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朧に1人が投票した。
雷門に1人が投票した。
志乃に3人が投票した。
芙蓉に1人が投票した。
小鈴に2人が投票した。
志乃は村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
日蝕
暗い日蝕が村中を覆い、お互い顔も名前も解らない。この闇夜は丸一日続くだろう。他人になりすまし、議論を混乱させることもできてしまうかもしれない。
現在の生存者は、朧、雷門、明之進、亀吉、沙耶、芙蓉、小鈴の7名。
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―勝手場―
嗚呼、そうであったな。
小雀自身の為に、しのに刃を向けている。
[理由は既に、ただひとつ。
好色……美しいものが好きだとは言っておったが。
[亡霊の言葉は途切れたきり、聞こえてきません。小雀殿の言葉に籠る想いも聞こえては来ぬものです。]
――何を言う、「薬売り」。
それとも、そんなに死にたいのか。
[殊更に強調するのは、その本分を思い出して欲しいからです。死んでは殺されては果たされぬからです。
そこの、久慈も!薬売りも……
口出し無用、手出し無用!
黙って見ていることが出来ぬなら、即刻立ち去れ!
[キッと強く二人を睨み付け、柄をやんわりと握り、小雀殿に向けて脇差を構え直すのでした。**]
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―大階段→大広間―
[ふと、消える灯。
男はゆるりと立ち上がり。
彷徨うような足取りは壁伝い。
全ての始まりの、大広間へ。
辿り着けようか。
暗がりには何処に何があるやも判らぬ。
開けた扉の奥へと *声を*]
誰其彼、どなたかいらっしゃいますかな?
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[芙蓉に、死にたいのかと問う言葉に、小さく笑って。]
ねぇ。『さっちゃん』こそ、長刃を抜かないのは何で?
世っちゃんを殺めた時に、使えなくなりでもした?
[志乃が沙耶と何度も呼んでいたために、本名を知る事となって。
わざと、その名を口にする。]
アタシは、脇差で充分?
それとも、自分を殺めないと聞いて、安心している?
アタシを本気で殺めようとしない限り、狙わない。
アタシを止められない。
それが分かっていて、そうしないのは。
――……ねぇ。この人を、本当に守る気があるの?
[酷い言葉。
だから、言ったじゃない。
器量も性格も身分も誰より悪いアタシの、何がいいのよって。]
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[志乃を庇う様に、前へ出る芙蓉。
狙うのは、その後ろの志乃。]
[どうしようかと思った、その時。
ふっと、明かりが落ちて。]
[芙蓉の腕の届く範囲、志乃の包丁の届く範囲。
迷わずその中を潜り抜けて。]
[志乃の背に回り込み、心臓の位置にナイフを差し込む。
そのまま、そのナイフを、肩の、脚に刺さったものを抜いて。]
[脇差を構えた人が暗闇の中に居るので、危ないと。
掴めたなら、明之進の手を引いて、勝手場を後にする。**]
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【墓】 浪人 慶三郎[階下からは何やら言い争う声が届く。嗚呼、また鬼が人の心に生まれているのか――薔薇は未だ贄は足りぬと云うのか。 (+1) 2013/01/11(Fri) 18時頃 |
【墓】 浪人 慶三郎[闇の中届く衣擦れの音は雷門が立ち上がる気配か。 (+2) 2013/01/11(Fri) 18時半頃 |
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―― 大広間 ――
[気がかりだと
顔色はあまりよく見えぬが、止めて無理にでも行ってしまえばもっとよくない。]
……手が必要になったのかも、しれないからな。
[芙蓉はどこへ向かったのだろう、ここより前ならば書斎だろうか。さして距離のない部屋ならば、呼びに行けば良いだろうと判断し、彼と共に大広間を出る。]
―― 大広間前 ――
[廊下に出ればやはりひやりと空気は冷えている。
相変わらず握り締めたままの『おるごおる』すら、冷えて指先をちりと焦がすように。]
……寒いな。
芙蓉は、まだ……
[芙蓉の姿は見えるだろうか、辺りを見渡すもどこにも見えぬ。故に、亀吉の行動
身を屈め拾い上げた、その物さえ瞳に入れず。]
…………、
[亀吉の声
先ほどと、その内容を思い返そうとして、切れ長は一つ瞬く。
人殺し、と。
自らの名を冠す、その声に。]
……、貴方、が?
[青き双眸が此方に注がるる。
男はゆっくりと、視線を下げていった。
その先には――黒い、鐵。
訳本で見た、銃という名の、得物。]
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――否。貴方も。
[問いかけは首を振りて否定し、無意識に『おるごおる』を強く握り締める。もう一度その青き視線に、己がそれを合わせて。
館で鳴り響いた破裂音は、彼が引いた引き金によって齎されたことを知れど、責めることなど誰ができようか。]
俺も、……同じだ。
……殺したんだ……、慶殿を。
[彼の手も、己が手も、命の灯火を消したもの。
表情に浮かべたのは苦々しい、それでいて色のない、微笑みだった。]
……、貴方は、また
それを…………使うつもりか。
[責めるまでなく、男は真っ直ぐに問いかける。
出来ればもうそれが、嘶くことがないように。彼が罪を重ねぬようにと。
その場から動けずにただ、じっと亀吉から視線を外すことはなかった。]
―勝手場―
[『平ちゃん』と呼ぶ小雀殿をたしなめたのが随分と懐かしい気が致します。眉を寄せて小雀殿の言葉が終わるのを待ちます。
ナイフを的確に投げる、くの一の如き小雀殿を相手とし、言を素直に受け取りはしません。殺さずとも怪我を負わせられる程、小雀殿に躊躇いはないのです。
長刃が使えないからでも、安心しているからでも、本気で殺めようとしていないからでもありません。
本気であるからこそ、短い脇差に変えたのです。振り抜いた隙に懐へと飛び込まれても対処出来るよう。投擲されたナイフを手早く打ち払えるよう。
お嬢様を怒らせるような言に、ただ短く返されました。]
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[後手になるのは仕方ありません。腿から足へと伝い落ちる血が、じわと吸い上げ重みを増そうとする袴が、早くと急き立てているかのようです。
不意に暗闇が訪れました。明るさに馴れた目は眸に残る光に惑わされて何も見えません。
視界の端で銀色が動きました。]
後ろ!?
