221 堕天の姦計
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ヨーランダに7人が投票した。
オスカーに2人が投票した。
ヨーランダは村人の手により処刑された。教会の鐘が厳かに鳴り響き、法の執行を宣告した。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
二重スパイ
なんということだろう!一人が村側を裏切り、狼に与する半端者になってしまった。明日以降も、彼は村人を裏切り続けるだろう……。
決定者や光の輪の持ち主なら、このときにその力を手放してしまう。
現在の生存者は、ジェフ、クラリッサ、パティ、ローズマリー、ノックス、ミルフィ、トレイル、オスカーの8名。
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[>>3:156咎める声にも構わずに、矢を放った。 誤りに満ちた「救い」の矢は、 抱く腕の隙間を縫って、過たずヨラニエルの心臓へ突き立った]
……ヨラニエル、 もう、大丈夫。
[彼女はもう、苦しむことはない。 二度と神を呪う言葉を口にすることはないのだ**]
(0) 2013/05/14(Tue) 00時頃
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─ 妄執の書庫 ─
救いを求めないなら、それはそれで良い。 神の手が短い証明になる。
こうして君が苦しんでいても、全てを見ているはずの神は見て見ぬ振りをし、その存在を切り捨てようとしている。 それは何故か、ここまで手が届かないからだ。
君を切り捨てようとしている存在に、添う必要がどこにある?
こちらにおいで、”ローズマリー”。 俺は君をあんな奴のせいで苦しませたくない。
[身を捩るマリエルの身体を抱き締める腕に力を込めることで押さえ込んで>>3:148。 首の後ろに口付け瘴気の種を舌先で押し込む。 つぷ、と小さな音を立てて、種はマリエルの中に入り込んだ。 じわりと内から侵そうと、種から瘴気が滲み始める]
(1) 2013/05/14(Tue) 00時半頃
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……そっか。良かった……。
[安心したように、オスカーは微笑んだ。
闇にも幸せはあるんだ。
僕、勘違いしてたよ。一人でぺらぺら喋っちゃって、ちょっと恥ずかしいな……。
ジェフェルに対する警戒心は、完全に消失していた。
……勿論、自分が絶体絶命な立場であるという事も気にせず。]
(2) 2013/05/14(Tue) 00時半頃
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― 牢獄 ―
[哀れな、とも愚かな、とも思わない。 ヨラニエルの心臓に銀の軌跡>>0]
… 救いは、無慈悲
[パティエルを見つめる眼差しは静。 心臓を裂いた物理と銀の光がヨラニエルを滅する前に、と
口を開いた深淵の闇へ、共に潜った]
(3) 2013/05/14(Tue) 00時半頃
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− 歪んだ天界 −
[そして、 それだけのことをしておきながら、トレイルは憔悴したミルフィを置き去りにする。]
違う … まだ 私の空虚は満たされない。
[立ち上がったトレイルの目は、もはやミルフィを見ていない。 別の"誰か"を求めて、フラと歩き出す。**]
(4) 2013/05/14(Tue) 00時半頃
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― 闇の中 ―
[浅層の暗闇。 矢を引き抜き、そこを闇の手で塞ぐ]
ヨラニエル
[名を呼ばった]
(5) 2013/05/14(Tue) 00時半頃
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― 炎熱の砂漠 ―
[目の前で、無防備に笑う天使。 心が、じくりと疼く。]
――― 天がおまえを拒んでも、 闇は、深淵はいつでもおまえを迎え入れるだろう。
[表情の無い顔で告げ、切っ先の位置を少し下げる。 オスカーの胸元を指すよう。]
(6) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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天が定めた"罪"を犯せ。 そうすれば、おまえは闇の懐に行くことができる。
[胸の中央に、僅かに切っ先を触れさせて、 自身の纏う闇を注ぎ入れる。
この闇が純粋な天使を変えてしまうか、 天使自身の持つ光がそれを浄化するのか。 或いは、盾の天使が残した守りが、少年を救おうとするのか。]
(7) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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――― 道は、おまえの前に開かれている。
来たければ、自分で来い。
[オスカーを闇に包み込まなかったのは、 胸に疼く嫉妬ゆえ。 虚無の刃を消し、背を向けて歪な翼を広げた**]
(8) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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切り捨てようとなんてしてない……。 これは神が私に与えてくださった試練……。
[枷を外され、瘴気を吹きこまれ。 神に愛されていないのを自覚して。 何故、まだ抗い続けるのだろう――。
首筋に何かが埋め込まれる音]
……種。
[即座に思い当たる。 瘴気の種を埋め込まれたのなら、 身の裡から身を苛むような瘴気がまもなく全身を襲うのだろう]
……苦しめてるのは。アナタじゃない。
[魔であった時に聖なる枷に苦しめられ 聖である今は、悪魔の種が枷のかわりだった]
(9) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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……。
[ひねくれた堕天使の言葉に、押し黙る。 魔との取引の仕方など知らない。話せないケヴィンに交渉役が回ってくることなどなかったのだ。……最も、話せたとしても、魔などと、進んで取引に応じることなどなかっただろうが、今までは]
ならば、どう、言えば。 ……っ。
[槍を当てられ、焦がれに喉を鳴らす。 貫いて、引き裂いて、酷くしてほしい。 誰も助けに行けない程に。行かなくて良くなる程に。 救いを求める誰の声も、もう聞こえなくなるように]
(+0) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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[その無防備な背中に、悪魔の手が触れる。 いつも纏っていた燐光が失われて灰色にくすみ、けれどまだ黒ではない翼。息だけで消えそうな程度の蛍火を残した]
[しかし、悪魔の手はやはりケヴィンを傷つけようとせず、離れて行く気配に、落胆を覚える。 刻み込まれた毒が、どんな変質を遂げたのか、まだ知らないまま]
(+1) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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[終始、ジェフェルの事をじっと見ていた。 ジェフェルが去った後も、暫くじっと座り込んでいた。 ジェフェルに注ぎ込まれた闇は、確かに心の中に"闇"を植え付けられた。 それに反応して、肩の痕はじわじわと浸食していく。
………その時。
『オスカー!』
背後から誰かに声を掛けられる。 この声は……小隊長。 羽根こそ見ていないものの、声の調子でまだ堕ちていない事が良く分かった。]
(10) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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[種を埋め込んだところに、今度は音を立てて口付けを落とす。 マリエルに光が残っているならば浄化されかねない種ではあるが、果たして彼女にその力が残っているのかどうか。 苦しめているのは自分だと批難する声>>9が聞こえれば、クス、と嗤う気配を見せた]
だから、早くこちらにおいでって言ってるんだ。 その気になれば、君は自力で殻を破れるはず。 神の枷は崩れたのだから。
──抗い苦しむならそれでも良い。 君の苦しむ顔は艶めいていて……そそる。
[腕を押さえ込んでいた右手を浮かせ、マリエルの顎へと添わせる。 前を向いている顔をこちらに向かせようと力を込めた]
(11) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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[振り返ると……思った通り、未だに眩しいくらいの純白の羽根を広げていた。 凄い。流石は小隊長。こんな過酷な環境で、よくこんなに穢れずにいられるね…。 だなんて、他人事の様に考えている。 よく見ると、小隊長の顔は遠目で見ても分かる程激怒していた。]
……どうしたんですか?そんなに怒って。
