221 堕天の姦計
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[否定の言葉とは裏腹に、唇は震え、声は詰まる]
押しつけたなどと……ああ、貴女も神を冒涜するのですね。 光の力を与えたもうたのは、神の御心。 闇の力に護られるのは、魔の企て。
[>>114負けるわけにいかない、と告げるまなざしは、 紛れもなく天使ヨラニエルのもの。 悲壮な決意を秘めてはいても、邪悪を帯びてはいなかった。 けれど、瘴気に曇った瞳には、それすらも抗う表情に映る]
(122) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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― 妄執の書庫前 ―
[深淵に呑まれた天使の記録。 投げ捨てる。地面に落ちるより先に、昏い火花を散らせて燃え上がった]
…
[手元には一冊だけ。 小隊の誰でもない名の刻まれた旧い本を両手で抱き締める]
こんなところ、に
(123) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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[ジェフェルの言葉>>119が耳に入る。 ――ノックスが堕ちた事を知ったときは、僕が彼を気絶してでも取り戻そうと思ってたのに。
恐怖が、オスカーをオカしくさせる。 ……僕は、もう闇に取り込まれてるってこと……?
手を振り上げられたのを見れば、いよいよ身の危険を感じ、反射的に弓を取り、ジェフェルに向け強い光の矢を放った。]
(124) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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[身体を密着させて献身的な奉仕を続けていたミルフィが、頬に紅潮を上らせて否定の言葉を詰まらせれば、トレイルは婉然と微笑む。]
そう、 怪我でないなら──無体を強いても?
(125) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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[不意に意識の翼は檻めいてミルフィを囲い込まんとする。 捩じ込むような魂の声。]
ミルフィも──"欲しい"のでしょう? 偽わりは 自分から目を背けることですよ。
(-105) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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[……耳に入ってくるケヴィンらしきものの声に、辛そうに顔を歪ませる。 ……ごめんね。僕、こんなに頼りなくて。
……矢がどうなったかにもかかわらず、彼は重い口を開く。]
……貴方は、ケヴィンを堕とした。不幸にした。 何故……そんな事をするの?
[僕は貴方が分からない。 ケヴィンを堕とし、僕をも堕とそうとする貴方が分からない。 オスカーの根底に存在するのは、人を幸せに導く心だから。]
(126) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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[純粋なる使徒。生まれながらにして神の力を分け与えられ、使命のためだけに生きてきた天使。 力を持たぬ筈の人の子が、力を持ったがゆえに味わった苦しみも、悲しみも、真に理解することはないままに]
お願い……、お願い、これ以上、救いを拒まないで。 目の前で、闇に攫われるのは、もう、見たくない……! 約束したの、苦しませないって、 お願いだから……!
[身勝手な願いと共に放つ、幾本もの銀矢。 彼女を「救いたい」、心からそう願っていた。 それは、彼女の望みとはかけ離れているのに]
(127) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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/* ケヴィンの喉枯れそうなのかー。 飛ばしてるなー(棒)
(-106) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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あなたの望み……? そんな姿になってまでまだ何かを望むの……?
[思いも掛けない言葉に>>118 疑問が口をついてでて。
――だがそれも束の間]
は………あっ…………
[神の力に依って焼けただれた聖なる徴が 神をも恐れない魔の力に陵辱されてゆく。
その苦しさに顔を歪めて、荒い息を吐いた]
(128) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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/* どうしよう。このオスカー若干某魔法少女っぽくなってきた気がする。
(-107) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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[ケヴィンが、ようやく望みを口にする。 クスクス嗤いながら、身体をソファに座るような体勢に変えた。 宙で深く座り、足を組む]
ふくたいちょーにそんな趣味があったとはねー。
あ、だからいつも皆より前に出て身を晒してたのか。
[勝手に納得して手を打ち、クラリッサがどうするのかを眺めた]
(*49) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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苦しみは、人の世に常にあります。 神の創り給うた世に与えられた試練だというなら、それから逃げることが悪ではないのですか?
[矢の狙いが乱れているのか、闇が頑なに死を避けるのか。 >>127放たれる矢は傷と傷みばかり増やしていく。 それでも倒れることを許さない。
癒しの光はもう途絶え途絶えで、真に傷を癒しきることはなく、痛みを増やしていく。
光も闇も、決してヨラニエルを解放せず。
その中で乱れた呼吸の合間、絶え絶えに語り続ける]
楽になれと神が仰せなら、何故私は命費えた時に消えなかった。 何故人の子から使徒を作り給う。
(129) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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[笑って、ケヴィンを縫い止めていた戒めの闇を解いた。自分の意志で動けるように]
声が小さい
それに、わたしは親切だけど、ノックスはどうかな お願いするなら、言葉だけじゃ足りないかも
どうすればいいかわかる?
[鏡から逸らされた顔を、堕天使の方へ向けさせる]
(*50) 2013/05/13(Mon) 23時頃
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― 魔界の空 ―
[損なわれて歪な片翼の巨竜が、魔界の空を横切り飛ぶ。 長い尾が揺れ、「道を譲り」損ねた空の魔物が墜とされる]
[闇の海を泳ぎながら、探すのはひかり]
(130) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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[焦燥と快楽に濡れていた瞳は、羞恥によって更に潤む。 輪郭滲む視界、それでもトレイルが浮かべたその笑みの艶やかさは容易く捉えられて。]
……、ぇ…?