[振り向き様に銀色目掛けて刃を横に薙ぎます。聞こえた声は―――少年の声。
志乃殿の肩に刺さったままのナイフが災いしたのです。闇は小雀殿に味方したのです。]
――――――――っ!!
[悲鳴は音になりませんでした。]
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― 回想・勝手場 ―
[脇差は、懐へ飛び込まれる事を懸念しての物とか。
ナイフを払うためであったとかは、気付かなかったのでした。
懐に入るのは、動き鈍らせてから得る一瞬の好機のみ。
刃が長い方が、それだけ距離を取り続けねばならず。
懐に入りにくく、投擲の精度も威力も下がると。
そんな風に考えていたから。]
― 勝手場 ―
[小鈴の手を掴む。小鈴が振り払えば、傷つけることも厭わず力を込めればきっと振り払えた。それでも二つの煌きは零れ落ち
もう一度手を伸ばすことはきっと、小鈴を傷つける。
己が傷つくことは構わなかった。
それも――自らの意思だと。
けれどまだ、わかっていて誰かを傷つけることは、出来なかった]
【墓】 琴弾き 志乃―勝手場― (+5) 2013/01/11(Fri) 22時頃 |
【墓】 琴弾き 志乃[嫌だ、と思った。 (+6) 2013/01/11(Fri) 22時頃 |
[明かりが落ちる。
対応しきれず瞬けば、目の前をすり抜ける猫のようなしなやかな気配。落とされた謝罪に呪縛は解ける]
―――ま…っ
[悲鳴は、あっただろうか。
刃物を抜く音が、数度、ひどく響いた。
この音は一生忘れないと、どこか冷静に考える、一瞬。人が倒れる音に、闇雲に手を伸ばした]
【墓】 琴弾き 志乃 さ や (+8) 2013/01/11(Fri) 22時頃 |
[屈んで伸ばした手は流れ出す熱い何かに触れ、指は意図せず抉るように動く。あかい匂いが濃くなる。あかい命が、流れ出す]
ご、め…
[赤い衣は、あかを吸うのだろうか。
意識せず口から零れた謝罪は立ち消える。
思わなかったか。小鈴に殺させないためには、どうすれば、と。
守りたいものがなんだったのか、わからず。
引かれる前にその場を後にした]
メモを貼った。
[小鈴に引かれた手は、新しいあかで濡れていた。
闇の中でもぬめりでそれは伝わっただろう。
力の入らない手。覚束ない足取り。踊り場から充分に離れた所まで進めばその手は自然と離れ、男の足は止まった]
小鈴、…あの
[小鈴は先にいっただろうか。絨毯の敷かれた床。暗闇ではお互いの距離は計れない]
メモを貼った。
メモを貼った。
―大広間前
[さっき此方に向いていなかった朧の目は、私が事を打ち明けた時に、漸く来る。
問いを投げながら、彼のその瞳は確かに手の内の銃に下りていた。
この時に朧に向けて居た顔色の悪さ、瞳の震えは。
体調の所為とも、心の震えの所為とも、どちらともつかないものだった。
私は、じっと、静かに、彼を見詰め続けていたのだが。]
――――― ……え ?
