196 Fiducia - 3rd:fragrance -
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― 大階段 ―
[探検をするのなら処女地に限る――とは云わないが、足は自然と人の声の少ない場所を求める。 二階にはなにがあるのかと、こつりこつり階段を上っていけば、その途中に二つの姿が在った]
やや、其処のお二方。 話の最中に後ろを失礼するよ。
[ひとつ声を掛けて通り過ぎる事としよう。 そのために二つの姿に近付いた、その時]
(1) 2013/01/01(Tue) 02時頃
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…―――っ、あ?
[踊り場を飾る大時計がけたたましく音を立てた。>>0:#10]
此れは…………
[それを合図として。 巻き戻る時計の針を、己は見た。 其処から起こるすべての奇妙な出来事の間、己は息を吐く間も無く]
(7) 2013/01/01(Tue) 02時半頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/01(Tue) 02時半頃
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[夢のようなすべてが過ぎ去った後、 残るのは狂おしい程に広がる異国の華の香だけ。**]
(24) 2013/01/01(Tue) 03時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/01(Tue) 03時頃
浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/01(Tue) 19時半頃
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― 大階段・踊り場 ―
[少年の姿を己とて等しく此の眼に焼き付けたし、摩訶不思議な言に思う所も勿論あった。 それでも少年の行く末よりも異人らしき男と武士らしき女の姿に興味惹かれたのは、恐らく己の年嵩たる所以だろう。
男は少年のかげを追うように其の背に手を伸ばし>>42、 女はかたく凛として刀の柄を握り締める。>>64
其の奥に何を想うかを、己は識りたかったのだ]
(130) 2013/01/01(Tue) 20時頃
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[観察の時を断ち切られたのは、異人らしき男が其の視線を上げたからだった>>124。 つられて己も顔を持ち上げる。 カチ――… コチ――… と、規則正しく刻むぜんまい仕掛けの音]
時が遡る……? 嗚呼。
[つかと一歩歩み寄り、壁掛け時計へと肩を寄せた。 細かい装飾の美しい舶来時計、其の左向きに回る針は、確かに前に目にした物とは逆向きだ]
まるで時が逆巻きに向かっているかの如き光景だな。 少年が奇跡を起こしたか。
[異人らしき男の左隣に立ちその端正な顔を見た。 青き瞳を覗き、にっとひとつ笑ってみせる。]
(131) 2013/01/01(Tue) 20時半頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/01(Tue) 20時半頃
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[となりに立つは端正な面立ちをした異人らしき男>>151、然し口を開けば語るは日ノ本の言葉。 怪奇に怯えるが如き姿がかすかに微笑ましい]
なァに、己とて芳しいものとは思っちゃおらん。 『くりすます』とは異教の宴だろう。 異教の神は奇跡を起こし信者を増やすと云う―――…、 ん?
[言葉の間にも男の瞳に視線を向ける。 深き青色の艶めく変化を追っていた所で、その瞳がずらされた]
なにをって、愛想笑いさ。 真顔で覗かれても御前さんも困ろうよ。
……そう怯えなくとも良いだろう?
[己に怯えられれば、微笑ましいどころか哀しいものだ。 首をこてり傾げながら眉を下げて、哀しさを表現してみせる。]
(160) 2013/01/01(Tue) 22時半頃
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[口を噤む男>>167は己は見下ろし続ける。 逸らされ続け重ならぬ視線に思うことは、単純に、此れを覗けないのは勿体無いと云うがひとつ]
そうか、ならば其れは良かった。 己はそう哀しそうだったかな。 年を取ったせいか寂しがりになっちまってなァ。
[見下ろしたままけらりと笑った。 ちらりと此方を伺う仔兎のような視線を見れば、ひらり手をひとつ振ってやろう――と、したのだが]
……ん?