[無体とは、何を。 そう問おうとして、けれど言葉は出なかった。]
(131) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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/* エリシェバの勇者っぷりがヤバい。
(-108) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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― 炎熱の砂漠 ―
[追いつめられた天使が光の矢を放つ。 眩い力は挙げた右手を撃ち抜き、消失させた。
光は変質した体を侵し、 肘の先まで這い上がって、じわり浄化していく。]
(132) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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[避けることは、できた。
でも、できなかった。
それは、懐かしい光。 今一度、この身に宿せるものならば。]
(*51) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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――― は。 やればできるではないか。
[左手に生み出した瘴気の刃で右肩より先を斬り飛ばし、 光の侵食を止めて、唇を歪める。]
なぜ、を聞くのか?
[虚無の刃をそのまま構え、]
―――愚問。 おまえたちは、全て堕ちるべきものゆえ。
[砂を蹴って、一歩を踏み込み、]
(133) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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――― それに、ケヴィンは今、 ずいぶんと悦んでいるようだぞ?
[虚無の刃で鋭く短く斬りつける。 狙うのは、祝福されし弓。]
(134) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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[魂の奥。 既に罅割れていた箇所を、強引に抉じ開けるようにして届く声。
それは身体包む香と同じ甘やかな、毒のような。]
………ほ、しい…?
[何が。 何を。]
おれ、は…
[この熱が、望むものを。]
(-109) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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― 牢獄 ―
[壊れた牢の扉を片手で押して、饐えた匂いの充満する闇に足を踏み入れた。 汚れた白銀の鎧が微かな音を立てる]
……っ
[言葉なく、息を吸った。 対峙する2柱を亜麻色の眸に映して]
(135) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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[ふるり。 身体が震えて、腿を伝う筋が増える。]
ト、レイ……ん、っ…
お、れ……な、に…が…あぁ…っ
[自分に何が起きているのか理解できないまま。 何を求めているとも自覚できぬまま、懇願するようにトレイルの胸に縋った。]
(136) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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[ノックスが楽しげに言葉を投げてくる。 いつものように明るくかろやかなのに、その言葉には悪意が滴っている]
……そうじゃ、ない。 自分はただ、目の前で誰かが傷つくのを、見たくなかった……だけ……。
[闇が退いて行く。 仰向けになっていた体を起こせば、体の節々が痛んだ。特に、下になっていた翼。何度も床を叩いた翼には血がにじんでいる]
……。
[なのに、羽の先にほんの少しだけ、ほたるびのように、今にも消えそうな光の残滓が、まだしぶとく残って]
(+37) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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どうして……どうして。
[>>129ヨラニエルの心臓をめがけ、次々に射る銀の矢。 それは徒に彼女のローブを裂き、肌を抉って、傷を増やすばかり]
苦しめたくないのに、どうして、こんな、
[息を乱し、時折よろめきながら、尚もこちらを見据えて立っている。 その言葉は途切れながらも、迷い無く]
(137) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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──この姿になったから、望むようになったのさ。
神の手が如何に短く、 救いを求める声に耳を貸さないかを証明したい。
[神を験す傲慢さを口にし、マリエルの身体は解放せぬままに右手首を甚振った>>128]
苦しいかい? 抵抗したって良いんだよ。 ただし、その分苦しみが続くけどね。
[後ろからマリエルの耳元に唇を寄せ、笑いを含む声で囁く。 新たなる侵蝕箇所を求めて唇は首筋へと滑り、口付けと共に舌先で瘴気の種を埋め込もうとした]
(138) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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/* ここまでならせーふかな、どうかな…!
トレイルさまが艶っぽすぎてしねる。
(-110) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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……ッ?
[悪魔によって、顔を強引に動かされる。 その先にはノックスの姿]
……わか、らない。
[何を求められているか分からず、困惑して視線だけで片目の悪魔と、ノックスを交互に見た。 ただ、痛みを求める体は、すでに焦げるようで。 口にすればすぐ与えられると思ってたものが、まだお預けと悟って、唇を噛む]
何をすれば、いいんだ……?
(+38) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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[腿に矢を受けた身体がぐらりと傾ぐ。 刺さるその矢をそのままに、それでも倒れまいと力を込める。
喘鳴の混じる声でなお。 その訴えを届けたいのはパティエルであるのか、あるいは何処かで見ておられる神であるのか]
っ……ぐっ……神がっ……。
神が救いを齎すならば……どうして苦しみは消えないのですか。 苦しみからの解放が救いであるなら、最初から苦しみなど与えなければいいでしょう。
救いを拒んでなどいません。 分からないのですか。苦しみとの戦いを放棄すれば、その時に真に闇に堕するのです。 神の使徒が、その口がそうしろと言うのか……
(139) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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……意味が分からないよ……。 運命だとでも言いたいの……?
[返答に、心痛そうな顔をする。 未来は決定されたものではないと、オスカーは考えているから。 だからこそ、全ての人間が幸せになれると信じているから。]
……悦んでる? 今のケヴィンが……幸せだとでも言いたいの?
[オスカーに聞かされたその発言は、俄に信じ難かった。 そう言われている内に、弓に狙われた刃が当たり。]
あっ。
[うっかり、弓を取り落としてしまった。]
(140) 2013/05/13(Mon) 23時半頃
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