[首を振る彼の、軽く揺れるような結わえ髪が見えた。
返ってきたのは、 この人も 、そうであった、ということ。]
[あの時聞こえた、「慶」の名を叫ぶ声は、ほぼ間違いなく目の前の彼のもの。
けれど事故死とも思えた現場の状況、この朧という人が彼を殺めたのだ、とは、あまり考えていなかったのだ。]
あなた、も。 おなじ 。
[だから虚を突かれた心地で、繰り返していた。
色無い面持ち、苦笑いとも、もっと――かなしいもの、とも見える微笑を前に。
目を逸らせず、逸らさずに、繋がれたように、視線を交わす。
――「おなじ」の言葉が、胸の内をふるりと震わせる。
けれど、そのまま二人が「おなじ」ではないだろう、と。
彼の握り続けるものが凶器ならぬものであること、そして続く問いからも、思っていた。]
私は。
生きていくためなら、人の屍を積み上げてでも、生く。
命を、罪を背負っていく。そう決めました。
――誰かの刃が向かうならば、その時には、再び。
[死を重ねるな、と諭した男の色が、今の朧に重なって見えていた。
私は、今度は泣かずに、目の前の彼の瞳を、青い瞳で捉えながら告げる。]
[横に薙ぐ、銀線。
その時のアタシは、すでに志乃の背後に居た。
肉を絶つ音。
少年の声が響けば、一瞬目を見開いたけれど――……。]
[すぐ傍にある人の気配。声。
触れてはいけないのだと思っていた事も、今は思考の外で。
ただ、その腕を引いて勝手場を後にした。]
[答えを告げた、その後に。
見詰め続けていた朧の瞳の色が――ふっと、闇の内に消える。
灯りが消えたのだ、と私は直ぐに気づくことが出来なかった。]
みえ、ない、
如何した、の―――…
[「誰其彼、」と尋ねる声が、老いた男に似た声が近くで響くも。それもどちらからとも直ぐには判らない。
私は見えぬ先をふと手探りしていた。
熱の籠った私の手のひらが掠めて触れたは、恐らく此処に居る筈の朧だとは思えど、確かな自信は、持てなかった。]
「……もう、いいかい?」
【墓】 女中 おみつ[うっすらと人影が動くのを見た。 (+11) 2013/01/11(Fri) 22時半頃 |
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「……もう、いいよ」
[気配に気を配り、壁に触れながら歩く。
頭の中にある地図と、照らし合わせながら。
そうしていれば、その内に、暗闇にも目が慣れてきて。]
[明之進の、力をなくした手。覚束ない足取り。
勝手場から十分に離れた場所で、ついに手が離れて。
何かを言いかける声に、癖で一度、小さく首を傾げて。
見えない事に気付いて、今度は言葉で。]
……なに?
[死は祝福だと、命を奪った彼は言った。
死は救いだと。
逃げたいといつも思っていた。
哀しいと気づかぬまま溺れていた。
けれど死にたいわけじゃなかった。
死を選ぼうと思ったことはなかった。
みつも、名を知らぬ赤い少女のような彼も、きっと]
――少し前から――
死にたくて人の刃に向かっていく奴なんか居らん。
うちは人助けのためにしか動けんの。
[助けたい人がいる。
それを黙って見ていられるほど、「薬売り」はまだ落ちぶれていなくて。
久慈、と呼ばれたのは、状況を見れば明之進か。
睨みつけられた視線を柔らかく受け止め、立つはしのの前。]
口も、手ぇも出さんよ。
うちは盾になるだけ。
[口出し無用、手出し無用。それを守って、黙ればよいか、と立ち去れは聞かぬ。
平太としのの間、立ちはだかって、一歩下がる。
小さく息を呑む。
けれど。]
[小鈴と平太のやり取りに、心の奥底が焦れる。
きりと歯を噛んで、それでもしのを逃がそうと、傷に負担をかけないように、一歩、一歩距離をとる。
その、瞬間だった。]
――――!
[明かりは不意に、その色とぬくもりを失って。
一斉に視界を暗闇に染める。
戸惑いに、意識は天井、明かりのあった方に向いてしまい。
風が、脇を駆け抜けた。]
[上がった声は、少年のもので。
自分の知るしの――つまり、少女のものではなかったけれど。
そこにいる誰のものでもなければ、他に声を知らないものもなく自分の失策だったのだと知らされるほかなかった。]
しのっ、
[振り向いても、何かが見えるわけでなく。
重い鉄の匂いがするばかり。
しのの身体を支えようと手を伸ばしても、傷口を見ることかなわなければ、直ぐに処置するも能わず。
代わりに伸びた別の手が、しのの身体を支えたのを知った。]
久慈、――明之進。
[確認するように、名前を呼ぶだけ。
そこには敬称も何の思いもなく、それが誰だか確かめるだけの。
その彼も、行ってしまう。駆け抜けていった風、小鈴に連れられる、ように。]
メモを貼った。
ねぇ、明……久慈さんは、誰の傍に居たい?
[死が隣合わせだったあの時は、最後かもしれないと、名前で呼んでしまったけど。
小さく苦笑をしながら、訂正。]
その人の居る場所、分かる?
送っていく。
[自分の傍に居ては、危ない。
彼を、彼の想う人の居る場所に、送って。
その後は、一人でどこかへ――……。*]
[おなじ、と。繰り返す彼にもう一度頷く。
だから、と懇願するように。その鐵を使わずとも済むように。
しかし返された言葉は、願ったそれとは違うもの。だめだ、と口にしようとして、唇は震えた。]
……それで、貴方は。
…………貴方は、
[幸せに成れるのか。
背負いてまで生きた先に、彼の青き瞳は何を映したいのか。多い尽くすような想いは何一つ言葉にならず、どうすればその鐵を手放してくれるか、ただそれだけを想い]
[ぷつん と 明かりは 消ゆ。
目の前に居たはずの銀色もまた、解け消え]
―――……っ!
おい、亀吉、そこにいるか。
亀吉、
[僅か聞こえた声音を頼りに、空いた手を闇の中へ差し出す。空をかくこと数度、ようやく触れた暖かさに驚いたように手を引っ込めてしまうも]
ここだ。
……明かりが、……消えた、のか。
[彼の手を、掴むことは叶っただろうか。
それでも幾分声を張り、近くに居ると主張するように。
そう遠くない場所からは、雷門の声が聞こえる。彼を呼ぼうとして、どちらに向けて声を発すべきか。宵闇の中で眉根を寄せる。]
――……誰か、聞こえるか!
