196 Fiducia - 3rd:fragrance -
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 14時半頃
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[男がたどり着いた先、先ず目にしたのはウトの葬られた遺体。 少しごちゃごちゃとした、日ノ本國に染まろうとする色。 其れでも残る故郷の様相に、降り積もる白を見た。
嗚呼、また『帰らぬを待つ人』が一人増えた。
次に目にしたのは襤褸布の遺体。 暖かな場所に居たであろう、その姿。 飄々とした口調と態度を思い出し、男は一度瞳を伏せた。
嗚呼、また『帰らぬを待つ人』が一人増えた。]
(26) 2013/01/08(Tue) 14時半頃
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[瞼を開けた刹那。 黒き銃口を向けられる、みつを見た。 光る刃を向けられる、亀吉を見た。 男は中庭の中へと、けれどゆるりと、足を進めた。]
おやめなさい。
[其れはどちらに掛けた言葉だろうか。 どちらをも見、どちらへも掛け、繰り返す。]
おやめなさい。
[優しげな音に、確りと強さをもって。]
(27) 2013/01/08(Tue) 14時半頃
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何に成るのです。
命を奪い、何に成るのです。 屍を並べるのみの其れ、早く仕舞うが宜しい。
[黒き鉛も、銀の刃も。 其れを制する声はぴしゃりと強く。 男は二人の間へと入り、両手にその二色を掴もう。 ひやりとした温度を左手に。 つきりとした痛みを右手に。
白へと零れる赤は男の血潮。 提灯を作り続けたその右手が、刃を握り涙を溢す。
潜めた声。 其れは雪華の如くして。]
(28) 2013/01/08(Tue) 14時半頃
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貴方の指は、死を弔う優しきもの。 其れが刃など持ってはならない。 『哀しみ』ましょうぞ。
貴方に弔われた、人々が。
[そう潜めた声は、みつにしか届くまい。 力を入れた右の指先は、深く深く、男の手に食い込み赤を流す。 痛みに揺れる弱い声など持たぬ。 今は強き意思を持ちて、銀の刃を握り締める。
優しきみつの事だ、案じて手を離してくれたのだろう。
雪の上に、新たな赤に染まる刃物が弔われた。]
(29) 2013/01/08(Tue) 14時半頃
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[嗚呼しかし、男の意識は別に在る。
襤褸布まとう風来坊の死。 掲げた刃は亀吉にではなく、己へと、みつ自身へと向けられていたのではないかと。
黒き幼子を弔いに向かった此処で、睦まじくあった二人の背中を思い出す。]
(30) 2013/01/08(Tue) 15時頃
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[残される者の痛み。 残される者の『哀しみ』。
その姿に重ねるは、男自身。]
みつさん。 貴方も、ゆきたいですか。
[音にすれば同じ。 答えは在ったろうか。 声は在ったろうか。]
残されるは、辛く『哀しい』。 この館にはきっと其れしか残されていないでしょう。
私は、貴方を救うことが出来ますか? 貴方を『哀しみ』から、救うことが出来ますか?
[冷えるを知らぬ熱い指先は、命を証明する赤い血は。 ゆるりと、ぬるりと、みつの首元を添う。]
(31) 2013/01/08(Tue) 15時頃
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死は、終わりではありません。 死は、始まりでもあります。
[そう思いたい、そう信じたい。]
貴方の死に、始まるものも在りましょう。
[そう願いたい、そう祈りたい。]
どうか冥府でお逢いに成れますよう。
[盲信に、柔らかに微笑む。 溢す涙などはない。
此れは『始まり』で在り、此れは『祝福』で在るのだ。]
(32) 2013/01/08(Tue) 15時頃
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[女性の首を絞めることは、簡単ではなくも可能であろう。 ぎりぎりと、ぎりぎりと絞める音が響く。 ぱたりと落ちる赤は雪でない。 『哀しい』、『哀しい』、『祝福』の赤。
反抗はあったろうか。 腕に爪痕くらいは残っただろう。 其れでも、其れでも、冥府へ。
残される『哀しみ』など、味あわせたくは ない。
息を奪い、命を奪い、みつを動かぬものにさせた。 ぐたりと圧し掛かる重みを、老いぼれが一度抱きしめよう。]
(33) 2013/01/08(Tue) 15時頃
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…………『哀しい』、ですね。
[そっとみつの耳元で囁く。 命を奪ったその人を抱きしめ、そして襤褸布の男の横へ。 横たえ、腕を組ませよう。
命を奪うに道具は要らない。 重みを、その重みを、提灯という灯火を作り続けた *指に*]
(34) 2013/01/08(Tue) 15時頃
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―少し前、書庫―
[一つ礼をして其処を出る前。 二つの想いが耳に届いた。
隣を過ぎ去る揺れ髪の囁きと、小さく袖引く囁きと。
どちらもに、微かな返事を向けて。
己は、向かうべき場所へ行く。]
(35) 2013/01/08(Tue) 15時半頃
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病人 雷門は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 15時半頃
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―勝手場―
[漸く辿り着いた其処で、己はある物を手にする。
人の皮膚を容易く切り裂く、鋭い刃物。 大きいものでは扱いきれぬと、幾つもある中から選んだのは、手のひら程度の大きさの鈍い色。 布巾に包み、懐に差す。]
[ ひとのいのちを うばう おもみを ]
[思い浮かべるのは、おみつの見せた懐剣>>4:66 まるで真似事のようにした其れに、着物の上から手を添える。]
(36) 2013/01/08(Tue) 15時半頃
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[ ひとろころす ものが いる ]
[もし己に殺意を向けられても、己だけで抵抗できる力。 其れを持たねば、己は生まれて初めて選んだ己の道には、決して立てない。
其が此の館にて見つけた希望は、"沙耶への憧れ"だった。 "沙耶のようになりたい"と、彼女へと告げるほどに。]
(37) 2013/01/08(Tue) 15時半頃
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[故に、己は刃を手に。**]
