[小屋から一歩外に踏み出して、青年は風の冷たさにふるりと身体を震わせた。真冬ではないにせよ、夜になれば春の気配は未だ遠く、夜の空気は透明な水面のように澄んでいる。] ずいぶん弱くなったなぁ……。[口元に苦い笑みが浮かぶ。こんな寒さ大したことなかった筈なのに。…人の暖かさは自分を弱くする。] ……綺麗だな。[見上げた空には、月のそばに明るい星2つ。冷たい夜には星が綺麗。夜の色には光が映える。]*
(+11) 2015/03/15(Sun) 03時頃