いいか、闇雲に動くな!怪我をする!
[同じくして大広間の前、皆に指示を出したときと変わらず。声音の大きさは違えど、男は幾分落ち着いていた。宵を渡る名前の、それを示すように。
しかしまだ、勝手場で繰り広げられた騒動は、闇に塗りつぶされた今は知らず]
……大広間に。
火の明かりは、消えていないかも、しれない。
[一度戻ったほうがいいと促すよう、辺りを探り始める。『おるごおる』を持つ手がどこかの壁に当たる、小さな音がした。]
メモを貼った。
[お嬢様が暗闇を恐れるのは、見えるものが見えないからです。
幼い頃、探してくれる姿も、差し伸べられるはずの手も、繋ごうとした手も。
暗闇を畏れるのは、見えないものが見えるからです。]
―――
[どんなに手を伸ばしても赤の衣には届きません。
床を叩けば水音しか聞こえません。]
返事を、して くれ。
[望む声は、返ってはきませんでした。]
【墓】 浪人 慶三郎[此の女の中に幸福があれば良い。 (+14) 2013/01/11(Fri) 23時半頃 |
――勝手場――
[ちろちろと、遠くに赤い明かりが見える。
おそらくは、煮炊き用の勝手場の火。
視界を照らすには至らないが、流石に火は消えていない事実に詰めていた息を吐きながら、鈴蘭を探す。]
――平太、さん。
[呼びかけに声はあったろうか。
どちらにせよ、続く言葉はひとつ。]
申し訳、ない。すまない。
[この人に謝るのは何度目だろうか。
右も左も距離感もわからぬこの暗闇ではうまく届くかすら読めないほど、細い声を紡いで、謝罪を重ねた。
返事をしてくれと、その言葉に続けられる言葉は、持たなかった。]
[何かを――希う響きが、「貴方は」と繰り返す声の中に感じ取れた。
それでも私は、言い切ったまま、そのままで、居た。
朧の言の先を、問い質すこともしないまま――。
仮に責める者が此処に居たならば、能面の鬼のよう、とでも怒っていたかもしれない。
それでも私は、この時、泣いたりはしなかった。]
[そして今、無明の中。
私の名を呼ぶ声が、近くから聞こえた。]
宵渡様、
[呼び返す声に、微かな焦燥が混じる。]
此処に、居ます。
私は、亀吉は。――此処に、
[触れた手は、自分より少しかたい手の感触を得ていた。
私はこの時、迷わずにその、生きた人の手を握りしめていた。
銃を握ったもう片手は――暫く、宙を彷徨い。
ややあってから、繋いだ片手に添えるように、同じように何も持たぬ手で触れた。
……懐に収めようとして、ネグリジェのような何かではそれが叶わぬと知って。
結局、腰に付いていたポケットを探り当てた、という落ちだった。]
名前、でいいよ
その名字、嫌いだから
[愛称のような短い呼び方は慣れないけれど、不快ではない。むしろ、久慈では呼ばれたくなかったから。そう言って]
……誰かの、傍?
送る、って 小鈴、は?
[問い返してすぐ、しまった、と口を押さえた。
彼女が一緒にいたいのは、倒れていた――あの人ではないかと。二階で聞いた小鈴の叫ぶような声。さっき聞いた、勝手に死んだ、という台詞。あの酔っ払いなのだろうと推測して]
……ごめん、でも、そう
おれは今、小鈴といたいよ
[一人にはさせられない]
メモを貼った。
[名を呼ぶ声が聞こえました。
指先が衣の先を掻きましたから、掴み、手繰り寄せます。
志乃殿は「平太」とは呼びませんでした。
呼ぶ名も、声も、謝り方も、背丈のある身も華奢ではない身も、傍で香るものも、志乃殿とはあまりにもかけ離れたものでした。
肩を震わせて、背を震わせて、唇を噛み締めます。]
ゆるさ、ぬ。
[耳に強く響く朧の声は、はじめに黒いわらべが殺された時の指示のように、定まらぬ意識を確かな方へと引き戻す。
灯りが消えただけ。そうと聞けば、心持も多少は安くなる。
男に掴まれ、握った手に縋るように、添うように。
大広間に、と告げる彼の方に身を寄せる。]
―――…さや、は、
[微かに零したは、それでもなお頼りない響き。
けれど一人では行けない、二人でも勝手場まで迷わずに行けるかは判らない。
今は、ただ辺りを探る人の傍に、鳴る音の許に居ることしか、出来なかった。]
赦すと言えば、心穏やかになるか?
気が静まるか?
違うだろう。ただ、辛いだけだ。
己の不甲斐なさが、情けないだけだ。
だから……私は、主を赦さないし、主も私を赦してくれるな。
……、よかった。
[握り締められた手、形は見えぬともその感触だけは確かに。そしてそれがもう一方も重ねられたことに、気がつく。黒い鉄の感触は、そこにない。]
少し、……待て。
ここが、壁なら……右に、歩けば、……
[雷門が男のあげた声に気がつけば、そちらから呼応してくれるだろうか。それでも方向感覚は定まらず、壁につく腕の感覚でそろりと歩み始める。
己の叫び声はどこまで聞こえたか。
その中に彼の人の声がしないか、耳を澄ませて]
[近くに感じる亀吉の立てる音が、意地のように男の意識を奮い立たせている。
その中でふと、傍で聞こえた小さな呟きは間もなく男の耳にも届き]
……さや?