(38) 2013/01/08(Tue) 16時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 16時頃
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――二階・廊下――
>>23
[わしはその者に告げ、その者に与え、この場を去る。 どこに行こうか考えるようとするも。 まとまらない頭は考えるのをやめる。 わしの行きつく先はどこであろうと。 そのさだめを受け入れよう。**]
(39) 2013/01/08(Tue) 16時半頃
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――書庫――
伝えたい……か。 誰にも分かってもらえなんだら、確かにそうかもしれんね。 もうあの童の声では、ないん?
[首を傾げる>>22のに、同じく少しだけ傾けながら。 誰か知らぬ者の声があるなら、それは逆に問題があると。]
(40) 2013/01/08(Tue) 18時頃
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芙蓉は、本の整理も半ば忘れて、小鈴と顔を突き合わせ話している。
2013/01/08(Tue) 18時頃
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 18時頃
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―回想・2階廊下―
[鬼は怖いものです。それが人であろうとも、心のうちに巣食うものであろうとも。>>4:206]
嗚呼、成程。それは道理に適っている。分からないものは怖い。 だから私も怖い。
合っている。だが、主は私を分かろうとはしないだろう? 正体を、暴こうとはせぬのだろう?
[縮こまる様はいつか見た白兎の様でした。 此処はと口篭り、その先は飲み込まれます。>>4:207]
何故と問う、主は何者か。人か。 私には、あの少年も……主も――
[答えにも、葬列にも逃れるようにと動く久慈殿に、お嬢様は視線だけ追うのでした。*]
(41) 2013/01/08(Tue) 21時頃
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武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 21時頃
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―大広間―
[菱川殿の背を追い、1階に降りてみたものの、結局は姿を見失ったのです。ブーツは幾人の血で濡れたか知れません。
扉を開いた先は大広間でした。 等間隔で置かれた燭台の蝋燭は長いまま。 長椅子の数を改めて数えると壱四。 後幾人が座れるのだろうと息を吐きました。 部屋奥で飾られた樅の木を見上げます。]
私は――
[思い返すは鬼の事。菱川殿は言ったのです。 『鬼は人です。』と。 けれど、菱川殿の意思はどうであれ、『鬼は「あなた」です。』と言わんばかりに聞こえたのでした。>>39**]
(42) 2013/01/08(Tue) 21時頃
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武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 21時頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 21時半頃
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―― 書庫 ――
……羨ましい限り。
[返す言葉は皮肉のような。しかし口が回る>>4:214と、確かにはきはきと声を発すそれが、口数少ない男にとっては羨ましい。 手は変わらず頁を捲りながら、己を責めぬ彼の声を聴く。どうしてこうも優しいのだろう、微かに切なげに目は細まるも]
……、……。 …………食べていなかった、のか。
[やれやれと首を振れば結い髪は揺れ、微かに唇の端を上げたのだった。]
(43) 2013/01/08(Tue) 21時半頃
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[彼の視線が己が手の中の本へと向くことに気がつけば>>0、開いたままに机の上に置く。花なのか、草なのか。緑色で彩られたそれが何に効くものなのかもさっぱりわからぬ。
更に別の書籍へと手を伸ばしかけ、僅か動きが止まる。真剣みを帯びた声に、視線はゆらと彼を伺い見るも]
……その手は、煩わせたくない。
[笑みも浮かべぬ、けれど哀しみもせぬ。曖昧な表情でそう、言葉を紡いだ。 誰にも、この己と同じように。罪を重ねてはほしくない、と。]
(44) 2013/01/08(Tue) 21時半頃
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[次いで手に取った本は、どうやら外れのものらしい。挿絵のない、一面黒の文字。西洋のその色から双眸を離したのは、芙蓉の問いかけ>>14を聞いた故に。 真っ直ぐに向けられる黒鳶。切れ長は暫しそれを、彼と同じくしてじいと見つめたままだったが]
……、……。
[すぐに返事は出ることはなかった。 それを紡ぐことが、そう――哀しくも、あったから。彼の双眸に浮かぶそれにもまた同じものを感じ、唇は僅か震え、息を吸う。
しかし、それが音になることはなかった。 書庫の扉が開き、姿を現した少女>>11を見れば、解けて消えてしまったかのように。]
(45) 2013/01/08(Tue) 21時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 21時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 21時半頃
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― 二階客室 ―
[頁をめくれば、乾いた紙が指先を傷つける。入った線にぷっくりとあかい玉が浮かび上がり、幾つも見た物言わぬ塊となった人を想起させる]
…知ったら、もっと怖いじゃないか
[言い返せなかった言葉。たとえ口にしていても鼻で笑われただろうが。正体を暴くとは、何をすればよいのだろうか。 問いただす?弁が立たぬことなど、わかりきっている。それとも]
もしかして…
[頁をめくる。 けれど男の瞳はもう、その本を映していなかった。次の頁を開いたまま寝台に置くと、立ち上がり背を向けていた箪笥に歩み寄り、引き出しを開けた]
(46) 2013/01/08(Tue) 21時半頃
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[取り出したのは、小雪ちらつく日の空に似た色の―――骨]
(47) 2013/01/08(Tue) 22時頃
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[『童の声』>>40と聞かれれば]
小さくて、誰の声かは分からなくて。
……13番目。 木原様が言ってた、姿を見せない誰か? それとも、また少年なのかな?
