196 Fiducia - 3rd:fragrance -
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信じることは。 愛する、ことは。
とても難しくて、
――――本当は、簡単。
[稀なる紅い灯りの主に、微笑と共に告げられたこと。 それはまるで、異なる自分に諭されているような、錯覚。]
(177) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[『生きて』と。 そう告げて消えて行ったその子の涙は、未だ青い目の内に。]
私は、 此処に、生きてる。
[支えを失くし地に付いた掌が、頬に触れる雪が、冷たく刺す。 息が白く零れる。身体が震える。 確かに、死んだ筈の私は生きている。 ――此処にたったひとり、取り残されて。]
でも、わたし、は、 やっぱり、わたし、は――――…
(178) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[凍らぬ涙の滲む目で、雪道の向こうの海を見詰めた。 それは昔、たづとよく眺めた思い出の海。 ――漕ぎ出でたまま帰らぬ人の、瞳の青にも似た紺碧。
私は、もう、あの時と同じように、手を離したりしないと。 幸せになるのだと、決めた。だから――。**]
(179) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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―そして、それから―
[一人旅に出ると言い出した私を、かれらはどんな目で見ていたものか。 身の世話してくれた奉公人の娘が「職が無くなる!」と勘違いするのを宥めつつ――。 私は、勇気を持って、かの人に振り向き、その瞳を見た。]
あなたとのお人形遊びも、これで、お終い。 ――…清々した、と仰って頂けて何よりです。
それでは、お兄様。お元気で。
[腹違いの、この國の黒目の、蛇の如き兄。 一度、生意気を申したとして、立場を解らせようと私を組み敷いた人。 此度の「生意気」には、その手は伸びて来なかった。 ――もう、此処に私は居座らぬのだから。]
(180) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[それから目は、老い始めた父の許に。]
お兄様と違い商才も無く、養子にも出せぬ見目なれば。 私が出ていくことに不都合は無いでしょう。
それでは、お父様、
[私には、もう「捨てられぬ」迷いはない。 求めて、諦めて、けれど何処かで期待していた、父の――、
その手が、私の着物の袖を引いた。]
―――…旅路の文は、寄越します。
だからそんな、かなしい 顔をなさいますな。
[相変わらずの冷淡なその目に、その奥に、見えたいろに。 ふっと、私が零したのはこんな言葉で。 そして父から最後にはっきりと告げられた、その言は。]
(181) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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『亀吉。
その格好で、決して「天宮」は名乗ってくれるなよ、――』
ええ。文を出す時以外は。
[大きな西洋鞄に、黒革のブーツに――雪花の白のワンピース。 羽織る女物の着物、目尻と口許の色どりは、どれも熱いあか。 少しだけ低い声と平らかな胸と共に、その「異装」はある。
私は、たづのように、青い目で堂々と微笑み返し。 ひとり、広い屋敷を後にした。]
(182) sakanoka 2013/01/16(Wed) 21時半頃
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[初めて履いたブーツは確かに走り易い。下駄とは違う。 薫る海風は心地良く、結われない白銀の髪が揺れる。 覆い隠すことなく、この白銀は晴天の下に在る。]
こんな風に走ったの、何時ぶりだったかな。
[異端の身であること、人を厭う言い訳にはもうしない。 奇異の目も蔑む目も、時に憎悪する目だってあれど。 全てが悪意に満ちている訳ではない、と。あの「夢」の中で、知ったから。
それに。 この國に稀なるこの白銀と青、あの時共にいた人達ならば。 それだけでもきっと、私が私であると気付くだろうから。]
(183) sakanoka 2013/01/16(Wed) 22時頃
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[私は、自由で剛毅な鶴のように風を切り。 怯えない快活な兎のように道を跳ねていく。
臆病さ故に踏み出せず、望みを自ら手放してしまう――、 そんな隠ぬ(おぬ)者、鬼(おに)は、確かに斬られたのだから。 私は今、探し求める――私の鬼を斬った、その人を。**]
(184) sakanoka 2013/01/16(Wed) 22時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