とは、……、誰だ。
[他に見知らぬ人物がいるのだろうか、彼がまた、心配に想う誰かが。]
[濡れた手を着物に擦り付けた。懐にいれた骨が音を立てる。気づかないふりをして、もう一度小鈴の手を握った]
声が、したね
[動くな、と聞こえた。朧はどうやら、無事なようだ。良かった、と声には少しの喜色が混じったかもしれない]
………どう、しようか
動いたほうが、いいけど
[あの二人がどういう絆で結ばれていたのかはわからない。けれど、あの、水色の衣を纏った女は。きっと人を殺せるから。鬼かも、しれないから。
留まることは良くないだろう。
声に集うのも、もしくは。
けれど行きたくないとは言えなかった]
メモを貼った。
――――そう、ですか。
[ゆるさぬ、と。声はいった。
確かに、赦されたいとは、思わない。
自分の愚かしさを、口に出してしまいたかっただけかもしれない。
勝手場からは他に生の気配や声はしない。
砂粒は、ただただこぼれ落ちていく。]
貴方様が赦すなと仰るのでしたら、従いましょう。
うちは、赦さない。
[緩やかに、手は暗闇を探る。
自分ではないぬくもり、生に、触れることは叶うだろうか。
震える肩を、震える指先で宥めることは、赦されるのだろうか。]
メモを貼った。
―大広間―
[聞こえる声は朧と亀吉だろうか。
壁伝い、男が触れているのは冷たい壁だ。
繋がる指先など、在りはしない。
温もりも、信頼も、友も、見捨て。
命を奪いし指先に、絡まるものなど在りはしない。]
…………。
[男は大広間の片隅。
静かに、静かに、 っている。]
そうだ。それで、いい……。
[謝らないで欲しいと願うのは、芙蓉殿に、志乃殿に。
唇を噛んで哀しみを過ごそうとするのは、志乃殿がきっと望むことと思ってのことでしょう。
肩に触れる芙蓉殿の指は震えていました。
刻を伸ばすことの出来なかった手に手を重ねます。]
随分と、……暗い、な。顔も見えやしない。
[見えないことが幸いでした。きっと他人に見せるような表情ではありませんでしたから。]
「之以上、犠牲者をだすわけにいかない。」
「疑わしきは、罰せよ。」
[うん、と頷いた様は朧には見えなかっただろうが――、
それでも繋いだままの手に、そっと力が籠ったことで。
待て、と。その言に答えたことは伝わったかもしれない。
朧が周囲の音を、声を窺っているだろうと思っていたから、あまり多くの声は零さない。
ただ息遣いが、きっと確かに傍らの人の許に届いていただろうと思う。]
[ところで私は、鈴蘭の君が「男」で在ろうとしている、とは思っていた。
袴の出で立ちも、名乗った二つの名も、――逢引だなんだと宣った男への反応からも。
それでも、心に幾らかの緩みがあると、ついかの名の方を口にしてしまう。
私自身、この時未だ、その訳をはっきり自覚していなかった。]
あ、 ……何でも、ありませぬ。
[そして此処でその、「さや」の名を無意識に、そして確り零していたことに、朧に問われて初めて気づく。
一度は、こう否定したのだが――。
静寂の中、耳打ちするように、声を潜めてそっと告げる。]
[なぞるは『郷愁』。
男の声は雪の如く、冷ややかに。
暗闇に包まれた館に響いている。]
さて。
誰がこの『哀しみ』の末に生き残るのでしょうな。
その『生』は
『哀しく』はないのでしょうか。
さて、次は誰を 殺やめましょうぞ―――…**
メモを貼った。
[手が、手と重なる。
温度を感じるそれは、生だ。震えは静かにおさまった。この尊さが、この屋敷ではひどく儚い。]
左様ですね。
[声震わなかったのは、慣れ、それから意地だ。
ああ、けれど手の届かないことを嘆かぬのに慣れてしまうのは『哀しい』。]
火までは、消えていないようですが。
ここの火では少し細すぎる。
[傷のある人間を歩かせたくはない。
ただでさえ、傷を抱えてここまで来ていたのだ。
だから、移動しようとは、提案しない。]
じゃ、明之進さん?
[こんな時なのに、少し嬉しそうな顔になってしまったのは、きっと暗闇が隠してくれる。]
アタシは、2階の部屋にでも行こうかなって……。
[謝られたのは、理由が分からず小さく首を傾げて。
でも、続く言葉には、涙が止まらなくて。]
明ちゃんも、ばかなのね……。
アタシの傍に居たら、危ないの。
だから、今度こそ、別の所に行って。
[けれど、手を握られて。
『動くな』という声が響けば、良かったと喜色の混じる声。
彼のこんな声は、初めて聞いた気がする、と思う。]
朧さん?
……明ちゃんだけなら、行っても大丈夫じゃないかな。
[先程は、暗闇だから危ないと思って、連れ出してしまっただけだし。
朧の傍に行きたいのなら、行った方が良いのではと。
でも。]
[覆い隠す闇は、傍らの亀吉の息遣いさえ確かに伝えてくる。声に応えるように力の篭ったその手は離さぬまま、数歩壁伝いに歩く。伸ばせる範囲に手を伸ばすと、指先に硬質の感覚が当たった。
金属の、繋がれた環。
これは恐らく、大広間の扉の取っ手だと。]
……いいか、ゆっくり。
こちらへ、
[繋いだ手を引き、導くように己が近くへと引き寄せる。
その距離が再び縮まったとき、彼の否定する声音が耳へと届いた。]
……、ん……?