『……オスカー。貴方さっきまで誰と話していたか分かっていたのですか?』
[……? オスカーは首を傾げる。小隊長はため息をつき、強い口調でこちらに言い放つ。]
『天界からも情報が入ってきましたよ。ジェフェルは真っ先に堕天したと。それなのに、貴方って人は……!はぐれた時から、ずっと思ってましたが、もう少し危機感を持って下さい!』
[それを言うと、小隊長は『さあ、こんな所は早く出ますよ』とでも言いたげに乱暴に振り返る。 僕は、足下に落ちてあった弓を拾い上げ……]
(12) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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[鈍色の矢を、小隊長の背中に向けて解き放った。]
(13) 2013/05/14(Tue) 01時頃
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『……っ!』
[無言で、崩れ落ちる小隊長。 オスカーは、握ってあった弓をまじまじと見る。 ……彼の弓矢の眩しい白は既に色あせていて、矢と同じ鈍色に染まっていた。 そして、その弓には、今までにない装飾が施されていた。
……七つの大罪の一つ、『怠惰』を司る、熊の装飾。
更に、埋め込まれたジェフェルの種に反応したのか、それとも彼自身の気持ちの変化が原因なのか。 矢を解き放った瞬間、闇の痣は猛烈な勢いで広がっていき…… 彼の左翼を、完全に堕天使の物に変えてしまった。]
(14) 2013/05/14(Tue) 01時半頃
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[右翼は、未だに鮮やかなライムグリーンだ。 しかし、左翼は美しさを見紛う程のダークグリーンに変貌していた。
彼は、天使と堕天使の中間の存在になった。 どちらとも言えない半端な存在。『怠惰』の半堕天使。
しかしそれでも、彼は天界へは二度と帰れない程闇を生み出しているのは間違いなかった――。]
(15) 2013/05/14(Tue) 01時半頃
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[崩れ落ちた小隊長に近寄る。 倒れた小隊長を見下ろしながら、彼は深淵に飲まれたあの男に向けて……無機質な声で、語りかける。]
ケヴィン……。聞こえる? 僕ね、やっと答え、出せたんだ……。 ……怒りとか、哀しみとか、苦しみとか、恐怖とか……。 それは、本当に痛い物だって分かった。
でね……、僕思ったの。 ……そんなもの、存在してるから。 救われない人が一杯いるんだって。 ケヴィンもそう。ケヴィン、真面目だから……色々苦しい思い、してたんだなーって思う……。
でもね、もう大丈夫。……ケヴィンの事は、僕が救ってあげるんだ。 心の傷も感じない様な体にしてあげるんだ。 快楽しか感じられないようにしてあげるんだ。
……だから、もう何もしなくて良いんだよ。
(16) 2013/05/14(Tue) 02時頃
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[やって見せろと、考えてみろと言われ、困惑の表情を深める。 逃げたいが為に選んだ道なのに。 何も考えず何も聞かず、ただ、苦痛におぼれて、全てを忘れたいが為に膝を屈したのに]
[目を閉じ、熱っぽい頭で考える。 もっと、 楽な道はないのかと]
[心臓を貫かれ、掴まれても死ねなかった自分。 闇によって生かされているこの体は、もはや自分の意思で死ぬことも出来ないのだろう。 永遠の囚人として弄ばれるか。 割り切って、悪を悦び悪を為す堕天使になるのか]
[もう考えたくないのに。 なにも]
(+2) 2013/05/14(Tue) 02時頃
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[ふと、虚空を仰ぎ、左手を出す。 生まれた闇はオスカーの周りを包めど、すぐに消え失せる。]
……うーん。まだ自由に生み出すことは出来ないのか……。 ま、時間の問題だよね。
[しょうが無い、飛んで移動するしか無いか。 ……そう思い、倒れた小隊長を尻目に砂漠を飛んでいく。 心なしか、さっきより息が若干楽だと思いながら**]
(17) 2013/05/14(Tue) 02時頃
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ー 闇 ―
[ヨラニエルを抱いた浅い闇の中。 名を呼ぶ声>>5に重なるように、もう一つ、声が響いた]
『ヨラニエル』
[穏やかに笑うような気配。 顔を上げ、目の前に滴り落ちて人の形をした影を見る。
鏡の間で見た隻腕痩躯の男。鏡像でない証に、左眼を眼帯で覆った黒衣]
(18) 2013/05/14(Tue) 08時頃
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きらい
[胸に押し当てていた手に力が篭る。 俯けば、泥で固まった亜麻色の髪が乾いた音を立てる。
闇が凍る短い間。
腕の中の白の天使を、より深い淵へと明け渡した]
(19) 2013/05/14(Tue) 08時頃
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―牢獄、矢が胸を貫く―
[支える腕が誰のものか分からないまま、ただ、神への呪いを告げてなお。 生涯を捧げ、捧げ切った後も信じ続けた道を否定してしまってなお。 この身を誰かが支えてくれる事実が心地よくて。 身を――任せた。
>>0心を射抜く矢の痛みは清らかなる天使の与えたものではなく、神と己の生き様を呪った言葉が齎したものと信じた]
ケヴィン……さま……?
[己を支えるものならそれは、あの翼以外にないと思ったのか。 最期にそこにあって欲しいのが、それであったのか。 ただ、心を強く占める名前を、拠り所を呼びたかっただけなのか。
呟きだけ残して、闇に飲まれていく]
(+3) 2013/05/14(Tue) 08時頃
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[神を呪ってしまったから、闇に落ちるのだろうか。 それならばきっと、この手はあの方ではない。そうも感じていた。 そのような許しはもらえないのだろう。 神を信じ、最期まで他人の為を思ったヨーランダとはもう、違うのだ。 今も、誤りの矢を射てしまった使徒のことも、光の在処を押しつけてきてしまった新しき天使のことも頭にはなく。 ただ己の望みだけを思っている]
(ケヴィンさま……あなたの助けになりたい)
[違う。 ただ、そうすれば抱きしめてもらえると思っているだけ。 ただ安らぎを得たいだけなのだ]
(+4) 2013/05/14(Tue) 08時頃
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―闇の中―
[このまま闇に飲まれて消えるのかと思ったのに。 あるいは胸を刺し貫いた責め苦に耐え続けて潰えるのかと思ったのに。
まだ、誰かの腕にいて。 矢が抜かれゆく。 闇の中だと分かるのに、そこは無明の闇ではなく、そこに在るものの姿が視えた]
誰……? あなたは、誰ですか……?
[確かにヨラニエルの名を呼ばわる声―その名は捨てたいものだったようにも、大切に守り抜きたい絆だったようにも思うけれど―思考がはっきりとしない。 だが、その声は知らない。 見上げた隻眼も見覚えがない]
(+5) 2013/05/14(Tue) 08時頃
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[そのヨラニエルの姿も、いや、それはヨラニエルと呼んでいいのだろうか。 そこに輝く光輪はなく。 引き裂かれたはずの白いローブは消え失せて、いつの間にか修道服に身を包んでいる。 そこにあるのは、ただ無力な人の子のようだった]
(+6) 2013/05/14(Tue) 08時頃
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いいの? 苦しまなくて、ほんとうにいいの?
だって、苦しみは神様が与えて下さる試練だって。 耐えることが人に与えられた義務であり、救いを与えられる為の手段だって。 その機会を与えて下さる神の慈悲ではないの?
だって、苦しみに耐えていれば、いつか、てんしさまが。
(+7) 2013/05/14(Tue) 08時頃
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[こんなときに神は助けてくれない。 それを、自分はよく知っている。 こんな地の底においても、頼れるのは自分だけ]
[……たぶん。 他の天使には、悪魔はこう囁いたのではないか。 『神が助けてくれないのはなぜだ?』 でも、自分にはこう言った。 『いたぶられたいのだろう。それが本当の望みだ』 ……その理由は、分かっている。悪魔は一番弱い部分を突いてくる。 なぜなら、ケヴィンは最初から神の助けなんて期待していなかった。頼るのは自分の力のみで、仲間の力すら盲信はしていなかった]
[最初から、自分は天使に向いていなかったのだ。 話せないとか、そういう欠落以前に]
(+8) 2013/05/14(Tue) 10時半頃
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Goddamn……
[楔のようにこの身に突き刺さっていた、罪のことば。 それを唇にのぼらせたとき、天使ケヴィンに灯っていた最後の光が燃え尽きた]
神よ、呪われろ!!
