[宇宙クラゲは記憶と思考パターンを読み取って行動する。
不自然でないように。中身が変わっていることを悟られないために。
トルドヴィンはクラゲにとって模倣しやすい相手だった。
情緒の変動が少なく、行動原理が単純だからだ。
だから、クラゲに寄生されていようといまいと。
トルドヴィンの行動は結果的にあまり変わらなかった。
敵への共感に対する過剰な拒絶反応も。>>4:110
敵を生かすという言葉の受け取り方も。>>4:113
宿主の思想を、習性を、本能を、クラゲが忠実に真似ただけだ。
それはクラゲを探すという状況において有効な対応とは言えず、結果としてクラゲは今まさに触手の先から凍りつつある。
そのあたり、このクラゲはやや狡猾さに欠けるところがあった。]
(+33) 2020/09/04(Fri) 20時頃