[歯切れの悪さに首を傾ぐも、闇に解けゆく囁き声にしかと耳を澄ましたのだった。]
―― 大広間 ――
[亀吉がこちらまでやってくれば、取っ手ろ引きてその扉を開く。先ほどまでついていた火も消え、大広間もやはり闇の中。
片手は伝う壁、そしてもう片手は亀吉の手から離さず、暗闇の中に声を投げる。]
雷門殿、いるのだろう?
[僅かに、何事か聞こえた声。
その声音は確かに雷門の物だった。
しかし、紡ぐそれは、――]
……雷門、殿
[あの優しき、熱を持った指の持ち主は、本当にこの中にいるのだろうか。聞こえた言葉を否定するよう、ふるりと首を振ったのだった。]
火?
[暗いところでより光る、陰火の様でございました。けれど光は菱川殿も志乃殿も照らしてはくれぬのです。]
嗚呼……広間に戻らないと、いけないな。
薬売り。お前、亀吉を一人で置いていったな?
[電話のある場所も分かりません。
手の内から落とした脇差も、何処にあるか分かりません。
ふるりと首を震わせます。]
世渡介、 ―――まこと。
後で来るから、今暫し、待っていてくれ。
[死に顔を隠してやることも出来ません。
一言侘びて、立ち上がろうとしました。気持ちだけで、体は動きません。]
…うん、好きに呼んで
[そっちか、と少しだけ、残念に思った。けれどすぐに同じく親しげに呼ばれれば、やはり頷いて]
おれ、は馬鹿だけど
…ごめん、言うこと聞けなくて
でも危ないのは…ええと多分同じ
[誰かを殺した人が殺されたのならば
小鈴が危ないのは、理解できた。だからこそ、一人にしてはいけないと]
だから、おれだけ、じゃ
駄目だ
「あなたは ―― に 憑かれている」
「現実の方を捻じ曲げてでも 無理矢理にでも 決着をつけようとしている」
「ならば退治してみせよ」
「祓い落としてみせよ」
[聞こえた聲は 遠く――**]
流石に、一人でなんて置いてくるもんですか。
朧様が来ていらっしゃいます。
朧様にご事情お話して伺いきていただくよりうちが動いたほうが早かっただけの話です。
[咎めるような口ぶりには、少しだけ反発心を起こしながら。
片腕に抱えていた薬鞄を、殊更大事に抱きしめる。]
戻れると思うていらっしゃいますか。
[その太ももに流れる夥しい赤を見ていないはずもない。
その足で、この芙蓉が歩かせるなどと思われたなら心外だ。
世渡介を呼ぶ名の雰囲気の違和には気づくが、それをどうと捉えることもない。]
お立ちになられるくらいなら、嫌でも抱きかかえていきますよ。
もしかしたらあの
…あの人、さっ、ちゃん?もいるかもしれないけれど
…だから行かないほうが、いいと思うんだ、けど
[けれど、此処は酷く寒かった。
二階の雪原のような廊下は輝いているかもしれない。それを見たくないとも思った]
それで、いいなら
とにかく一緒に
[とりあえずは、まずは一歩を]
[密やかな返答を確と耳にしてから、一度頷き、見えぬ歩を進める。
思うところあってとはいえ、此処で「その名」を洩らしたこと、その約も守られるという保証は無い。
それでも私はこの時、朧の答えを、信じていた。
――縋りたい安堵と、真っ直ぐな信頼とは、異なるもの同士。
そこから来るこわさも、否応無い闇の中では、それどころでも無い心地で――、]
………、
[扉のぎぃと鳴る音、その奥に入ってみれば、何の火も光も見えはしない。
朧の手を両手で取ったまま、彼が雷門の名を呼ぶ声と――、
聞こえてきた声は、確かに、その老いた男のものだと、私は思った。]
【墓】 呉服問屋 藤之助[視線を下げた朧はんが視るのはあの鉄器。 (+20) 2013/01/12(Sat) 01時半頃 |
【墓】 呉服問屋 藤之助[この屋敷で起きてることはまさに不条理や。 (+21) 2013/01/12(Sat) 01時半頃 |
さっちゃんは、まずい、ね……。
刀持ってるし、暗いし。
[さすがに、大勢居る暗闇の中、問答無用で斬りかかってくる事も無いと思うが。]
アタシ、声出さない様にしてよう……かな。
[暗闇に紛れて、居る事を気付かれずにやり過ごせるだろうか? どうしよう。]
[宵渡殿の名前を聞いて、どのような方か顔を思い浮かべることは出来ませんでした。
『やさしいひと』『なきそうだったひと』と聞いていなければ、天宮殿の命が危ないとざわめいていた事でしょう。]
成程。主は朧が何もせぬと信用しているというのだな。
戻らねばそれこそどうする。待たせているのに。
[見えないのを良い事に、盛大に眉を顰めました。序でに舌も出してやります。]
抱きかかえるなど、私は赤子か。
……よ、よし。明ちゃんに、任せる!
行きたければ、声を潜めて付いていく。
行かなくてもいいなら……居間か部屋かな?
