[立ち上がったまま耳を澄ますと、ムパスピスが自分の名前を呼びながら、寄宿舎じゅうを探し回っている足音がした。自分が小さくなっているから、見つからなかったのだと思って、声をかけながら、自分もあとを追う。そういえば今日は体調がよい。階段を駆け上がっても息がきれないのだ。]
あのっ、ふたりとも……
[二人は自分の部屋の前にいるところに追いついた。必死に自分の名前を呼んでいるところ。事態がうまく、飲み込めない。おろおろしていると、ドアを開けられてしまった。(>>47.>>48.>>49)]
あっ、やめてください、散らかってるから…!
[あわてて止めようと近づくと、二人が口々に名前を呼んでいる。"レティーシャ"、"レティーシャ"と。]
わ、わたしならここに居ますから!何があったんですか?あのッ…
[強く、いつもより大きな声でそう叫ぶ。そんな声すら聞こえないというように、また二人はどこかへ行ってしまった。呆然と、自分の部屋の前に立ち尽くす。]
………なんで…
(+20) 2013/02/10(Sun) 05時頃