『君がクリスの友達であるからこそ、知っていてほしい。
私はクリスの事を心の底から愛している。
その気持ちに嘘偽りは無く、その想いはクリスにも改めて伝えた。
私の事を許して欲しいとは言わない。認めて欲しいとも言わない。
ただ、その事だけは知っていて欲しい。
今回の件、本当にすまなかった。』
[三枚に分けて作られた謝罪の手紙。
普段は使わない手書きの手紙は、極力誠意が伝わるように書いたつもりだ。
後は、彼女がこの手紙を読んでくれることを祈るだけだが、問題はもう一つある。
自分は彼女の本名を知らない。故に、手紙の宛名には『くらりん様へ』と記されている。
仕方無しに最後に一文を加える。]
『PS.謝罪すべき相手の名前も知らないというのは本当に失礼だと思う。
ただ、私は君の名前をクリス経由でしか聞いていないため、恐らくあだ名であろう名前を記させていただいた。
その事に対して不快感を与えてしまったら、それも併せて謝罪させて欲しい。
卒業まで、私は量子学研究室に入り浸りになるだろう。
殴り足りなかったら、いつでも追加で殴るなり罵倒するなりしに来てくれ。
私は甘んじて受け入れさせていただく。』
(+9) 2015/03/10(Tue) 01時半頃