sakanoka 2013/01/16(Wed) 22時頃
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―街道―
[鮮やかなあかの錦は、この時は襤褸の下に覆われていた。 西洋の雪花の衣も、その更に下に隠していた。 だから追い剥ぎに目を付けられることも無いと思っていた。
――ああ、甘かった。]
っ、さや、――――…
[西洋鞄を抱えながら、斬り合い傷ついた剣士>>112に丁度庇われるような形で逃げる様、命辛々、とでもいうべきところか。 夢ではない。だから、此処まで走りきれば息は直ぐに切れる。 茶屋まで辿り着いた時、眩暈さえ起こしていた。]
………ああ、頼りない、な。
(191) sakanoka 2013/01/16(Wed) 23時半頃
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[一先ず、こくん、と水を喉に通しながら。 ぼんやりと眺めるのは、茶屋の主が沙耶に尋ねていたこと>>113>>114。 そして、何らかの文を持ってきたのを>>140。]
――――…薬売り、
[まさか、とは思う。 けれど――決して狭くは無いこの國で、こうして奇跡のように、私たちは再び巡り合っている。 もしその人が、ああ、私と同じように、尋ね歩いていたのだとしたら。
沙耶の背中が、離れていく>>141。 私は遅れて立ち上がり、手負いの人の方に腕を伸ばし――、]
(192) sakanoka 2013/01/16(Wed) 23時半頃
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[呼ばれるふたつの名を、聞く>>142>>145。]
え、?
[沙耶が呼んだ名は、まるで知らない名で。 けれど返ってきた声の主は確かに、かの人で。 ぱちり、瞬き、目を凝らせば―――。]
! おま、え!何を、
[あの男、事も有ろうが出会い頭に沙耶の頬を叩いていた!]
(193) sakanoka 2013/01/16(Wed) 23時半頃
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――――……ああ、
[少し離れた茶屋からでも、確かにちらりと鮮やかな浅橙は見えた。 その鞄も、やはり聞き覚えのある、その声色も。
一歩踏み出そうとした足は、裾を引き留める沙耶の仕草>>172を見て、止まる。 臆病の鬼がぶり返した訳ではなく、ただ――、
けれど、うらやましい、とはもう言わない。]
(194) sakanoka 2013/01/16(Wed) 23時半頃
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芙蓉様。――沙耶。 のんびりしていたら、怪我、悪くなってしまう……
[うら若い娘のようなやきもちは、今はそっと仕舞いこんで。 巡り合えたこの時を、今はふたりだけにしておこうと思った、から。**]
(196) sakanoka 2013/01/17(Thu) 00時頃
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―それは、何時かの。―
[その時は少し陽が落ちかけていた。 異人の居留地の建つ港町を出て、とある街道を往く姿、傍から見れば、異人じみた女の一人旅。 目立たない訳がないそれが、誂えの対象にならない訳も無い。]
っ、はな せ―――っ!!
[取られそうになったは高価な鞄か、身体の方か。 身を捩れども、腕を掴む手は振りほどけそうにない。 痛みに、嫌な冷たさに、震え竦む怯えを、辛うじて堪える。]
わたしは、『木原平太』という方を知らぬかと、聞いただけっ! あなたに、―――斯様にされる為では、ないっ、
[「木南沙耶」は死んだ、という話なら既に聞いている。 けれど私は、死んだのはその名前だけだ、と信じていた。 「生きるべき、この世界」に戻ってきた時に。 確かに、同じ空の下に、彼女は生きている、と信じられたのだから。]
(197) sakanoka 2013/01/17(Thu) 00時頃
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[けれど。 その彼女に再び見える前に、私は、此処で――]
たす、け て ………
[遂に堪えられなかった涙で滲む、硝子の目。 雫と薄暮とで揺らぐ視界、その時ふっと映ったのは。 ふわりと靡く短い髪と、帯びた刀の影のかたち――。]
(198) sakanoka 2013/01/17(Thu) 00時頃
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―そして、今。―
[命辛々逃げた後、その時の剣士の勇姿>>195に、私はあの薄暮のことを思い出す。 銃の一つもなければ、護られるばかりの――、 否、持っていても尚、私は何人もの人に、護られていた。 沙耶にも、芙蓉にも、きっと、しのにも。
けれどそれでも、私はただ弱いだけの身では無い、と信じている。]
…………はぁ。
