──廃病院・地下──
[ 右肩に圧迫感がある>>+1。背に当たる感触は冷たく固い。床の上に倒れているらしい。]
うっ……
[ 体が泥のように重い。右肩周辺がぐっしょり濡れていて不快だ。ゆっくりと目蓋を開けた。
誰かが亀吉の肩を押しているのが見える。誰だろうとぼんやり見つめて、急速に意識が収束した。]
……俺に何をしている。
[ ラルフの腕を折れそうなほど強い力でつかんだ。仲間には向けたことのない憎悪の眼差し。
亀吉の目に映るのは、橘ではなく直円だった>>*1。怪我の手当ではなく、傷口に何か怪しい仕込みをしているのだと瞬時に思い込む。
乱暴に引きずり倒し、体を起こし、見下ろした。
心身は既に限界を迎えていたはずだったのに、直円を見るだけで力が湧くようだった。それまでのことも、周りの景色も>>*2、今は頭にない。
目の前の仇敵以外のことは考えられなかった。
それが暗示によるものなのか亀吉の復讐心によるものなのかは、わからない。]
(+2) 2016/06/15(Wed) 15時頃