[目の前にいるその人>>*62は、紛れもなくノックスだというのに。
彼の言葉がどうにも理解出来ず顔を顰めたか。
理解出来ない原因は、頭の回転が常より鈍っているから。だけではあるまい。]
…一緒に、いたい。
[それでも彼の顔をして、ノックスが思っていたであろうその言葉だけはすとん、と頭に入り。
ギシリ、と音を立てる胸を掻き抱くように手のひらを胸元にあてたか。
自分だって、そばにいたい。
サイラスの内情も知らず、彼に向ける視線は羨望を滲ませていただろうか。
だが、何度見つめたところで、やはり違和感は拭えない。
自身をノックスだと名乗る彼は本当にノックスなのか。
その答えは、微笑みと共に伝えられ、やっと目の前の彼が、ノックスの皮を被った悪魔だと気付いただろう。
まるで自分に見せつけるような悪魔の行為から視線を逸らすことが出来ない。
悪魔によって友>>+28が拒絶し、唇から赤を滲ませているというのに。]
(+29) 2014/06/26(Thu) 00時半頃