[突如此の襤褸の事に触れられた。>>168 己は男に向けゆるり首を傾げる。]
(176) 2013/01/01(Tue) 23時半頃
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そうだなァ。 此奴ァ己の普段着だ、冷えるにはとうに慣れた――…が、
[ふと、居間に置いてきた男女を思う。 みつと明之進、彼らは暖かくしているだろうかと]
うむ、場所を移すとしよう。 居間なら己が先程いた場所だ、暖炉もある。 付いてきな。
[そういえば探検をしようと出てきたはずだが、探検は一時中断だ。 進行方向に背を向けて、一足先に階段を下りはじめた。]
(177) 2013/01/01(Tue) 23時半頃
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[只、冗談めかしたつもりだった。 然し青い目の兎が頷いた>>189ので、己は一度驚きに眼を瞬かせ、そうしてやはり笑った]
そうか―――… そぉかい。
[「哀しい」――そう見えたのならそうなのだろう、否定はせぬ。 其れは裡より滲み出る侘しさか。 世の同情を受け襤褸を哂われ寒さに耐え忍び生きて幾年か、虚勢を張るような気骨はとうの昔に折れたのだ。]
(199) 2013/01/02(Wed) 00時半頃
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― → 居間 ―
[一度横を見れば、凛とした武士は困り顔。>>187 しまった、此れは少々やらかしてしまったか。 己はひとつ頭を掻き]
…… 嗚呼。 逢引の最中に話し込んでしまい申し訳無かったな。
[さて、此の冗談が通じる相手だと良いが――。 ともあれ共に行くとの言を聞けば>>197、背を向け、階段をとんと下りていく。その間振り返ることは一度もせず。
先程来た道をそっくりそのまま引き返して居間の扉を開いた。 それは――まるで、時を巻き戻すが如く。]
(203) 2013/01/02(Wed) 00時半頃
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[ところで…… の話であるが、 居間には己の予想以上の人数がいた]
……… おォ? 皆さんお揃いでいらっしゃる。
[識る顔も識らぬ顔も等しく見渡して、愛想良く――と云うには些か人相の悪い顔で笑ってやろう。 暖炉の側の腰掛けはやはり人気の場所なのか、人が集まっている様子。 老いぼれは暖炉のある壁の反対側へ引っ込むことにするか。]
(208) 2013/01/02(Wed) 01時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/02(Wed) 01時頃
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― 少し前:大階段の踊り場 ―
[叫び声が、高い天井に木霊した気すらした>>213]
……ほぅ?
[男子同士と云いながら「まるで生娘の如き反応」。 青い目の兎にもさらりと否定され、思わずにやりと笑ってしまったのは悪い癖だ。 其れを咎められる前に本人の方から話題を変えられたのは、此の勢いでは幸いだったのか――然し、話は面白い方向にずれていく。
皆寂しく見えるのは、あの黒き童の所為なのだと]
成る程、其れ故か。 己の眼にはどうも…―――、
[そして己は、男>>217に倣い口を噤む。 此ればかりは心の中に留めておくことにしよう。*]
(221) 2013/01/02(Wed) 01時半頃
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― 現在:居間・窓辺にて ―
[居間を真っ直ぐに窓辺へと歩いていけば、其処には一風変わった木製椅子がひとつあった。椅子の脚となる部分に二本の湾曲した板があり、地に接していないのだ。 舶来の品であることは間違いなかろう。時計よりは余程単純な絡繰に見えて、そのかたちの意味を推し量るはどうも難しい。
椅子である以上、座る為に出来ているのだろう。 己はひとつ覚悟を決めて、椅子に腰掛けてみた]
おォ、揺れる。 此れは――… 中々楽しいものだなァ。
[此れが『ろっきんぐ・ちぇあ』と云うものだとは識らぬ儘、年甲斐もなくゆらんゆらんと前後に揺れて楽しむ。]
(225) 2013/01/02(Wed) 01時半頃
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[椅子に掛けて揺れながら、己は居間の様子に耳を傾ける。
脳裏に浮かぶ姿の片方――被せた毛織物を『要らぬ』と突き通した童子の如き青年は、どうやら此処にはいない様子。 そしてもう片方、まるまって眠っていた女の方は]
……お。
[声>>205を耳にして、己は顔をそちらに向けた。 もうひとり其処にいるは先程の南の女――ウトか。>>211 みつはどうやら女中の如き仕事をしている様子。「ぱぁてぃ」の中でも相変わらずの堅さが可笑しくて、くっくっと笑いがこみ上げてきた]
(231) 2013/01/02(Wed) 02時頃
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[斯く様にして暫し独り上機嫌に揺れていれば、此方へひとり歩いてくる気配がある。>>230 顔を傾けて、片目を細めながら其の姿に焦点を絞った]
ん。 ――みっちゃんかい?
[思い当たったのは立ち居姿に。]
(238) 2013/01/02(Wed) 02時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/02(Wed) 02時頃
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[此方へ近づく姿をじっと見ていれば、問いかけに答える声がした。>>251間違いの無かった安心に、眉根に寄せていた皺が緩む]
嗚呼、矢っ張り。 御前さん、此処に来てまで働いているのかい?
