196 Fiducia - 3rd:fragrance -
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武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2012/12/31(Mon) 13時頃
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―何処かわからない雪の中―
[ここは寒すぎていけない。口を開くのも躊躇われる。 少年の頭上を透かす傘。傘越しの空は雲に覆われて、今が何刻かもわからなかった。 しかし不思議な傘だ。こんな素材で出来たものは初めて見る。全てを透かす、遮らぬ、偽らぬ、拒まぬ。]
…行きますえ。
[ゆったりと言って、招待状を受け取った。 嗚呼、やはり口が上手く開かない。 いっそこの雪とやらが吹雪というもので、吹きつけるほど激しいもので、自分の口に押し入って喋れぬよう塞いでくれれば早いのに。]
(211) 2012/12/31(Mon) 13時半頃
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―それから―
[雪というものは儚い外見と裏腹に強情らしい。 途中足を取られ何度もつまずいた。少年の姿などとうに見失った。]
あの異人さんはどうも不親切さねぇ。 あたしにも一つ、雪避けになるものをくれりゃええのに。
[それでもぶぅつを履いていたおかげで、歩を進める足だけは凍えずに済んだ。普段は避けていたはずなのにこんな時だけ履いたのは、さて一体どういう縁か。
____ふと。 うっすらと隠れ始めた足跡に気付いた。 それだけなら大して気にならなかっただろうが。]
(212) 2012/12/31(Mon) 13時半頃
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…赤。
(213) 2012/12/31(Mon) 13時半頃
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[雪の中に薄く重なる、赤い染み>>37。]
異人さんの置き土産かねぇ。
[のんびりと微笑む。あの少年も、紅い瞳をしていた。
あか と しろ と くろ と 入り混じらぬ透明の]
(214) 2012/12/31(Mon) 13時半頃
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[もちろんそれが瞳でないことくらい理解している。 もちろんそれが血の跡であることくらい理解している。
誰の血か。そっとなぞるが知ることはできなかった。 雪に触れた指先は冷たくなるばかり。]
→館へ
(215) 2012/12/31(Mon) 13時半頃
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楽士 ウトは、メモを貼った。
2012/12/31(Mon) 13時半頃
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/* あう、よめてないけどおかえしだけ
あーあれはいわなくてもよかったかにゃあ でもおもいついちゃったからいいたかった>空
(-120) 2012/12/31(Mon) 14時頃
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/* てーかあれだ 今度こそ脱コミュ障なPCを!! といったやさきのこれですよまったく
(-121) 2012/12/31(Mon) 14時頃
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/* 〜〜〜〜〜〜〜〜!! (机だむっ
(-122) 2012/12/31(Mon) 14時頃
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/* !!よどはんだ!!(きらきら
(-123) 2012/12/31(Mon) 14時頃
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―館・入り口―
くろとあか、どちらが好みかと聞かれれば、赤と答えますでしょうなぁ。
ましてこんな館を見た日には。
[赤い血の跡>>188>>195を辿り、聳え立つ黒い塊に突き当たって。 その威容な、異様な外観に、思わず身震いして前身頃を手繰り寄せた。 自分を導く、人の身体を流れる温かいものと、 それが導いた先の、白い景色に浮かんだ悪趣味な西洋屋敷と。 あの少年が持つ色彩全ての中に放り込まれて、考えるのは不思議な二者択一。]
(216) 2012/12/31(Mon) 14時頃
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[けれど館の中に入れば、その選択も迷うというもの。 噎せ返るような香に眉を顰めた。あれは恐らく薔薇という花の香だ。赤い、大輪の。あたしはあまり好きじゃない。]
やっぱりあかもくろもごめんだねぇ。
[たまごがさきかにわとりがさきか?