(+9) 2013/05/14(Tue) 11時頃
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[この焦がれを癒してくれるなら、誰でも良かった。 天使の心を守るためと言う手段は、いまはもう、それそのものが目的と化して]
[座るノックスを見上げ、しゃがんだ姿のまま、一歩をにじりよる。 いままで、神にのみ捧げていた恭順の動作]
[爪先へのくちづけを、 なした]
[可笑しいほど抵抗はなかった。 痛みを与えて貰えるならば、このまま舌を這わせても構わない。おおきな体を狗のように丸め、ただ、媚びを売った]
(+10) 2013/05/14(Tue) 11時頃
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[陽が落ちるように、明るさを失い、闇色に染まる翼と髪。 常緑樹のように濃い碧だった瞳は、毒をはらんだ沼のように深くにごり、ただ、悦びをもとめて]
頼む……はやく……、 もう、我慢できない、俺を、いたぶってくれ。 はやく。
[身長差から、いつもは見おろしていた部下を。 堕ちた目で見上げた]
(+11) 2013/05/14(Tue) 11時半頃
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― 涙の泉 ―
[そこは、澄んだ水を湛える泉を囲む 静謐な、厳粛ささえ感じさせる場所だった。
鬱蒼とした木々の中、そこだけが開けた空間。 古びた、誰もいない修道院の中庭、 そんな連想さえさせる場所。]
……。
[闇を渡って降り立った堕天使は、 幾度か、空気を吸い込み、泉に近づく。]
(20) 2013/05/14(Tue) 12時頃
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[オスカーの光に灼かれ、 自ら切り落とした右腕からは 今も、液化した闇が染み出し、 滴り落ちては空中で散り消えている。
傷を癒せる場所を求め、泉にたどり着き、 縁より水面を覗き込んで、堕天使は動きを止めた。]
(21) 2013/05/14(Tue) 12時頃
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[泉の底より見返すのは、変わり果てた己の姿。 かつての光輝は既に無く、背に負うのは蠢く闇。 滲み出る瘴気は強さを増し、今や隠すべくもない。
憎しみと嘲りに輝く双眸が、自分を見つめていた。]
(22) 2013/05/14(Tue) 12時頃
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――― 私は、神を憎むもの。 背徳と大罪の種を蒔き、 神の下僕を闇に堕すことこそ、我が歓び。
[薄く笑って宣言し、泉の中に踏み込む。 水面はたちまち乱れ、波紋が自身の姿を消し去った。
深く身を浸せば、澄んだ水は闇を溶かされて黒く変じ、 体にまとわりついて癒しの力を露わにする。
しばらくして泉から上がった堕天使は、 体を振るわせて雫を振り払う。 右腕があった場所には、 猛々しい猛禽の足に似た腕が備わっていた。]
(23) 2013/05/14(Tue) 12時頃
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─ 歪んだ天界 ─
………、ぁ、は…ぁ……
[身体ではなく魂の奥底を弄ばれ、辱められて。 与えられた快楽は、心の殻をいとも易く剥がしていった。 それでもまだ闇を拒もうと思う理性が齎す苦痛も、今はただ性感でしか無く。 光くすんだ小さな羽が、力無く、寄る辺無く震えるそれにすら、感じてしまう。]
……ル、さ、……
[まだ満たされない、と。 こちらに一瞥もくれず立ち上がるトレイル>>4の名を呼ぼうと、微か零した声。 それに足が止まることはあったか、もう意識を向けられることは無かったか。 どちらにしても、それ以上続けることは出来なかった為、この場に引き留めるは叶わなかっただろう。]
(24) 2013/05/14(Tue) 12時頃
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─ 歪んだ天界 ─
[トレイルが立ち去ると、己を取り巻いていたあの香りも薄れていって。 けれど身体に灯された淫欲は満たされず、根付いたまま。 身動ぎ一つするだけで洩れる声に、己の愚かさを悟る。
知らなかったとはいえ、闇を悦んで受け入れてしまったこともだが。]
(俺の光が、もっと強いものであったなら。
その空虚を、満たせたかもしれないのに。)
[闇と知って尚、"同胞"の望みに応えきれなかった事への悔いが胸を占めるのだから。**]
(25) 2013/05/14(Tue) 12時頃
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[泉のほとり、ふと空を見上げ、触れてきた魂に声を送り返し、]
―――そして、全て失ってしまうがいい。
[低く、呟いた。]
(26) 2013/05/14(Tue) 12時半頃
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[闇が、受けた傷に集まっていく。 癒しの光が宿る感覚に似ているが、違った。ただ温かい光にはない異物。 それが何なのかは分からない。
これは罰なのに。苦しみは神様に贖罪を許された罰なのに。 感じるのは癒されているという感覚でなく、奪われているというそれだった]
駄目。いやだ。返して。
[そう言いながら、心の弱い部分は、痛みが引くことに安らぎを感じてしまう。 このまま楽になってしまえばいいと囁くような内なる誘惑に、微睡みそうになる]
(+12) 2013/05/14(Tue) 12時半頃
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違う。違うの。救いは、こんなのじゃないの。 てんしさま。てんしさまが下さるの。
[消えかけた胸の痛みがちくりと刺す。 救ってくれると言った天使は何をした?
そうじゃない。それじゃない。 救いをくれるのは]
ケヴィンさま……
[闇に落ちる瞬間に願ったその名を、もう一度呟いた**]
(+13) 2013/05/14(Tue) 12時半頃
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― 鏡の迷宮 ―
[体の傷を癒した後、闇の翼が向かったのは鏡の迷宮。 望む時、望む場所を映し出せる鏡は、影を使うよりも早い。]
ヨラニエルが堕ちたか。
[パティエルの矢に貫かれたヨラニエルが エリシェバと共に闇へ沈んでいく。 その先、隻眼の男が見えたところで、 眉を顰め、鏡に映る像を切り替えた。]
[次に鏡が映したのは、書架の狭間。 マリエルの背を抱くノックスの姿。
悪徳を為す同朋の姿に、唇を歪める。]
(27) 2013/05/14(Tue) 13時頃
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[最後に鏡が映したのは、歪んだ天界に横たわるふたつの影。 猛禽の翼が形作る天蓋の下で行われた秘め事を、 鏡はあまさず暴き立てる。]
いとおしいことだ。
[トレイルがその場より去るまでを見届けて、 鏡へ向かい、両手を伸ばす。 無数の鏡のひとつが黒ずみ、冥い口を開いた。
同時に、鏡に映る歪んだ天界の一箇所、 金剛の像が乗る台座が四角く切り取られ、 奥へ続く回廊を露わにする。]
(28) 2013/05/14(Tue) 13時半頃
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[ノックスとの濃厚な時間より、どれくらい経ったろうか]
[大股なのに静かな、いつもの歩き方で目指すのは、片目の男と引きずり込まれたばかりの天使。 無明の闇だったはずの周囲は、親和し従う祝福の場となった。 今までにない程心やすらかで、体には力が満ち、 そして]
[邪悪で歪み、悪徳を喜ぶ心に堕ちていた]
(+14) 2013/05/14(Tue) 13時半頃
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それを貰っていいか。 ずっと、俺のものにしたかったんだ。
[生前、一人称を持たなかったのは、私心を捨て神に尽くすため。 それが不要になった今、俺、と自分自身を呼称して]
そうだ、お前の事はなんと呼べばいい。 なあ、魔竜というのはやはり、牙は鋭いのだろう。あとで……噛まれたい。
[見知らぬ悪魔、と思っていたのは見知った相手だった。 その姿も本性も、なぜ今まで分からなかったのか。いかに天使というものが、盲目なのか分かる]
(+15) 2013/05/14(Tue) 13時半頃
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[この悪魔によって芽吹かせられた新たなる性癖。 それをもう隠そうともせずに笑みを向け。 それからまだ光失わぬ天使を見た]
ヨーランダ。
[低い声。始めて聞かせるこの声を、彼女はどう聞くだろう]
俺を呼んだか。 待たせたな。
[見た目はまだ、心ほど歪んではいないケヴィンの姿。 けれど、黒い翼と髪。鎧ではなく簡素な服をまとい、露出した肌には無数の傷がはしる、そんな姿で]
