構えたベネットの姿>>96を目にし、ぶるぶると拳を震わせている。
対するリンダはどうしていたことか。
ベネットに対して行われたリンダの薬液による攻撃は、不思議と通用しないと予見していたため、動き出すことには至らなかったが……。
力の差はおそらく歴然。
存在を失った網膜の裏に、穴を穿たれ、切り裂かれたリンダの姿が浮かぶ。
できることなら、仮にそれが効力を発揮するものならば、彼女の前に立ち塞がりたい。
例えどんな本性を帯びていたとしても、彼女も男の、教え子なのだ。
拳を振るわせ見つめるこの局面は、はたしてどのような展開を遂げるのか。
男にはまだ、分からない**]
(+40) 2011/12/11(Sun) 00時半頃