[身体の内側を焼く熱よりも、ノックスの手から与えられる感覚よりも、セシル>>+29の瞳に滲む羨望が何よりもつらかった。]
神よ、これが罰なのでしょうか。
[信じているのかいないのか、もう分からなくなってしまった神へ無意識に問う。
すべてから逃げて、己を殺した自分の罪がこんな痛みを与えるのだろうか。
理由も意味も分からないまま、蕩けた脳が悲鳴をあげる。]
やめて、くれ……!
[ノックスがこの状況を理解しているなら尚更、友に苦しんで欲しくない。
絞り出すように懇願の声を投げるも、悪魔>>*66の指が喉を撫で、唇へ舌が伸ばされれば、拒むように顔を背けた。]
……っう、ぁ。
[悪魔の手が離れれば、その場に崩れるように倒れ込む。
絨毯の柔らかな感触さえ、今は不快だった。
セシルとノックスの姿>>*67を見つめ、胸の内を絶望に染め上げながら、意識は深く深く落ちていく*]
(+31) 2014/06/26(Thu) 01時頃