―いつか・その苦悩の声を聞き―
[男は奥歯を噛み締める。感じる生徒の苦悩の声>>+25が、かつて衝動を堪えていた>>2:401己の姿に重なっていく。
耐えている。恐らく懸命に。男の思い違いでなければ、彼はまだ戦っている。
続く叫び。
何か起きたかまでは分からずとも、懸命に抗う姿が思い浮かぶ]
「何だってできる」>>5:+23。そう仰いましたよね。
[生徒は確かにそう言ったはず。
ならば教師は……ただ、その言葉を信じるのみ。それしか男にはできないのだから。
彼が何かを遂げる瞬間を、遠巻きに見守ることしかできない。
この身体である限り、永遠に…………]
俺は、なぜ……。
[悔いはないはず。けれど。
この世の理に触れ得ぬ男は、未だ戦う者達を思い、力なきこの身をかすかに嘆いた]
―いつか・その苦悩の声を聞き・了―
(+26) 2011/12/10(Sat) 22時半頃