そんなことは知りやせん。]
(217) 2012/12/31(Mon) 14時頃
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『西洋薔薇というんだよ、美しいと思わないかい?ウト』
[いいえ、おまえさま、あたしは少しも思いません。 大体ここは日ノ國で、それが根付くには大変な時間とお金がかかります。]
『何を言うんだ、おまえだって、立派に根付いて見せたじゃないか』
[いいえ、おまえさま、あたしはそうは思いません。 ここはあの場所でも西洋でもなく、あたしはただの擬態した余所者です。 ここまで擬態してみせたあたしの苦労を、おまえさまは知りやせんのでしょう。言葉遣いから服装から習慣から何から何まで変えました。おまえさまの知らないところで、知らない時間を費やして。
ねえ、おまえさま。]
(218) 2012/12/31(Mon) 14時半頃
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誰か、おりやしませんの?
[ 声はエントランスの高い天井まで、木霊のように響き渡る。 ああ、結局あたしは独りぼっちか。 ]
(219) 2012/12/31(Mon) 14時半頃
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/* ソロール連打でここまでとか・・・!
(-124) 2012/12/31(Mon) 14時半頃
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楽士 ウトは、メモを貼った。
2012/12/31(Mon) 14時半頃
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/* とりあえず、今回のウトのBGM。 Coccoの「絹ずれ〜島言葉」と、「三村エレジー」。
ごめんなさい沖縄の歴史とか文化とか曖昧ですががが!
(-125) 2012/12/31(Mon) 14時半頃
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/* 華月斎とは結局すごく迷ったんだけども。 中身(PL)が華月斎に恋しすぎていて自分でRPは出来なかった・・・!←
恐らく、天涯孤独な流れ人で、寂しさゆえに珍しいものを収集して心を埋めようとしてたとかそんな感じにしたんじゃないかなぁ。
(-126) 2012/12/31(Mon) 14時半頃
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― 居間 ―
[部屋を出て行こうとする己に頭を下げる姿>>191はやはり礼儀良く妙に堅っ苦しくて、己はおう。と薄い一言ひとつしか返せなかった。 その浮つきの無さはどこぞの名家の下仕えか、或いは己と同じように……いや、詮索はやめようか。どんな人にも様々な事情があるものだ。 深入りする前に名だけ耳にして去ろうとしたが]
……あァ。―――良い子だ。
[一瞬の笑顔>>192を見落とさなかった。 それは、冷たい雪一面の中に春の花が咲くようで]
みつさん、いんや……みっちゃん、か。 有難うな。
[中々良いものを見たと、少しばかり上機嫌になってもいいだろう? そうしてもう一人の青年の名も聞けば、今度こそ居間を立ち去った]
(220) 2012/12/31(Mon) 14時半頃
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― 館内:1F廊下 ―
[『キィ―――――…』
真鍮の取っ手を押し、重い扉を開く。天井がやけに高い廊下に、その音を木霊させて。
その木霊に木霊が重なった>>219]
……あいよ?
[咄嗟に応えた己の声もひどく反響した。 広い館の中で、視線は声の主の姿を探す]
(221) 2012/12/31(Mon) 14時半頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2012/12/31(Mon) 14時半頃
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―館内:1F廊下―
[震える唇で言葉を紡いだ>>219と同時、扉を開く音>>221に驚いてそちらを向く。 声は木霊となっていたが、まさか本当に御霊でも呼んだか。…いや。
館内を進み目の端に止まったのはぼろぼろの着物を纏った男。失礼だが、とても御霊の類には見えない。ましてこの洋館の主にも。 ともあれ人がいたことに安堵して、館の温かさによって少し緩んだ口角を上げて微笑んでみせる。]
ああ、よかった。 誰も見あたらんので、このまま行き倒れりゃせんかと思ったところでした。 …あんさんも、「ぱあてぃ」に招かれたんで?