(+16) 2013/05/14(Tue) 13時半頃
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辛かっただろう。 痛かっただろう。 他者の為に自分を犠牲にする君の生き方が、 俺はずっといとおしかった。 俺と君は、よく似ている。
[翼を広げ、腕を広げ、抱き寄せるために一歩を進んだ]
(+17) 2013/05/14(Tue) 13時半頃
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[再びノックスの唇が触れると、耳の奥に首筋を吸う音が残る。 天使の祝福のキスとは掛け離れた感触の其れ。
埋め込まれた種子を浄化せんと其処に意識を集中させれば 益々唇の熱さを感じることになる。
赦されない行為に、きゅっとどこがが反応するのは 元々穢れたカラダだったから――
魔界に着いたばかりの頃なら、 種子を浄化することが出来るはずだったひかりは
間接的にジェフェルから与えられた闇の力と、 クラリッサの懇願と、 ノックスに埋め込まれたモノで、 その大部分が消耗されていて、望みを叶うるものではなくなっていた]
(29) 2013/05/14(Tue) 14時頃
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[それなのに。 肉体でなく精神に科せられた呪縛は どれほど強固なのだろう。 絶えず身体を蝕む瘴気に耐え 尚も、魔の誘惑を拒み続けていた]
……アンタに上からそう言われると 余計、アンタの思い通りにさせてやらないわ
それにね。 そそられてくれるのはありがたいけれど……。 キスの下手なやつはお断りよ。
[顎に掛けられた手に逆らわず、顔をノックスへ向けると 挑発するように笑みを見せた**]
(30) 2013/05/14(Tue) 14時頃
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|
― 涙の泉 ―
[水面を覗き込んで、落胆の息を吐く]
…汚い
[端的に不満を零して、黒く濁った泉から顔を上げた。 乾いた音を立てて翼から瘴気の泥が一欠け落ちる]
『来た時よりも美しく』
[聖句を紡いで、別の水場を探し飛び立った]
(31) 2013/05/14(Tue) 14時半頃
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[見知らぬ、見知らぬはずの隻眼。それは心を許してはいけないものに思えるのに。 >>*9「もういい」と言う静かな声は優しく包み込んでくれる気がして。 何故かそれとは違う、天使に与えられた綺麗な響きの声が頭の隅を過ぎった。
甘えてしまっていいのではないか。 もう苦しみに耐えても、その先の救いは……。 思い出したくない絶望を、今は心の奥底にしまい込む]
だめ……それはまだ……だめ
[「もういい」と。だってその言葉は。あの方の。
丁寧に服の皺を伸ばしてくれる手つきは、髪を撫でてくれる手つきは、その姿とは裏腹にとても柔らかく、心地がいい。 けれどその手は違うのだ。 あの手はもっと無骨で大きくて。だがもっと心から安らげるものなのだ]
(+18) 2013/05/14(Tue) 15時頃
|
|
[闇が傷を癒す微睡の中で>>*10声を聞いた。 待っていればあの方に会える。
瞬間、喜ぶ気持ちが湧くが、まだ残った冷静な部分がちりちりと嫌な感覚を残す。 ここにあの方が来るということの意味を何処かでは理解しているのだ。 自分が闇の中で傷を癒していることの意味を。
>>+12嫌だと喚く中で、それでも頭はぼんやりとして。
――傷は癒えていって]
(+19) 2013/05/14(Tue) 15時頃
|
|
[その場に増えた声>>+15が誰のものなのか最初分からなかった。 「俺のもの」「それ」が何を指すのかも。
戒律を守り生きたヨーランダは、姦淫の罪を犯したことも犯そうとしたこともなかった。 だから「俺のものにする」というのがどういうことなのか本当の意味で理解することはできない。 ただ漠然と、そういうものはいけないことだと、汚らわしいことだとえも知れぬ不気味さを感じていただけだった。
次いで語られる言葉も理解し難いおぞましいものに感じられた。だから魔のものがまた増えたのかとそう思った。 思い焦がれたあの方と、色は変われども変わらぬ身体、変わらぬ顔。 その表情が違うものに染まっていたところで見違えるはずはなかったけれど、"それ"がそうだと認めることを心が拒否した]
(+20) 2013/05/14(Tue) 15時頃
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[それなのに、その顔をこちらに向けて言うのだ。 >>+16「ヨーランダ」と。
それで分かってしまう。初めて聞く声なのに。 魂で何度も心通わせたせいなのか。ずっと見てきたからなのか。 声音に含まれる色が黒く染まってしまっても。そんな様になってしまってもなお。
変わらぬ"ケヴィン"なのだと]
ケヴィンさま……
[未だ思考のとろけたままで、その名前を口にする。
顔も身体も変わらぬまま黒に染まり、表情に罪をまとった様は、瘴気に惑わされ垣間見たマリエルの姿に似て。 しかしその姿に嫌悪を向けるでもなく、糾弾を向けるでもなく、恐怖を向けるでもなく。 ただ、静かに涙を流した]
(+21) 2013/05/14(Tue) 15時頃
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[――ヨーランダ。 そうか、私はヨラニエルではないのか。 ずきりと胸が痛んで。未だ天使であろうとする心がその呼び名を受けることを拒む。
まだ痛みがあることが苦しくて、嬉しくて。 せっかくその声を聞けたのに、それが光の中でないことが。呼ぶ名が違うことが悲しかった。
いや、そうではない。ヨーランダと呼ばれることをこそ望んでいたのだ。 光り輝く翼で包まれて、救われた気持ちの中で。こんな、こんな形ではなくて。 ただその瞬間だけあればよかったのに]
いやだ……いや……違う。 ……"違います"。私は――
[苦しみの中から吐き出すように、まだ捨てられない名を名乗る]
私はヨラニエルです。
(+22) 2013/05/14(Tue) 15時頃
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[>>*12離れていく腕から、自ら身体を引き離す。 ぎりと睨む内に隻眼は「クラリッサ」を名乗り。 「欲しい」という言葉が意味するものは彼女の感覚からは遠すぎて何のことか分からない。 その名は心の何処かで引っかかったが、追う間もなく闇へ消える]
[それよりもなお、>>+17聞き慣れない低い声が優しく"招く"のが、心を引き留めた]
(+23) 2013/05/14(Tue) 15時半頃
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[>>+17「いとおしかった」その言葉は、天使が望んではいけない言葉で、けれど一番彼女が欲しかった言葉なのだ。
神の使徒がそのような感情を抱いてはいけない。だけれどずっと認めてしまいたかった。 ケヴィンのことが愛しくてたまらないのだと。
光を宿さなくなってもなおその翼は雄大で、その腕は力強くて、「いとおしい」と言う声は甘く。残酷なまでに。
本当は、今すぐにその腕に飛び込んでしまいたい。 けれどその瞬間に「ヨラニエル」は終わってしまうのではないかと、それが怖くてできない]
(+24) 2013/05/14(Tue) 15時半頃
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い……や…… 嫌です…… 私は、私はあなたなど呼んでいません…… 私が、私が呼んだのは……あなたなんかじゃない。
ケヴィンさまは……高潔で、いつでも優しく強く輝いていて、闇に堕するような、そんな弱い心など持っておられません。 闇に堕ちるぐらいなら、永久の苦しみを選ぶでしょう。 あなたのような闇に染まってそれを恥じないようなものであるはずがない。
誰ですか。あなたは、誰なんですか。
[頑なに拒む言葉。 しかし、足はじりじりと僅か後退るばかりで、大きく距離を取ることができない。
手放すことができない**]
(+25) 2013/05/14(Tue) 15時半頃
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[ケヴィンは静かに微笑み、ヨラニエルの抵抗を聞いている。 返事が出来ないかわりに、相手が満足するまで聞き役に徹していた、いままでのように]
[天使となってからも、名に光(EL)を賜らなかったケヴィンには、名への拘りはよく分からない。 ただ、彼女が何にすがろうとしているのか、それは理解できた]
(+26) 2013/05/14(Tue) 15時半頃
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あたらしいせかいへ踏み出す時……。誰しも最初に恐れを感じる。 それは当たり前の事だし、悪い事ではない。 戦士ではなく、癒し手である君ならば、なおさらに抵抗を感じるのだろう。
だが、今までの事を思い出しなさい。 ジェフェルが行き、俺が続き、そして君が来た。
俺は安全を確認した場所へ、君を導く役だった。違うかな?