[今度は、手を伸ばされただけで後ずさったりなどはしなかった。 それだけでも、少しは姉のように強くなっている――、と。]
(199) sakanoka 2013/01/17(Thu) 00時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
sakanoka 2013/01/17(Thu) 02時頃
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―薄暮の街道>>269>>270―
[目前の暗い影は、刃を抜き、暴漢どもを怯ませた。 私はただただ必死に、助けてくれたその人と、逃げに逃げた。 どんな風体の、人相の士であるか。その声の聴き覚えも。 逃げている間、其処まで意識する余裕は無かったのだが――、
追ってくる足音ももうしなくなった頃。 街も近い、と。怪我は、と気遣う声に安堵した時。 私はその響きのいろに気付き、瞬いた。]
―――――…
[息を切らしたまま、私は剣士に振り向く。]
(273) sakanoka 2013/01/17(Thu) 20時半頃
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[髪は短く切られていたが、確かに――。 間近に見るその瞳のいろも。顔出ちも。背の高さも。 その肩越しにもう一人見えた、覚えのある人影も。 ああ、やはり、その凛とした声色も――。]
さや、
[私は濡らしたままの青い目で、その人を見る。 その人の震えるくちびるが、私の名を紡ぐ。]
沙耶、
[転んで少し痛んでいた頬に、掌の熱が伝わる。 胸の奥から出かけた声が、詰まる。 震える目に、確かに、その人の緩んだ面持ちが映る>>271。]
(274) sakanoka 2013/01/17(Thu) 20時半頃
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沙耶!
[俯いたその人を、抱き締めたくて、私は両手をぐっと伸ばした。 ごとん、と手から鞄が落ちるのもそのままに。]
ああ、逢いたかった。 あなたに、逢いに、此処まで、来た。沙耶、
また、あえた、やっと、あえた、 さや、さやぁっ―――…!
[強がれない私は、ただ其処に確かに居る彼女の前で。 差した紅も崩れる程に、咽び、声をあげて泣きじゃくる。**]
(275) sakanoka 2013/01/17(Thu) 21時頃
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―薄暮から、宵に。―
[事の次第を打ち明けたのは、街に辿り着き、幾らか涙も落ち着いた頃。 未だ、路銀には十分な余裕がある――。 しのの顔色も少し見ながら(それが余計な心配だったと、しても)私はふたりに、今夜はもうゆっくりと休もう、と促した。]
家には、時折文を送るだけになりました。 お父様たちも、私が出ていくに不便は無いとのことで。
――ああ、ちゃんと、「捨てられ」た。
[何時か沙耶が言ってくれた通りに>>1:-295。 旅籠に掛けられた提灯を眺めながら、沙耶に。]
(276) sakanoka 2013/01/17(Thu) 21時半頃
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[は、と一呼吸入れてから。 砂埃を被った白いワンピースを、小さく叩いた。]
それに、お姉様の見目も借りて。 その心の力も借りて、前に踏み出そうって。 ――本当に、私は支えられてばかり。
[小さく零した苦笑いは、自然に零れたものだった。**]
(277) sakanoka 2013/01/17(Thu) 22時頃
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亀吉は、沈んでいる芙蓉様を釣りあげた。
sakanoka 2013/01/17(Thu) 22時頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
sakanoka 2013/01/17(Thu) 22時頃
亀吉は、しのおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
sakanoka 2013/01/17(Thu) 23時頃
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―またそれは、何時かの。―
[風吹き降りる坂の上から、街を見下ろすは心地よい。 栄える店、廃れた店。それは文化が流れ、人が流れてきた証。 飛び出していった港町とも違うその光景の中、佇んでいたのだったが]
あれ。―――…
[私は同じ旅路のその人から一度離れ、 吹かれ転がりおちていく風車を追っていた。]
(294) sakanoka 2013/01/18(Fri) 00時半頃
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[からり、ころり――。 目を惹く古いあかいろは、何時かのあかを思い起こさせた。 ただ思い起こさせた、というだけ、だったが――、