[でもやっぱり本当は、一人で朧さんの所へ行くのが一番良い選択肢。だと思う。]
……とにかく、本当にアタシは一人で平気だから。
明ちゃんの安全を優先、しつつ。ね。
[だから、こんな言葉を付け足してしまう。
一人に慣れ過ぎていて、つい。]
宵渡様。
[二度目、彼が雷門の名を呼んだ声色に。
ふっと何か、ふるえのようなものが聞こえた気がして――、
彼の近くで、手を繋いだまま、震え無い声で名を一度呼んだ。
雷門がみつを、人をあんなにも、優しく、殺められる様は見ている。
死の先に信ずるものを見出しているような言葉も、また。
――『哀しみ』は、と。次は、と。そんな声も今、聞こえてくる。]
ええ、風伯様、でしょう。
先ほども、声が聞こえた気が、しましたが――此処に居るのですね。
[努めて、震えない声で、口に出して、]
【墓】 女中 おみつ― 二階廊下 ― (+22) 2013/01/12(Sat) 01時半頃 |
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[きっと、短くも長くも無いような間の後に。]
でんわ。 は、何処だったか。
[何処からか、遠く聞こえてきた声を、聞きながらも。
――先ず口に出したのは、こんなことだった。]
ん、と
わか、…った
[頷いて、片手を壁につけゆっくりと歩き出す]
とりあえず…声の聞こえた方に
暗いし、それくらいなら
多分、大丈夫
[一人で平気、と繰り返す小鈴の手を改めて握り締める]
……おれは一人じゃ、駄目だから
[歩む先は―――大広間]
ゆっくりと*進む*
メモを貼った。
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……そう、……
ここに。
[傍らの声は、震えない。故に、己も落ち着かねばと思うけれど、自然と亀吉の指先を強く握りしめる。
人の気配は、確かにある。それがどこにあるか、近くなのか遠くなのか。察する術は何もない。
次になんと雷門に声をかけるべきか。迷う刹那に、亀吉はまた口を開く。
でんわ、と。
異質の音は妙によく耳に響いた。]
でんわ、……
探すか? 備え付けるなら、壁際……だが
[以前いた洋館で見たその仕掛けは。
彼が探すのなら、先ずそれを探すべきかと**]
[朧は信用できるかと問われて、少し間を空けてから、口を開く。]
えぇ、まぁ。
あの方は――きっと。何の保証もありませんがね。
[ただ、書庫で交わしたいくつかの言葉。
殺意があれば、簡単に殺れたはずだ。
怖くないのかと聞いていた、あの言葉に。
否と返した自身は、間違っていないと。]
早く戻るも何も、今この状況でどう早く戻れたと言うんです。
[出す舌は見えないが、代わりにこちらも思い切り眉根を寄せておいた。]
赤子でなくとも、現にお立ちになれませんのでしょ。
亀吉様を置いておけないのと同じ、貴方様も一人では置いておけませんし。
戻るのでしたら、こちらへ。
[抱き寄せようと、腕を回す。]
メモを貼った。
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うん。
[こくりと頷いて、大広間を目指して歩く。
握り締められている手。
涙が零れているから、前を見て歩けなくて。
続く言葉に。]
ばかぁ……。
[涙で濡れた袖は、もう涙を吸い取りきれなくて。*]
【墓】 浪人 慶三郎[二人、すてんどぐらすの前に佇む。 (+24) 2013/01/12(Sat) 02時頃 |
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【墓】 浪人 慶三郎[逆巻く時計を思い浮かべる。 (+25) 2013/01/12(Sat) 02時頃 |
[少しの時間ではありましたが、考えるような、言葉を選ぶような間が気にかかります。鞘の中で刀がキンと微動しました。
人の内にこそりと鬼は隠れて居るのですから。
芙蓉殿の言葉に返す言葉が見つかりません。
戻れないのも事実ですし、立てないのも事実なのです。]
……もど、る から、嗚呼、少し待て。縛る。
[抱き寄せられた身を緊張させ、制止の声を上げました。
髪を縛っていた水色の布を解くと膝上でぐと強く縛ります。
溢れ出た血は何れ程のものかは見えません。
幼子だった記憶を払います。
置いていかないでくれる事が嬉しいと、口元を上げました。]
―大広間―
[でんわ、の問いに返ってきた朧の声。
此処に居る筈の雷門からの返事も、あったかどうか耳向けながら――、
探すか、という朧の声に、うん、と頷き呟いた。]
ええ、確かに壁の方に、あったような――。
一先ず、手探りで、当たってみましょう。
[私は男の手から、右手だけを離し、左手で繋ぎ止めた。
握りしめられていた指先は今も少しだけ、痛くて、少しだけ、熱い。
小さく息を吐いて、それから、ゆっくりと壁際がある筈の方へと、一歩、一歩――。]
[僅かに鳴る刀。視界の遮られた、ふたりしかいない空間ではやけに耳につく。
それが、鬼の気を察知しての鳴りなのかまでは、感じられぬが。]
傷口、できるだけ覆っといてくださいね。
見えんとはいえ、うちが触れてしまったら大事になりますから。
[縛る間は、抱き寄せた身体は離さずとも、腕と足とは自由にしよう。
溢れる血。見えていたら苦い顔をしたのだろうが、幸か不幸か、目にすることはない。