(+27) 2013/05/14(Tue) 16時頃
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いつまでしなくていい我慢を続けるのだ。 自ら不幸になりにいくのはやめなさい。
君はよく頑張った。 もう、いいんだよ。
(+28) 2013/05/14(Tue) 16時頃
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― 牢獄 ―
[ヨラニエルと共に潜った扉が再び開く]
[染み出す闇は一人分。
洗髪し結い直した、柔らかな亜麻色。 鎧に換えて、天界で常用していた生成り色の長衣を纏えば、幾分かはこざっぱりとしたか。 魔物との闘いで刻まれた傷もいつしか消え失せていた。
鱗に覆われた右腕も、魔物に似つかわしい暗色の右翼も元には戻らなかったが]
(32) 2013/05/14(Tue) 16時頃
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パティエル
[まだそこに留まっていたならば、探し人は目の前。 離れて在ればひかりの気配を追って、]
(33) 2013/05/14(Tue) 16時頃
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やめて下さい。 その顔で語らないで。ケヴィンさまのような顔をして言わないで。 どうして。どうして光を手離したのですか。
[それがケヴィンであることを否定しているのに、ケヴィンに対して問うようなことを言ってしまう]
安全? ケヴィンさまはいつも、危険をその身に負っていたではないですか。それが私たちの使命でしょう? 苦しみから逃げたら、光は射さないではないですか。 これが、救いなら。戦いは、何の為に。
(+29) 2013/05/14(Tue) 16時半頃
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[目の前で、また、闇に攫われた。 そう感じただろうか。攫い手と見えた竜の魔物へ弓を引くのか。
あるいは心臓を貫いた時にヨラニエルの救い>>0を信じたならば、 心を慰めているのは、罪に近い誤り]
…
[白銀の射手の裡なるひかりを見ようと、眼差しを向けた]
(34) 2013/05/14(Tue) 16時半頃
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……っ!
[抗って、しかし次いで出た言葉に>>+28縛られたように動けなくなる。 それは、こんな風に出ていい言葉ではないのに。 天に召し上げてくれる言葉。光に満ちたその時に言ってもらいたい言葉だったはずなのに]
やめて。その言葉だけは穢さないで。
[もう、どちらでもいいんじゃないのか。 抱きしめてもらえるなら、欲してもらえるなら、どうでも。 拒絶の言葉とは裏腹に、そんな誘惑が首をもたげる。 もうあの光はないのだということが、逃げ出したいぐらい苦しかった]
(+30) 2013/05/14(Tue) 16時半頃
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これ以上、甘言を弄さないで…! 私が欲しいなら、無理矢理にでも奪えばいいでしょう? 闇に堕した恥知らずなら、それぐらいできるでしょう?
[半ば悲鳴のような声で叫びながら。 そうすればもう――
苦しさを手放せるのに。 内にあるのは、憔悴したこころ]
(+31) 2013/05/14(Tue) 16時半頃
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[ケヴィンではない、と言われれば、目を細めた。 自分がケヴィンなのかどうか?自分自身に聞いてみたが、答えは曖昧だった]
そうだな。 俺はケヴィンであるし、そうではないとも言える。
[そこは素直に認め、 けれど]
……だから?
[顎を上げて笑んだ。 ごく些細な事だった。そんなことも分からないヨーランダが、哀れだった]
君は迎えに来てくれるケヴィンが欲しかったはずだ。俺は迎えに来た。 君は抱き締めてくれるケヴィンが欲しかったはずだ。俺はそうしてやれる。
君が何を恐れているかは分かる。 今までの君自身を否定されるようで怖いのだろう?
(+32) 2013/05/14(Tue) 16時半頃
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[ヨーランダの揺れを見て、笑みを深くした。 大丈夫だよと、いつもそう伝えるときの顔で]
違う。 過去は失われない。無駄になどならない。
すべてはいま、このときのために。 つらさもくるしみもたたかいも、やがてくる幸福のためにあったのだ。
[ヨーランダが下がった分を、進んで]
さあ。 俺と共に来い。 俺のヨーランダ。
(+33) 2013/05/14(Tue) 16時半頃
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[無理矢理に奪えば、 とい言葉には、少し目を開き、それからまた、 笑った]
そんなところもよく似てるな。 俺と君は。
[そう言って、]
(+34) 2013/05/14(Tue) 16時半頃
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[いやだ。 「迎えにきた」 いやだ。 「抱きしめてやれる」 ちがう。 「幸福のために」 こうじゃない。 「俺のヨーランダ」
「俺の」
――『ケヴィンさまの為のヨーランダ』]
(+35) 2013/05/14(Tue) 17時頃
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ヨーランダは、もうそれ以上下がれない。
2013/05/14(Tue) 17時頃
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[……つかまえた]
[細い手首を取り、次の瞬間には自らの広い胸にヨーランダを抱き寄せていた]
さあ………
……「離せ」と言いなさい。
(+36) 2013/05/14(Tue) 17時頃
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言えば解放する。 俺はなにも言わず、君に背を向けて去り、もう君の前には現れない。
君の心を悩ます「ケヴィンもどき」は、それでいなくなる。
さあ、「離せ」と、
……言ってみろ。
(+37) 2013/05/14(Tue) 17時頃
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ケヴィンは、ヨーランダの返事を待っている。
2013/05/14(Tue) 17時頃
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[簡単な言葉がどうしても出て来ない。 それを言えと要求する言葉は高圧的に響いて。優しいケヴィンさまの言う言葉には思えなくて。
それなのに、触れる体温が心地よい。 凍りついたように口が動かない。 せめて抵抗するようにきつく上目遣いに睨みつける]
(+38) 2013/05/14(Tue) 17時頃
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ゆるして。許してください。
[沈黙を続けて、やっと出たのは求めとは違う、中途半端な言葉]
(+39) 2013/05/14(Tue) 17時頃
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[離せと言わないので離さない。 大きくて分厚い手のひらで、ヨーランダの髪をすき、翼のない背にすべらせる。 今までも抱き寄せたり、翼で包むことはあったけれど、それはあくまで父が娘に、兄が妹にするようなものだった。 でも]
[指先で味わうように、背筋を伝い降りる、その動きは男が女にするもので]
似ている、と言ったのは、
(+40) 2013/05/14(Tue) 17時半頃
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俺も言い訳を望んだからだ、ヨーランダ。
[伝い下ろした指を、今度はなぞり上げ、細いうなじに指を這わせて]
自ら望んで、堕落するのではない、 無理矢理に力づくで、 他に方法がなくて仕方なく、 そうせざるを得なかった、と。 そう言い訳したかったのだ。
[至近距離。濁った碧の瞳で、ヨーランダの上目遣いを覗いて]
いつから我々は、本当に望んでいることほど、 「望んでいない」と言わなければならないと……、 思い込まされてしまったのだろう?
