えっと、……[何から話せばいいんでしょうか。もじもじと帽子を弄っていたわたしですが、やがて意を決したようにホレーショーさんの顔を見ました。]ママは、居ません。今は、もう、違う所に住んでて……[ママからわたしが小さい頃に一度だけ、聞かされた記憶。あなたの茶色い髪の色は、お父さん譲りなのよと。ずっとずっとそれはわたしの中に残っていて、いつか会いに行かなきゃいけないような気がしていました。だから、ママの新しい旦那さんと、二人の間に出来た赤ちゃんと、遠い外国に一緒においでと言われてわたしは首を横に振りました。ママには悪いなって思ったけれど、珍しく頑固なわたしに最後は折れて]
(+15) 2015/12/17(Thu) 18時頃