[ぱぁてぃの客になっておきながら働くというのも酔狂な話だと、冗談めかして揶揄してみよう。 そうしてなにやら配っているらしき、茶のことを訊ねられる]
茶はまだ戴いていないなァ。 異国の茶と云っていたか……? [訊きながら、ゆぅらりゆぅらりをぴとりと止める。]
(257) 2013/01/02(Wed) 02時半頃
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矢張り小童、此処にも居ないのか。 呼び寄せておいていったい――― …みっちゃん?
[みつは何やら浮かぬ顔。>>263 ひととき考えて其の理由に思い当たった時、苦笑いが零れてしまったのは悟られなければ良いが。生真面目な性根、動いていないと気が済まない性質の人間は確かに、何処にでもいるものだ。
取りに行くというみつを追うように、己は椅子から立ち上がり]
……どれ、己も行くとしよう。 同じ館の客という立場、 みっちゃん一人に働かさせる訳にもいかん。
[とは云えど、向かった所で荷物になることは目に見えているが。 嫌がられ断られたとしても勝手に付いていくことにする。]
(270) 2013/01/02(Wed) 03時頃
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働き過ぎに見えるさね、怠け者からしてみれば。
[冗談を云いながらみつの後ろ>>274を歩いて行く。 そうして辿り着いた台の上に金属の盆、未だ幾つか並ぶ白い陶磁器。 その中のひとつ、渡された茶器は未だ十分に熱を持っているように思えたが、みつは冷めたことを気にするらしい。]
もとより熱い湯は苦手である己には丁度良いのだろうな。 有難う、戴こう。
[立ったまま、赤い色した茶を口に運んだ。 行儀に反することは識っているが、今更然様なことを気にする風体でもあるまい]
(283) 2013/01/02(Wed) 03時半頃
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――… 良いなァ。
[ほ、と吐き出した一息は、白く成らずに空に消えた。 斯様な繊細な茶の味を愉しむのは何時以来の事か。 言葉で語らずとも、良い年をして緩む顔に感情が滲み出ているのであろう]
西洋の茶器は愛らしいものだなァ。 此の花の名を、己は識らぬ。
………ん?
[茶をちびりちびりと口にしていれば、こそりと囁かれるが如く問われる言葉。>>282 其の内容に、己は少し緩んだ顔を締めて]
(286) 2013/01/02(Wed) 03時半頃
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[みつに真っ直ぐに視線を送り、確かめる。 黒の童子が、同時に等しく現れていたと云うことを。
常識的に考えれば有り得ないことだ。 若し本当に起こり得ていたとしたら、そんなものはそれこそ「奇跡の所業」でしか無く―――然し。
荒唐無稽な事を語る己は、 柄にも無い至極真剣な顔をしていたに違いない**]
(295) 2013/01/02(Wed) 04時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/02(Wed) 04時頃
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[己が眼は一度みつから離れ、茶器を映す。 取っ手のついた陶器に付けられた絵は、白き五枚の花弁を持つ可憐な花。花から伸びた蔦の先に赤き実が散る。 白の中に一点の赤。 其れはまるで、童の摩訶不思議な赤目が此方をじぃと見ているようにも思えるのだ]
人の所業では無かろうなァ。
[すこし温い茶をまた一口啜る。 其の熱がじわりと己をあたためた。]
なに。……恐ろしく思うか。
[再び正面よりみつを見る。 当の己はといえばただ、今は――幸せで**]
(314) 2013/01/02(Wed) 14時半頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/02(Wed) 15時頃
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― 居間 ―
野薔薇――……?