[やがて手のひらは、ヨーランダの片頬を包んだ。 欲情の熱を帯びた手]//
(+41) 2013/05/14(Tue) 17時半頃
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[ヨーランダが何を許せと言ったのか。 それが見透かされている。 自分で選びたくない我侭を、それを許せと言う言葉。 神ではなく、闇に堕したものに許しを乞う。二重に神を裏切る言葉。
しかし、そうまでして乞うたことを、許してはもらえない]
あ……いやっ……
[よく知る手のはずなのに、触れてくる手の感触は知らないそれで。 得体の知れないそれが怖くて、すぐ傍で響く声の低さに震えそうになる。 思わず声を上げて身を竦ませて。 それでも『離せ』とだけは言うことができない]
(+42) 2013/05/14(Tue) 17時半頃
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[見透かされている。逃げ道を塞がれるのが苦しい。 その一方で、ケヴィンと同じであると言われることが、たまらなく嬉しい]
神は……許してはくれません。
[そう告げながら、「神」の名が徐々に自分の中で軽いものになってきているのを感じている。 神は、救ってくれない。
ヨーランダを真に救ってくれたのは、ケヴィンの訪れた、あの瞬間だけだったではないか。 たったそれだけの救いをどうして、手放さなければならないのだろう。
答えが出ない]
(+43) 2013/05/14(Tue) 18時頃
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[>>+41触れた手のひらの熱に驚いて。取り返しのつかない方へと進んでいるのが涙が出るほど怖い]
下さいと……言えば下さるのですか? しあわせ、を。
[それなのに言ってしまう。 壊して欲しかったのに、壊すのでなく崩すようなケヴィンの言葉が、憎くて、悔しくて。 愛おしかった。
彼女が言ってしまえばまた、ケヴィンも言ってしまった自分を許せるのではないか。 そんな気持ちもどこかにあった**]
(+44) 2013/05/14(Tue) 18時頃
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─ 歪んだ天界 ─
[快楽に囚われ、心を犯されても尚闇に堕ちきるには至らず。 熱宿したままの身体は浅い呼吸ですら己を苛む。 闇に抗う苦痛すら快感に変じる身を動かす事等到底出来そうになかったが。]
ま、た……だれ、か…
[深淵から響く声が増えたのに気付き、瞳が悲痛に揺れて。]
くっ…ぅ、ん…っ
[ヨラニエルが闇に飲まれた時地に落としたままだった鉾を支えに立ち上がるも、己の服が肌を滑るだけで声が洩れる。 満たされなかった身の奥も潤んだまま、伝い落ちる雫を拭うことすら儘ならない。 必死に耐える姿は、傍目からは欲情を煽り誘おうとしているように見えるかもしれない。
それでもまだ心は己を信じ、同胞を深淵から救い出す術を探そうと一歩、踏み出して。
そこに開いたは、何処かへと続く回廊>>28。]
(35) 2013/05/14(Tue) 19時頃
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[己が"光"を信ずる心のまま。
その回廊へと、足を進めた。**]
─ →鏡の迷宮 ─
(36) 2013/05/14(Tue) 19時頃
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− 歪んだ天界 −
[腕から滑り落としたミルフィが身じろぎ声を発する気配に、視線を振り向ける。>>24 だが、そこにあるのは、漠然と景色を眺めるごとき色。
虚無はミルフィの光を食らうと同時に、トレイルの中のミルフィの記憶をも噛み砕いてしまったようだった。 トレイルと天との縁をひとつ、断ち切るべく。]
……、
[わずかな間、瞑目して、そのまま歩み去る。]
(37) 2013/05/14(Tue) 19時半頃
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[自分を満たしてくれる"誰か"は何処にいるのだろうと、骨を細かく敷き詰めたかに見えるくすんだ白に覆われた偽わりの天界を彷徨う中、トレイルは不意に前屈みに胸を抑えてよろめいた。]
──…っ!
[何かがグルリと回転するような不快な失調。 支えを求め、枯死した白い木に手をついて息を整える。]
(38) 2013/05/14(Tue) 19時半頃
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[顔を上げれば、金剛石の像が乗る台座が四角く切り取られ、奥へ続く回廊を露呈している。>>28 その先は、暗く覚束ない。
けれど、トレイルは唇を引き結んで矩形の闇をくぐった。]
(39) 2013/05/14(Tue) 19時半頃
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− 重力沼地 −
[偽わりの光輝が切り落とされて、新たに至った場所には、濃厚な瘴気が澱んでいた。
黒い紗を幾重にも重ねたかのような空間は、息をするのでさえ闇を飲むよう。 裸足の踵を包む波紋に、本能的な禍々しさを覚えて身を引く。]
ここに──何が…、
(40) 2013/05/14(Tue) 19時半頃
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そうだな。 神は多くの物を赦さない。
[親指の腹で、ヨーランダの頬を撫でる。 小指の先で、ヨーランダの顎骨の下をくすぐる]
「しあわせ」か? もちろん与えてやれる。 だが、それを「しあわせ」だと感じるかどうかは、君次第だがな。
[ケヴィンの脳裏によぎるのは、先程ノックスから与えられた濃厚な悦楽。>>*19>>*20 様々な種類の痛みは、様々な種類の快楽となり、与えられるままに溺れ、ケヴィンは何度も果てた。 ……今の自分が堪らなく「しあわせ」なのだと、もし天使だったころのケヴィンが聞いたら目を剥き絶句し、吐き気を催すことだろう]
(+45) 2013/05/14(Tue) 19時半頃
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[溢れかけた唾を呑みこみ、ケヴィンは思考を腕の中の女に戻す。 以前と変わらぬおおきな両翼。闇色のそれを前へ伸ばす。しかしまだ、閉じあわせずに]
何も通さぬ「盾」の力は、今、反転して……、 何も出さぬ「檻」の力になった。
俺のものになれば最後、君は俺に縛られ、二度と離れられなくなる。
……だが、
[薄く笑って]
(+46) 2013/05/14(Tue) 19時半頃
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俺は、君のものにはならない。 ……俺はジェフェルのものになりたい。 あの闇の刃で貫かれた時の味が、忘れられないのだ。
[喜悦の震えは、胸の中のヨーランダにも伝わっただろうか]
俺に捕まれば、 君は、「束縛」され、俺を愛すことを強要され、 しかしながら「嫉妬」に焼かれて、永獄の檻で俺を憎むことを強いられるだろう。
だから、 「離せ」と言え。 これが最後のチャンスだ。 俺の翼が閉じる前に、「離せ」と言え。
[闇色の翼の両端が、ヨーランダの背で近づく。 翼で出来た檻が、閉じようとする]
(+47) 2013/05/14(Tue) 19時半頃
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─ 妄執の書庫 ─
[マリエルの顔をこちらに向けさせる前、薄蒼を一瞬書架の上へと向ける。 何を言うでもなく小さな笑みを見せると直ぐに意識を腕の中の天使へと向けた]
嫌われたもんだな。 俺は、君を気に入ってるのに。
[言いながらマリエルの顔を覗き込めば挑発的な笑みが目に入る]
そんなに言うなら……試してみるかい?
