164 冷たい校舎村3-2


【墓】 良家の末娘 ポーチュラカ

……う、わっ!?

[緊張に、ついきつく握りしめていた携帯が突如震える。
飛び上がらんばかりに驚いて画面を見れば、東彩からの着信だった。
兄を僅かに気にしながらも、慌てて電話に出る。]

は、い!……東彩くん?

[名前を呼んで、それから。
東彩も、あの空間にいたはずだ。
だけど、こうして現実で、この世界で電話がかかってくるということは、つまり。
鳴り響く心臓を抑えながら、すう、と息を吸う。]

……あの、東彩くん。
おかえり、なさい?

[もしも彼が本当にあの世界にいたならば、この言葉が通じる、はず*]

(+25) 2015/07/12(Sun) 22時半頃

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