人が居るか居ぬかも判らぬ古びた店の前で。 私は風車に追いつき、鞄無い方の手で拾い上げた。]
あの人の、唐傘みたいだ。
[手向けられ並んで立つ訳でも無く、たったひとつだけの風車。 あかい紙張られたそれを晴天に透かし見るようにして、私はふと、ごちていた。]
(296) sakanoka 2013/01/18(Fri) 00時半頃
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[からり、ころり――。
私は天を仰ぎながら、呼び掛けてみた。 きっと、あの黒い館の雪風がそうしたようには、この声が離れていても届くことは、無かったかも、しれないけれど。]
風伯様。
(297) sakanoka 2013/01/18(Fri) 00時半頃
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あ、………。
[はっと其処で我に返る。 晴天に向いた青い目は、声がした方へと振り向き、其方へ。]
すみません、いきなり行ってしまって。 少し、思い出されたことがあったのです。
[そう、追い掛けてきた人を私は見上げ。 拾い上げた風車を手に、その人の許へと――。]
(298) sakanoka 2013/01/18(Fri) 00時半頃
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[ ――――― 。
乾いた音。ブーツ越しに足裏に伝う硬さ。 何処の風に吹かれたものか。私はその時初めて、ぼろぼろの提灯を踏みつけていたことに気付いた。**]
(299) sakanoka 2013/01/18(Fri) 00時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
sakanoka 2013/01/18(Fri) 01時頃
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―茶屋のある街道―
[うらやましい、とはもう言わない。 うらやましい、とはもう言わない。]
――――…
[けれど。 あんなこと>>214を確りと聞かされてしまった、それでもって良い笑顔を見せられてしまった手前だ。]
ほら、行きましょう。
[私は今一度繰り返すように、ふたりに告げる。 妙に足取り遅く見えるかの男と>>215。 急いた脚の、何処か火照ってさえも見えるその人>>289に。]
(324) sakanoka 2013/01/18(Fri) 02時頃
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―何時かの暮れを、宵を、想う。―
[抱き締めた沙耶の温もりに。 抱き返し、撫でてくれた沙耶からの温もりに。>>292 その熱さに、うれしさに。暫し、私はそのまま浸っていた。
何も言わず、髪を撫でてくれる手が、こんなに愛おしい――、 久しく覚えていなかったよろこびに、彼女の肩を濡らし続けていた。
やがて陽落ちても、その温もりは未だ暫く身に残り。夜風がそれも冷まそうとする中。 私は沙耶>>303に、うんと一つ頷いた。]
安否、という程度の文ですが。
[故にちゃんと読まれるものではない、と含ませて。 それから打ち明け――それをじっと見詰める沙耶>>-774に。 一度閉じていた瞳を合わせて、それから、はにかんだ。]
(325) sakanoka 2013/01/18(Fri) 02時頃
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[続く言>>309には、ぱちりと瞬きつつも――。 小さく頷き返したのは、自分よりは幸せな家に居ただろうこと、 そのことに純粋に、良かった、と思ったからだった。
もう一度瞬いたのは、かたい笑みで告げられたことに>>310。]
ああ、何時かは、私自身の脚で、立てるようになる。 それまでは、お姉様にも、 ――沙耶、にも頼ってしまうけれど。
[何処かぎこちなく見えた笑みも、彼女なりの笑みなのだろう、と思えたから。 苦笑いは、今度はちゃんとした微笑に変わる。 それから再び、目を閉じた。今度は、たづのことを想って――**]
( ……ありがとう、お姉様 )
(326) sakanoka 2013/01/18(Fri) 02時頃
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―旅籠―
[三人で留まることになったその部屋で。 宵の窓をふと眺めていた私は、沙耶>>311に振り向いた。]
ええ。先に―――って、 え、
[あの時は、届いているか否かも判らなかった叫び。 それを確かに、彼女は、此処で繰り返した。]
さや、
[すぐ近くで告げられたことも>>-783、きっと、そう。]
(336) sakanoka 2013/01/18(Fri) 02時頃
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