(222) 2012/12/31(Mon) 15時頃
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[喋る間にも手を動かし、 …あった。招待状を掴み取ったが、雪の中何度も転んだせいで紙はずぶ濡れになっていた。]
あれま。 これ、あたし参加させてもらえるんですかねぇ。
[わざと困った表情を作ってみせる。]
(223) 2012/12/31(Mon) 15時頃
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[作った表情の裏では、別のことを考える。 それはいつものこと。
この人物は「異端」かそうじゃないか、はたまた「同胞」か。 もし自分を拒むなら、 もしこの場から拒まれるような存在なら、
排除する。排除する。あたしの中から。
もし自分に利するなら、 もしこの場から歓迎されるような存在なら、 取り込む、取り入る。あたしの中に。この男の中に。]
(-127) 2012/12/31(Mon) 15時頃
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/* 一通り読み終えた! …さてどうしようか。
(-128) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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[姿を探すより先に足音が響いた。>>222 視線を向ければ其処には女の姿]
ぱぁていっちゃあ…宴のことか? あァ、そうさ。 出迎えがこんな風体で悪かったな。
[己の姿はとても異人館の客人には見えぬだろう、此れでは気分も台無しになりかねん。……其れが面白く、笑が漏れる。 此方からも距離を詰め、懐を漁る女>>223の前に立った処で――困ったようなその顔を見て、気づいた]
さァ、しかし己のような者でも連れて来られたんだから……、おや。 お前さん、南の者かい。
[顔立ちが、昔目にした南からの使者によく似ている。少し驚きと共に問うた]
(224) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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――回想:エントランスホール――
[面白いという評価>>189には、意外さを覚える。]
ええ、ええ、平等だと思うておりますよ。 好きや嫌いの思いで言えば、そりゃぁ薬を買い求めてくださるお客様が第一ではございまするが。 その同じ薬を飲む者ならば、平に等しくあるものでしょう。 ですから襤褸に震える童でも、凛と花咲くお武家様でも、まこと等しいものに思います。
[その好きな客は、減り続ける一方だが。 渡来舶来手を出せる者は、そうあればよい。 こちとら薬屋、傷病治るが望みの一つ。 だからこそ、手を伸ばしたい。けれど届かない世界。]
(225) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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[眉寄せる>>207のを見れば、ああ痛むのだろう、と。 思いはすれど、出来ることは薬を売るのみ。 医者ほど博学であったなら、他にも何かあったのだろうか。]
軟膏ならば、こちらが良いでしょう。桑と蓬と忍冬を、挽いて脂で練ったものです。 膿止めも兼ねてはおりますが、傷を乾かすにはあまり向いていない。 もしもじくじく痛むようなら、こちらを傷に押し付けてから布でも巻いて止めていただければ。
[言って加えて差し出したのは化膿止めの刻み葉。 手持ちが気がかりのようであれば、軟膏に少しだけ、売るに足らない程度まけてつけてやるつもりだ。 効能を気に入ってくれたところでまた銭をいただけばいい。]
(226) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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[どうせ今日のところはこの屋敷の中以外で、食い扶持稼げる客は見つけられなさそうなのだから。 恩売る相手は、少しでも多いほうがいい。]
(-129) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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はい、他にもご入用で。
[向けた笑顔は商売気の滲むもの。 胡麻擦るように手を揉みながら、耳打ち>>208を受ける。]
(227) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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なぁんだ、そのような。 ええ、けして。商いするもの、お客の秘密は守るものですから。
[拒否など、はじめからするつもりなく。理由すら問うこともない。 代わりに、なにか裏があるものなのだろうと、小さな火花だけ笑みの奥に燻らせて。]
(-130) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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はあ、ぱぁ、てぃ。 生憎そういった御用向きだとは知らず、手を引かれるまま薬の入用だと思って駆けつけた次第で。 お人好しが過ぎたと反省の仕切りなのでございます。
ですが、そうですね。 招待と有らば、帰るのも無作法でありましょうか。 誘うてくれた子はもう居りませんが、ね。
[差し出される招待状>>210、自分の手にある物も同じだと、目線を下ろして確かめる。 何に招待されたかも知らないまま、ここに来ていた。 玄関先に留まるのも無礼だろうと、階段を登る武士姿を見送り薬鞄を閉じていたところで。]
(228) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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『誰か、おりやしませんの』
[木霊が響く>>219。 はいと声を上げていいものか迷っているうち、扉が開く音と、答える木霊>>221。 なんだ他にもしっかり人がいるんじゃないかと、軽く眉を上げた。]
(229) 2012/12/31(Mon) 15時半頃
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