[みつが隣で呟いた花の名>>344を、聞き逃さずに問い直す。 無論其の花を己は識らぬ。 ふたたび茶器を彩る小花を見る。]
ふむ、野薔薇か。
御前さんがそう云うのならそうに違いない。 またひとつものを識った。
[実際に野薔薇であろうと無かろうと関係あるまい。 此の花は野薔薇なのだと、己は信ずることにしたのだ。]
(368) 2013/01/02(Wed) 19時半頃
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[戸惑いがちに話すみつ。>>347 何処か怯えるが如き姿に、先程の青い眼の兎を思い出す。
みつの話は理解にそう難くない。 たねも絡繰もある奇術であると知れたほうが怯えずに済むというものだろう。それに奇術を見せられれば、その裏を暴きたくなるのも人の性だ。 然し、己は]
あやつの正体などは己は識らん。 が、童子のやらかしたことは 「奇跡」としか呼びようの無いものであろうよ。
[己は、たねも絡繰も無いものを見たかった。 正面より見たみつの表情を確かめ、視線は再び茶器へと]
御前さんとはどうやら違う考えをしたようだな。 己は……奇跡の絡繰なぞ、知らぬままの方が面白いと思う。
(369) 2013/01/02(Wed) 20時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/02(Wed) 20時頃
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[真っ直ぐな視線はいまも己が顔に注がれているだろうか。 己は其れから逃れるように茶器に意識を注ぐ。だから――左隣のみつが咲かせた花を、己は見逃していた。>>370
己の言葉に反応するみつの声は、納得したという様子ではない。 其れで良いのだ、と思う。 己はゆっくりと飲み続けてきた茶をくっと飲み干し、野薔薇の描かれた白き湯呑を銀盆の上へと置いた]
……そうさね。 斯様なあたたかき異国の茶を口に出来ること、 其れ自体が既に己にとっては奇跡。
みっちゃんは――… なにを奇跡と思うかい。 異国の神にどんな奇跡を望む?
[随分話し込んでしまった。 此の問いを、此の問答の最後の問いとしようか。
己は視界にみつの姿を映さぬまま、一言問う。]
(378) 2013/01/02(Wed) 23時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/02(Wed) 23時半頃
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[己はみつをちらと振り返った。>>404 己の眼に入ったのは何事かを暫し躊躇う姿だ。 然し意外なほどにすらりと口にした、其の思う「奇跡」]
『蘇り』 か。
[みつが己の言にそうしたのと同じように、己はみつの言を繰り返す。 成る程其の言には筋が通っている。詮索するつもりは毛頭無いが、其の言に、みつが篭めた意味を考えた。
――――暫し落ちる沈黙。]
(428) 2013/01/03(Thu) 01時頃
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[沈黙を破るが如き息を聞き、時は動いた。>>405 茶を下げるというみつへと己は頷いた。手伝おうかとも思ったが、てきぱきと慣れた仕草で纏めるのを見ていれば己に出る幕は無いらしい。]
己も未だ識らぬ顔ばかりだ。 長らく捕まえてしまって悪かったな。それと、ご馳走さん。
[みつへと茶を求める者、片付ける者が幾人か顔を見せていた。挨拶をして回ることも必要だろう。 再度茶の礼を云って去ろうとして、ふと思いついた事を云った]
………なァ、みっちゃん。 異教の開祖は死して三日後甦ったと云う。 奇跡は御前さんの身にも、起こるかもしれんな?
[にっと笑い、意地悪かもしれぬ言を一言。 返ってくる顔を見る前に、とっとと退散することにしよう。*]
(431) 2013/01/03(Thu) 01時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/03(Thu) 01時頃
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― →1階廊下 ―
[みつの周囲に集うは黄色衣のウトに、何やら韻を踏んだ名を名乗っていた騒がしきおなごに、青い目の兎。 亀吉等と呼ばれていた名をひそかに覚えながら、己は居間を抜けひとり外に出た]
…… 香るなァ。
[廊下へと出れば、一層香る花の香。 此の甘い匂いは一体何処から漂う香か]
(434) 2013/01/03(Thu) 01時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2013/01/03(Thu) 01時頃
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[聞き覚えの無い声>>440に振り返る。 遠目に見えるふたつの姿。 傘だろうか、赤の色に目を取られた。]
雪が降っているからなァ。 態々外に出るとは御前さんも、酔狂な御仁だ。
[己に向けられた声だかは定かでは無いが、どのみち挨拶をするつもりだ。応えながらそちらへ歩を進めるとしよう。]
(445) 2013/01/03(Thu) 01時半頃
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まったく酔狂だ。 暖を求めれば幾らでも与えられると云うのに。
[暖を有難がる己のような者がいれば、そうでない者もいる。只そういうことなのだろう。 目前へ近づけばふたりの男の人相が判る。>>449 此処ではじめて己よりも年嵩らしき者を見た]
風伯――――?
[何処かで聞いた名だ。 然し其れが居間を出る前にウトが話していた名>>416だと、気づくには未だ至らず]
宜しく。 己のことはただ、慶と。
(453) 2013/01/03(Thu) 02時頃
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