準備が済むようなら再び強く抱き寄せ、肩に触れ。
あまり太ももの方に重みがかからないよう、膝の下に腕を差し入れて抱き上げよう。
右腕には、薬鞄をさげたままだ。
抱き歩くに少し当たるやもしれぬが、背に腹は代えられぬ。]
[大分手こずってから、漸く「それらしい」形に巡り合う。
ほ、と息を吐いたのも、束の間。]
ああ、――――。
[光ない中、勝手場に繋がる番号が、読めない。判らない。
それでも私は、如何にか適当にダイアルを回して――]
[ ジリリリリリィ………… ジリリリリリィ………… ]
[黙して、息を呑んで、応答を待つ。
私の目には見えている筈も無い。
その部屋は無人、二階の客室の一つでしかなかったのだと。
そして私の目には見えている筈も無い。
ベルを鳴らそうとしていたその部屋に、ふたりぶんの死が在ることなど。
世渡介の死も、―――しの、の死も。**]
【墓】 琴弾き 志乃[暗くなった世界でも、離れてしまった世界でも、己はずっと、彼女の傍らに。 (+27) 2013/01/12(Sat) 02時半頃 |
【墓】 琴弾き 志乃[赦さぬ、強く響いたその言葉に、泣きそうな顔になる。 (+28) 2013/01/12(Sat) 02時半頃 |
[下ろした袴を捲り上げて、傷口を覆うようにと布を縛り直します。
人のすぐ傍でという気恥かしさはありましたが、闇であること、生きる事こそが供養だという気持ちの方が優っておりました。
痛みはしますが、唇を噛み締めて声を飲み込めば聞こえぬというものです。
抱え上げられる事など幼い時以来でしたので、
膝裏にある慣れぬ感触に暴れそうになる衝動を抑え、落ぬようにと芙蓉殿の胸に片頬を押し付けたのです。]
メモを貼った。
メモを貼った。
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―→大広間―
[勝手場から芙蓉殿に抱えられて廊下に出ました。目を閉じれば紅衣の紋までもが鮮明に思い出されます。
遠くで雷鳴のようなベル音が鳴っておりました。夏の盛りの蝉のようにも聞こえます。
ジリリと懸命に鳴くように。
電話をかけているのは天宮殿でしょう。
遅い事やこの暗がりを心配してのこととは思いますが、勝手場で起きた事をどう説明すれば良いのかと思えば難しい表情になります。]
メモを貼った。
――そうして、大広間へ――
[辺りには、幾つか人の声もするようで。
この次第では仕方もないかと思いつつも、あまり衆目に晒したいものでもない。
けれど、傷を抱えた沙耶をもう一つ、暖炉のある今まで運ぶよりはと、此処で止まって。]
戸、閉まってそうなら、開けてもらえる?
[今は自分の手を使うことは叶わない。
沙耶か、もしくは他にいるものに、そう頼む**]
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―大広間―
[眉を寄せて目を瞑り、聞こえる音にじつと耳を傾けます。
早いように思える鼓動。かかる吐息。動けば擦れる衣の音。ベルの呼び声。着物を濡らした血雫の落ちる音。カチリコチリと響く大時計の刻戻りの
音。ひょうひょうと鳴く鵺の、声。]
嗚呼、私が開けよう。
[本当に天宮殿と宵渡殿が居るのでしょうか、
過る不安を打ち消さんとばかりに強く扉を叩き、開けるのでした。]
[人の気配を探りあて、強張る声を張り上げました。]
亀吉。随分と遅うなってしまったが、今戻ったぞ。
着替えはとうに済んだだろうが、こう暗くてはな。
電話を使ったのは主か?
ならば動かずそこに留まって居てくれ。私が動く。
……共に居るのは、薬売りだけだ。
[足音で知れることでしょう。志乃殿が居ないことも。]
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嗚呼、あんなにも哀しい声で――
――鵺が鳴いている
メモを貼った。
[壁際の電話のあるところまで行って欲しいと芙蓉殿に頼みます。
天宮殿の傍らにいる人の気配は宵渡殿でしょうか。
床に下ろして貰います。座り込んで天宮殿に手を伸ばします。
掴んだ服は西洋のものでございました。]
亀吉。
主に頼みたいことがある。良いか?
近く。
[耳に触れる冷たい金属越しに。
返ってくる声音は、一つも無い。]
――――――…
[とくり、胸が鳴る。朧の手を握る左手が、震える。
部屋の向こう側からだろうか、誰かの声は聞こえる。
けれどそれは、一体、誰の―――]
―――― さ 木原様?
[扉が開いた音と共に、聞こえてきたのは、私の名を呼ぶその人の声だった。]
っ、木原様!
良かった、無事で。芙蓉様、も。
ええ、幾ら電話しても、出てこない、から――
[駆け出しそうになる足を抑え、私は言われた通りにその場に留まる。
そして私はこの時。
しのの安否を、問うていなかった。
――足音が二つしかないことに気づいて居ながら、も。]
さぁ。――鵺退治を。
[引かれる感触は、裾を掴まれてによるもの。
地から引かれるような感覚も、其処に沙耶が居るのだ、と思えば然程こわくも、無かった。]
―――はい、
[「頼みたいこと」。
その言葉に、見えない闇の中で頷き、声の方に、身を寄せる。]
―――――――…え?
[唖然とした声、潜まれずに、その場に漏れる。]
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