[注文したトーストに齧りつく。ざくっという音が小気味良い。小麦とバターの香りが口いっぱいに広がって、素朴で懐かしい味がする。オムレツも味が濃くて力強い。ここで出る料理はどれも好ましい。
昨夜食べたおにぎりの塩加減と握り具合も丁度良かった。
窓の外の日差しが強くなっていく。そろそろ出発の時間だ。
ここに残る宿泊客を見かけると>>2>>9>>21、会釈をしてロビーへ向かう。別れ際に長々と話をするのは、湿っぽくなってしまって得意ではない。颯爽と去りたいものだ]
オーナー、水分を取るようにと伝えておいて欲しい子が……んー……いいや、なんでもないよ。
[心配せずともここには頼りになるしっかりとした人が多くいる。それに彼は子供じゃない。出会った時に付けていた腕時計も戻っていたことだし、きっと大丈夫だ]
あなたのおかげでとても良い休日を過ごせた。ありがとう。
[握手を求め手を差し出す。
オーナーの、この宿泊施設の、ここを選んだ宿泊客の、程よい距離が好きだ。
本棚に、来る道中に読みきってしまった『犬の気持ちがわかる本』を紛れ込ませ、晴れ晴れとした気持ちでブナティラを出る**]
(+1) 2017/07/10(Mon) 17時半頃