221 堕天の姦計
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― 妄執の書庫 ―
[禍々しい静謐が埋める書庫。 書架の間を歩き、座る天使>>142を認める]
マリエル
[では、鏡の中に覗いた姿>>67はまやかしか。 恥ずべき安堵を得て、複雑に微笑んだ]
無事、一人?
[距離の離れたまま立ち止まり、大幅に省かれた言葉を掛けた]
(146) 2013/05/12(Sun) 23時半頃
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ケヴィンは、ヨーランダの魂の声が聞こえはしないかと、耳をすませた。
2013/05/12(Sun) 23時半頃
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− 鏡の迷宮 −
[踏み込んだのは数多の鏡が並ぶ場所。 美しくも歪んだ使徒の姿が無限に居並ぶ場所。]
…誰か…
(147) 2013/05/12(Sun) 23時半頃
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[その時。 強く望むが故のまやかしか、闇の罠か、真実か。
それとも、失われゆく力が、あの日のことを呼び覚ましたのか。
魂に思念が、響いた気がした。今、一番に欲しい"あの方の。 それが最後の一押しだったのだろうか。
天使の殻から外れたヨーランダが泣いていた]
(148) 2013/05/12(Sun) 23時半頃
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─ 歪んだ天界 ─
[マリエルが飛び去るを、悲痛に見送る。 闇に苛まれた首より何より、止められなかった心が痛い。
そして、何より。]
ヨラ、ニエル、さま。
[力無く膝折れた方>>132の、弱き声>>140が、苦しい。 己の無力を責められたなら、心はどれ程軽くなっただろうに。 助け求める声>>141は、先の己を見るようで。 胸中、"光"に与えられた言の葉が蘇る。]
(149) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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─ 歪んだ天界 ─
助けは、自身の、中に。
[与えられた直後は受け入れられなかった言の葉。 けれど今は、己の支えとなるべき一条の光とも思えるそれを繰り返し。]
…俺は、信じて、います。 ヨラニエルさまを、マリエルさまを。
御二方を、信じた、俺、自身を。
[痛む喉を抑え、言の葉を紡いだ。 涙零すその方>>148に、手を伸ばす。]
(150) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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[掛けられた声にクラリシエルと知りほっと安堵する。 他の誰でもない。 クラリッサだった彼の人だから、ほっと出来た。
だが、姿を見れば安堵は驚きに変わり]
……クラリシエル。 あなた……は一体どうしたの?
[無理もなかった。 クラリシエルの美し亜麻色の髪も、左の翼も ひとめみてわかるほど穢れに染まっていた]
(151) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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それはもう、過去のことだ。
[ノックスを神の御使いと言うパティエル>>136に、冷ややかな声で返す]
神は、俺の心の内を知ってたのさ。 高慢な神を崇める心の裡に押し込められた、俺の本心を。
──俺を取り立てた奴も、ここに落とされていた。 俺みたいな奴を天使にしちまったから。
そうやって神は切り捨てていくのさ。 自分に不都合になったものをな。
だからアンタも、神には必要とされてない。 ここに落とされたのは良い証拠だ。
(152) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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[ゆらり揺れた輪郭は、密度の濃い瘴気と化してノックスとしての形を崩した。 神の似姿を崩してしまうことで身も心も、魂までもが神に仇為す者となったことを示す。 パティエルが放った白銀の矢>>143は瘴気の塊を射るも、通り抜けた箇所のみを浄化し、全てを打ち祓うには至らない]
アンタが裏切らなくても 神がアンタを裏切るさ。
[洞窟内に響くような声を残し、瘴気はパティエルを飲み込もうとしながら洞窟の奥へと駆け抜けていく。 少しでも光輝が削れたなら重畳。 影響を与える与えないに関わらず、瘴気と化したノックスは闇の奥へと消えて行った*]
(153) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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ごめ……んなさい。 ごめんなさい。
[後輩たる天使を叱責していた影はどこにもなく。 ともすれば子供のようでさえあるなんの飾りもない謝罪の言葉を繰り返した。 支えようとする手が誰のものなのかが曖昧で、誰の手かも分からない]
(154) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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[驚きの表情を見返して、微かに頷く]
魔物の群 と、 沼にはまって
疲れた
[墜落した、というように小さく手振りをして]
ロ── マリエル …近づいても?
[その場に留まったまま小さく呟いた]
(155) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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─ 歪んだ天界 ─
[罅割れた心は、それでもまだ強固に闇を拒んで。
羽の色は、薄らとくすみはしても光を未だ湛えたまま。]
あやまら、ないで。
[痛みを耐えながら、今尚。]
私は、信じています。 ヨラニエル様を、皆を。
[光を。]
(156) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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[>>150ヨラニエルの名を呼ぶ声に、少しだけ。 混濁する意識が焦点を結ぶ。 支えてくれる誰かを見上げる。 声の真摯さは理性をひと欠片だけ呼び起こす]
しんじ……てる? 本当に? 私はまだ天使でいられるの?
(157) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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[………うん。
オスカーは、小さく頷いた。 ……聞いて貰った事が影響しているのか、その表情はいつもより穏やかで。
……ケヴィンも、強いなあ。
そんな事を思ったりする。 ……もう大丈夫、ありがとう。 そう口だけを動かし伝える。
……そして、その後は再び別行動になったのだろうか]
(158) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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そ……う。 それは災難だったわね。
いいわよ。 疲れたんなら、一緒に座ってましょう。
私も整理したいことがあってね。
[物憂げな笑顔を見せながら、 ひらひらと手を振って隣に手招きした]
(159) 2013/05/13(Mon) 00時頃
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