[言葉こそ問う形だが、答えを聞く前に顔を、唇をマリエルの顔へと寄せた。 彼女が抵抗せぬならその艶やかな花唇に己の唇を重ね、優しく啄ばむつもり]
(41) 2013/05/14(Tue) 20時頃
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[試しがどうなったかに関わらず、マリエルの肩に顔を埋めると、耳元で小さく囁いた]
ああ─── 朗報だ、マリエル。
我らが副隊長────ケヴィンが、”堕ちた”。
[深淵にて得た昂ぶりを隠せず、声に愉悦が乗る。 身体にも力が入り、マリエルを強く抱きすくめた]
(42) 2013/05/14(Tue) 20時頃
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― 鏡の迷宮 ―
[鏡に開いた回廊の口から、甘い香りが漂い漏れる。 あからさまな甘さではなく、熟れた肉の秘めたる香。
既に自身の姿を偽りの光輝で隠そうとはせず、 異形を晒したまま、闇の向こうより来たるものを待った。
香りが十分に近づき、 だが、向こうからはまだこちらを視認できないだろう位置で 短く声を掛ける。]
ミルフィ。 手を。
[左手を闇の回廊へ差し入れ、 ゆらり動かして握るように誘った。]
(43) 2013/05/14(Tue) 20時頃
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[ケヴィンの言う「しあわせ」がどんなものなのか、純真なヨーランダは知らない。
ただ、触れる手は優しい動きの域を出ないから。「知らない」から怖いだけで、一度受けてしまえば受け入れられるものと、思っている]
ケヴィンさまがしあわせに思うえるものなら、きっと私も――
[そう言いかけて。
黒い翼を見てもなお、まだ何処かで信じていたのだ。 ケヴィンの持つ聖性を。 受け入れがたいものを受け入れるほど穢れてはいないと。 まだそれは"ケヴィン"が許せる程度のものなのだと。
己ですら、一度は神に呪詛を吐いたのだから。その程度のものなのだと]
(+48) 2013/05/14(Tue) 20時頃
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[別に自分だけのものにならなくてもいい。必要としてくれるなら構わない。 そこが幸せであるなら、檻に閉じ込められても私は構わないのだと言おうとしたけれど。
ただ、ケヴィンのことだけを何よりも想えるならば幸せなのだと、言いたいのだけれど。
>>+47刃で貫かれる、そんなことを望むのは、あまりにも壊れている。
言いかけた言葉を途絶えさせて、何も言わないままだったが。瞳にはっきりと嫌悪の色が浮かんだことにケヴィンは気づいただろうか。
今すぐにその腕から抜け出したくなった。汚らわしい堕天使めと罵りたくなった。 だが、それに耐えて。ケヴィンの首に縋りつくように抱きついた。
声が、別の声が聞こえたから]
(+49) 2013/05/14(Tue) 20時半頃
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あなたは、馬鹿ですか!
[叫んだ声は、凛々しい天使としての声でもなく、庇護を求める弱い娘の声でもなく。 ケヴィンを想う声だった。
そんな感情で声を出したのは初めてだった。自分でもこんな風にも激しい声が出るのだと驚いていた]
(+50) 2013/05/14(Tue) 20時半頃
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離せと、離れろと、言う前に言うことがあるでしょう? 助けてと、どうして助けてと言わないのですか。
私は、あなたのものです。あなたの為のものです。 あなたの為に力を、使うものです。
助けます。あなたを。私が。
[抱きついたのは、「しあわせ」を受け入れる為ではなく。残された力の全てを注ぐ為だった。 その意図はどう伝わっただろうか。
――失われたはずの光輪が光った]
(+51) 2013/05/14(Tue) 20時半頃
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[ヨーランダが揺れ動くのが見える。 天使、人、魔に魅入られたもの。しめす針が揺れて、惑い、 ……拒絶の香り]
[ここまでか。 ケヴィンは翼に力を込めた。堕天使は、元から返答を待つ気はなかった。 この女は自分のものにすると、とっくに決めていたから。 だが、裏腹に抱きついてくる動きに翼を止める]
[女の考える事は、良く分からない。 やはりケヴィンの物になりたかったのか、と警戒を解きかけた時]
──?!
[おとなしく、自分を主張することのない娘の、魂からの叫び声。 そして、絞り出される輝き]
(+52) 2013/05/14(Tue) 21時頃
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……ぐッ、がぁ……っ!! おぉぉぉぉああああああぁぁぁぁ!!!
[ごく最近まで、親しみ調和し、自らも発していた神聖な光。 しかし堕ちきった今、接触状態で放たれたそれは、猛毒よりも激しく、ケヴィンの体を焼いた]
[深淵に引きこまれてから、これほどまでの苦痛は二度目。。 ……最初は天使として、堕天使ジェフェルから与えられた苦痛>>3:+13。 そして今、堕天使として、天使ヨラニエルから与えられた苦痛]
[だが……、悪魔によって植え付けられた汚れた種は、 忠実にその「苦痛」を、同じだけの「快楽」へと変換した]
(+53) 2013/05/14(Tue) 21時頃
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[ばさばさ。 適当なところを飛び回る。 新しい左翼に感じる闇の感覚が、心地良い。 右翼も、闇に必死に抵抗しようと聖なる力を生み出すが……曲がっていることや、オスカーが光を捨てた事もあり、上手く動かせない。]
……どっかで羽根を休めた方が良いかな。
[痛みは、無いけれども。こんな不格好な状態で飛び続ければ事故が起こらないとも限らない。 そう思ってオスカーは目についた所で羽根を休める為降り立つ事にした。。]
(44) 2013/05/14(Tue) 21時頃
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あっ……あ、がっ……、 素晴らしい……、素晴らしいぞ、ヨーランダ! はははは……はははははははは!!!
[ふれあう肌が変色し、立っていられずに、抱きしめるヨーランダごと倒れ崩れる。 その衝撃で体が離れなければ、堕天使は笑いながら燃え尽きていただろう]
[仰向けに倒れ、どこまでも暗い深淵を見上げながら、 ケヴィンは荒い息を繰り返した]
[闇が集まり眷属を癒そうとするが、この深淵においても神聖な力でつけられた傷の治癒は遅々として進まない。 闇でつくった衣服はボロボロになって、さらけ出された広い胸が呼吸の度に上下する。闇色の羽が周りに散らばっている。 片眼だけになった顔で、ケヴィンはヨーランダを見上げた]
……どうする。 トドメを刺すならば今だぞ。
[声が震えるのは恐怖ではなく、今味わった快楽の余韻]
(+54) 2013/05/14(Tue) 21時頃
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― 重力沼地 ― [着陸しようとした瞬間、思いっきり引き寄せられる力。 がくんと高度が落ち、再び墜落しそうになるもぐっと堪えて着地する。
――着地した瞬間。
右翼に闇が一気に絡みつく。]
いたっ!!
[一気に引っ張られる痛みに思わず叫ぶも、絡みつく闇を見て、それを左手に一気に吸収した。]
……もぅ。こっちの羽根は遅かれ早かれ染まるんだから、余計な事しなくていいの。 痛くしないでよ。
[ちょっと不満そうに言う。 それにしても、羽根を休めるつもりで来た場所でダメージを食らわれるとは思いもよらなかったが。]
(45) 2013/05/14(Tue) 21時頃
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[ここは天使の羽根を絡み取り地面に突き落とす所だったらしい。 どっちにしろオスカーは暫く飛ぶつもりは無かったが。
ふと、もう一人天使がいることに気がついた。>>40]
……ご機嫌よう。トレイル。
[同じ使徒の名前を呼んだ。 堕ちかけて藻掻く彼から見たら、オスカーはどう映るだろうか。]
(46) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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[ノックスは激昂するのだろうと思っていた。 闇に呑まれた嘗ての天使や魔と呼ばれる存在は、 多くの場合傲慢でプライドが高いものだ。 だから否定するようなことを口にして、 怒らせた隙に逃げられるかもしれない。 そう思っていたのに。
試してみる?との問いに答える間もなく、 予期せぬ出来事に抵抗もしえず敢え無く唇を奪われる]
(47) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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[優しく甘く、しっとりとした 恋人にでもするようなキスを――]
(48) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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[反射的に目を瞑ったのは、 禁忌を恐れたか、それともその甘さ故か。
唇が離れると、すぐに目を見開き 取り乱したようにいい募ると、 怒りで白い頬が薔薇色に染まった]
ばっ……かじゃない……! アタシがいったのはそういう意味じゃなくて、 さっき首筋にされたのが下手だったっていったのよ!
