[不意に、由良の声が聴きたくてたまらなくなった。
会って、その暖かさを感じたい。
生きているという実感が欲しかった。しかし今はもう夜だ。果たしてそんなワガママを言って良いのだろうか。
こう見えて意外と甘え下手で気を遣いまくる…は、ひとりでうんうんと頭を悩ませる。だって大好きな人に嫌われたくなんかない。
そんな時、…のケータイの着信が鳴る。
聞き慣れた、彼の為の着信音。
千景は慌ててケータイを取り上げると、新着メールを確認した。>>>>5:+35
まるでタイミングを見ていたかのようなメールに、にやにやと締りのない笑みを浮かべてしまう。
急いで返事を打った。
送信時間さえ我慢できない。
『俺も今連絡しようと思ってた。公園まで行くね』
ハンガーにもかけず放り出しておいたコートとマフラーを身に着け、家を飛び出す。
一刻も早く、由良に会いたい**]
(+1) 2014/04/16(Wed) 00時半頃