トマトのあらんちーに…?
[鸚鵡返しのようにその言葉を口にして首をかしげる。あらんちーに、とは一体。多分料理の名前なんだろうとは思うが。
聞けば、食堂は随分様変わりしていたらしい。なんでも、豪華な装飾がされ、かなりの種類の料理が食べれるんだとか。あの世界にもし残っていたら、食べてみたかったな、と少しだけ思った。まあ、食欲が湧いていたかどうかは分からないが。
いや、でも別に、あの世界じゃないと食べられないというわけじゃないだろう。今度、皆で一緒に――流石に高級レストランなどは無理だが、ちょっとした食事でも食べに行きたいなあ。と、ふと思った。]
…そうなんだ、東彩くんが…。
[東彩くんが来夏のマネキンを見たと知れば、少しだけ顔を俯かせる。彼は、あれを見て何を思ったのだろう。多分、マネキンはかなりの血を流していたはずだ。出来れば見てほしくはなかったのだが。
全て聞き終われば、「話してくれてありがとう」と礼を言って、他の誰かが来るまでそこに二人で座って待っていただろうか*]
(+30) 2015/07/14(Tue) 23時頃