マネキン…あ、あれ、マネキンだったんだ…
[ソファに座り、千佳子が話してくれたあの世界のこと>>+16>>+17を、少し緊張しながら聞いた。
月詠のマネキンを発見したと聞いて初めて、体育館で見たものがマネキンだったということに気づく。血が流れていたし、あの時はパニックになってしまっていたから人間だと思い込んでしまっていた。でも、よかった。人間の死体が残るよりはマネキンの方がまだいいだろう。
ただ東彩には悪いことをしてしまったなと思う。怪我人がいるのかと余計な心配をかけてしまったし、保健室で消毒液やタオルを探したのも無駄足になってしまった。
時間がループする、日付が進まなかったのなら、正確にはあの日は、自分にとっての"タイムリミット"ではなかったんだろうか。
あの世界でのあかりは、自分で作り出した幻覚のようなものだったのかもしれない。
チャイムの鳴る法則…そういえば、私があの世界で死んだのは、チャイムが鳴る少し前のことだっただろうか。
そしてその法則があるなら、あの世界でチャイムが鳴り続ければ、皆戻ってきてくれるかもしれない。そんな期待を抱く。]
(+29) 2015/07/14(Tue) 23時頃