[貰ったレモン味の炭酸水>>+14で喉を潤している間にバスがやってくる]
ありがとう。
[感謝の言葉を誰に向けるわけでもなく、バスのエンジン音に掻き消されるくらい小さく漏らしてから乗り込む。
乗ってすぐに、ノックスのポケットから真鍮製のキーチャームが落ちた>>+8。
チャームだけ返し忘れるということは考え難い。持って帰ってきたのだろう。それだけ彼にとっては意味のある滞在だったのだ。
それを自然に拾って相手の耳に掛けるような姿>>+13を、まるで映画の一場面を観ている観客のような気分で黙って見守る。
思い出、複雑な表情――若いということは素晴らしいものだ。
目を細めて窓の外を眺める。晴天の空、遠くで雲が流れている。
バスから降りると空港の入口で二人とは別れる。軽く手を上げて、縁があればまたと笑顔で立ち去った。
土産物を選び終えた後、珈琲を飲んで一息ついてからのフライトで、いよいよ我が家へと帰るのだ**]
(+22) 2017/07/11(Tue) 17時頃