[ 自らの意思で直円の血を嚥下した。
生きるために仇にすがった。
どれほど恥辱にまみれたとしても、復讐を果たさずして死を選ぶことはできない。亀吉の人生の終着点は復讐を果たしたときだと、あの日決めた。
直円の言う通りだった>>*1。直円が助けてくれなければここで潰える命。亀吉の復讐も、直円にとっては余興の一つにしか過ぎない。
生理的涙が、悔し涙となって頬を流れ落ちた。
それでも、生きていれば必ずチャンスが来ると信じて苦い液体を飲み下す。いつ殺されるかはわからないが、可能性がある限り諦めることはない。
ラルフは殺す気はどういうわけかなかったようだ>>+0。それほどまでの殺意を向けられていなかったことに安堵する自分がどこかにいる。
もうラルフは、理性的な判断はできないのかもしれない。
止めを刺したのは、強姦した亀吉だろうか。いや、そうだと思いたくない。]
(+12) 2016/06/17(Fri) 16時頃