―屋敷内・セシルを見下ろし―
[男は黙ってセシルを見下ろす。
彼の口から漏れていたなら、耳慣れぬ単語に眉を顰める。
仮に言葉となっておらずとも、実体を持たない朧な己である故に、その意識を感じ取ることができたのかもしれない。
「アンデッド」「研究」そして……「本物」>>+12。
脳裏に巡る一つの仮説。けれど、それが形作られる前に、セシルの肉体に鼻先を近づけていた熊の幽体>>+11が、ふと、面を上げた]
バーレーさん。いえ、今は「元凶」さんでしょうか。
[熊が低く唸りを上げて、男の腕の中で猫が身悶う。
少なくとも熊の方は、何かしら忌み嫌う存在として、彼の姿を捉えていたのかもしれない。
近づいてきた存在は、ベネット・バーレー>>*13。いや、男の推測が正しければ、「アンデッド」と呼ぶのが正式なのか。
男の姿は見えていないのか、それとも眼中にすらもないものなのか。
二本の足で聳える男の眼前で、まるで前もって決められていた儀式のように、その凶行>>*14が執行された]
(+16) 2011/12/09(Fri) 20時半頃