(48) 2013/01/08(Tue) 22時頃
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[焼き残ったのだろう、崩れて何処の骨だかわからない。細く、持ちやすく、尖端を持つそれを冷え切った手で握り締めた]
……怖い、けど
[灰になる前に、と家に持ち帰り、けれど怖くてすぐに放り出した骨。落とした瞬間砕けてしまったはずなのに、何故か今、此処にある]
(49) 2013/01/08(Tue) 22時頃
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[二三、と本を積み上げながら、子猫と薬師の話しを聞いていた。訊きたいことは見事に芙蓉が聞き出してくれている、よく気がつくとやはり羨ましくもあり。]
……声、……?
[ただ、彼女の聞いたという声>>18に関しては、疑問の声をあげたけれど。 先ほどまでは『おるごおる』を鳴らしていたために聞こえなかったのか。しかし、誰かの声をも遮るほどの音量は出ない。 心当たりは、あの語りかけるような少年の声>>40なのだけれど、もうその声はきっと、耳に届くことはない。死んでしまった、のだから――]
……俺にも、聴けるだろうか。
[それは小さく、半ば独り言のように。 四つめの本を机の上に積みあげ、置いたままの自鳴琴を手に取った。]
(50) 2013/01/08(Tue) 22時頃
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悪いが……芙蓉。 ……少し、出ても。
[彼もさほど梃子摺ることなく本を見つけているように見える。絵を見ても、単なる草とも薬とも見分けのつかぬ男より、彼のほうがこの仕事には向いているような気もしていた。配置場所の予想が当たってよかったと、ふと息を吐き。
芙蓉と、そして小鈴と。両方に視線を向けてから、書庫を後にした。]
(51) 2013/01/08(Tue) 22時頃
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― 勝手場 ―
[足早に其処を去ろうとして、先に使った者の沸かしたらしき湯が、僅か残っていることに気づく。
西洋式の湯飲みの一つに、袖から取り出す薬包紙の中身を入れ、冷え始めている湯を注いだ。
震える手で、其れを掴むと一気に飲み干して。
唯の紙切れになった包み紙と空の湯飲みをその場に残し、勝手場を後にする。]
(52) 2013/01/08(Tue) 22時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 22時半頃
町娘 小鈴は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 22時半頃
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[骨を懐に入れれば、冷たい刃物が手に触れる。なまくらのそれは帯に見えないように挟み込み、骨だけになった懐をそっと上から押さえた]
あの子も、おれも ……人ではない、と
[言いたかったのだろうか。 わからない。わからないものを理解するには、わかる形に押し込めればいいのかもしれない。 離した手の中は空っぽ。縋るものは今はなく、そのまま廊下へと扉を開く]
(53) 2013/01/08(Tue) 22時半頃
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[残された寝台上の本は、灰色の頁を開いたまま]
(54) 2013/01/08(Tue) 22時半頃
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武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2013/01/08(Tue) 22時半頃
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―中庭―
[また誰かの、あの男の優しい声が、風に乗り届いた気がした、 ――否。本当に、少し近くから、聞こえてきた>>27。]
風伯、様、
[それは甘く聞こえ、けれど風と違い確かないろがあった。 懐剣の刃を前に、私は銃を下ろせないまま、 それでも、強い響きに、青い目は声の主へと移ろい、]
っ、なに、を――
[掲げていたその銃さえも、老いた荒れた手は制していた>>28。 少し高い背越しに見える、反対の手からは零れる赤色。 ぽたりと雪に落つる音は、微か届いた声の中に掻き消える。]
(55) 2013/01/08(Tue) 22時半頃
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