―5月10日早朝、役場前―
[ふと、視界が開けた。
さっきまで自分は暗いところにいたはずなのにと、不思議に周りを見渡せばまだ薄暗い役場前。
何でココ?今は何日?と首を傾げていれば、丁度紙を張り出しに人が出てきた。確認しようと紙を見れば自分の名前と顔写真。あぁ、まだ死んで間が経ってないのかと自分の写真を眺める。]
本当に死んじゃった。
[微笑み浮かべるソレはそこそこ綺麗に撮れていた。残った人達に見せる顔が凶悪そうな、悲壮そうな顔でなくて良かったと少し安心する。そうして次に自分の手を見ればうっすらと透け、向こう側がぼんやりと見えるのを確認。服装はよく着てたもの。それもまた眺めると、一粒、二粒、ゆっくりと何故だか勝手に涙が出てきた。幽霊なのに涙が出てくるとか。]
…おかしいわね。
[流れるままに任せ、空を見上げて暫く立ちつくした。]
(+8) 2013/08/06(Tue) 20時半頃