[どれくらいの間校舎を見上げていただろう。携帯電話を確認するがやはり誰からも連絡は来ていない。]病院、行かないと。[ふらりと方向を転換する。]…そういえば、恵田の家って近かったはず。[携帯電話に出ないなら直接行ってみるのもありかもしれない。そう思って記憶を頼りに恵田の家を探す。病院にいくのを遅らせるという逃避のようでもあり、知っている人を増やしたいとすがるようでもあった。]黒沢みたいな記憶力がほしくなるわ。[ため息をついて、一軒一軒確かめるように探していくと、ようやく見つけた「恵田」の表札。呼び鈴を押してしばらく待つ。出てきたら連絡がつかないことへの文句と沙耶のことを*伝えるだろう。*]
(+21) 2014/05/01(Thu) 09時半頃