本当はそれすらも嘘で。 今すぐここから逃げ出さないと、 全てを投げ出してしまうのではと 怖くなるくらいの口づけだった]
(49) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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[トレイルが何か反応を返す前に、オスカーはその様子を見て、心配そうな表情をする。]
大丈夫? もしかして、苦しんでるの?
[苦しんでいるならば、救ってあげなきゃ。 オスカーは、灰色の弓を取り出し、飾られた熊をトレイルの方に向ける。]
苦しいなら、僕が解放してあげるよ。 この矢に貫かれると、どんな柵も立ち所に消え失せてしまうんだ。
苦しみも、哀しみも……僕らを縛る使命という鎖も。
で、残るのは楽しいって感情だけ。 素敵でしょ?
[トレイルを見つめるのは、あくまでも円らな瞳。 引き金はまだ引かれない。]
(50) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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[わなわなと震わせる肩に、 ノックスのさらりとした髪が掛かる。 耳元で囁かれる言葉。
またひとつ絶望の数が増えた――]
嘘……でしょ。
(51) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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─ 歪んだ天界 ─
[向けられた視線>>37は、既に己を映しはしなかった。 それに感じるは、哀しみと、後悔。
己の力不足のみを、ただ、責めて。
立ち去るその方を引き留めようなど、思うことすら出来なかった。 それから立ち上がった先、誘う声に導かれるまま開いた回廊へと足を踏み入れて。]
(52) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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[嘲笑うような声音。 魔に属するものは嘘つきだから、 これもきっと嘘に決まっている。 なのに本当のことを言っているように思えてしまう。 これこそが魔のもつ言葉の強さの恐ろしさ。
抱きしめるノックスの身体に 衝撃で抜け殻になった身体をことんと預けた]
(53) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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─ 闇の回廊 ─
[踏み入った其処は、ただ昏く。 導が無ければどちらへ向かえば良いかも解らぬ程。 こちらへと呼ぶ声だけが頼りだが、この先に居るその方を信じるが故に不安は微塵も無い。
自分が淫らな香を放っていることなど、気付きもせぬまま歩を進めて。]
ジェ、フェル…さ、… ・・・んぅ、
[名を呼ばれれば、安堵を声に宿し。 差し出された左手を躊躇いなく握れば、敏感になった感覚が小さく声を洩らした。]
(54) 2013/05/14(Tue) 21時半頃
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[闇の澱む重力沼地に踏み込んだトレイルは、握りしめていた指を緩めると、沼地の奥へと向かう。 その足が次第に深みへと嵌る。 ラピスラズリの双眸は確かにこの場を嫌悪している。 けれど、行き着けば抜けられると確信するかのように、重くなる足を動かした。
その進路の前に、ひとりの異形が着地する。 ライムグリーンとダークグリーンに染め分けられた翼。 顔だけ見ればあどけなさすら感じさせるが、どこか怠惰で剣呑な雰囲気を纏っていた。]
(55) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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[灰色の矢をつがえながら、トレイルを案じる言葉を発する異形の半魔。 それは間違いなく衷心から来る行為なのだろうと感じた。
だが、トレイルは闇の糸引く朱斑の翼を盾のようにかざしながら、拒絶の意志を伝える。]
私の名を、 気安く呼ばないでください。
(56) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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[>>3ヨラニエルを抱くクラリシエルの姿は、自分の見知ったものとは異なっていた。 右翼は、神に賜りし白ではなく、深い夜の色]
――いいえ、
[救いこそが慈悲、その言葉はどうしてか紡げなかった。 静かな眼差しを、受け止めるのみ。
彼の腕の中、永遠の眠りにつくヨラニエルへと視線を落とす。 彼女は救われたのだ。苦しみから解き放たれたのだ。 そう思うのに、手を伸ばすことはできないまま。
闇がふたりを呑み込んでゆくのを、遠い出来事のように見つめていた]
(57) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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― 鏡の迷宮 ―
[握りしめた手は滑らかで温かい。 自分のそれよりは細い手を、強い力で引き寄せた。
鏡の外へ引き出したミルフィを両腕の間に捕え、 背後で音立てて、鏡の回廊を閉じる。]
良く来た。ミルフィ。
[囁き掛け、猛禽の爪に変じた右手の指先で うなじを軽く引っ掻いた。 官能の残り火を掻きたてるように。]
(58) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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[ふたたび、洞窟を静寂が満たす。 脳裏に響くのは、ヨラニエルの言葉>>3:129]
『何故人の子から使徒を作り給う。』
[自分は、その答えを知っているはずなのに、何故忘れていたのだろう。
純粋の使徒が知識としてしか持たぬ、心の闇。 神敵であった者のみが知る、魔の闇。 それらを知り、見据え、打ち克つためにこそ、彼らが必要だったのに。
自分は、 彼女がかつて人の子であった証をさえ、救いの名のもとに取り除こうとして]
(59) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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……ちがう、 救いこそが、慈悲。
[ヨラニエルは、闇に侵され、苦しんでいたではないか。 神への呪詛を吐くほどに]
ちがう、
[そうさせたのは自分]
ちがう、ちがう……!
[使徒にあるまじき、己の過ちを認めまいとする言葉が、岩壁に反響した]
(60) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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…………。
[声を発するのを止めれば、無音の瘴気のみが己を包む]
……さむい、
[不意に襲ってくるその感覚。 身に纏う光輝は、あたたかさを喪いつつあった。 生まれた時からずっと、自身と共にあった筈の神の力]
誰……
[魂に遠く聞こえる声に、顔を上げた]
(61) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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[トレイルが翼をかざせば、オスカーは首を傾げる。]
……どうしたの? 警戒してるの?
[が、すぐに口元を緩ませ、トレイルに純真な微笑みを向ける。]
大丈夫だよ。痛くしないし……。痛めつける趣味はないもん。 それに、今の君――見ているだけで痛ましいよ? このまま、ずーっと辛いままでいるつもり?
そんなの――絶対駄目だよ。
[このオスカーに、懐柔の意思は全く無いが、その言葉の端から、魔物が誘惑しているかの様な不気味さが零れていく。]
(62) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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─ 妄執の書庫 ─
[ノックスが齎した行動はマリエルにとって予想外だったらしい。 口付けは、わざと啄ばむのみで留めた。 至近距離で瞳を瞑るマリエルの姿>>49を見る。 愛おしいと言う想いはその口付けにも現れていた]
ふふ、じゃあ今のはどうだった? 何なら首筋へのキスもやり直してあげても良いよ。
[言い募る様子に逆に問いかける。 その回答は得られたかどうか。 直ぐにケヴィンが堕ちたことを伝えたため、それどころでは無かったかもしれない]
(63) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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嘘じゃないよ。 ケヴィンは、光を手放し、闇を受け入れた。
俺の目の前でね。
[更に囁きかけて、預けられた身体>>53を支える]
あの巌の意思を持つ天使が、闇に屈したんだ。 神の力なんてここでは無に等しい。
マリエル、俺と一緒においで。 君の居場所は神の下じゃない。
俺の下に、来て。君が欲しい。
[神から奪いたいと、願う]
(64) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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ジェフェル隊長も、もうこっちに居るよ───
[薄蒼だけを書架に向けて、マリエルにそっと囁いた]
(65) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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……ヨラニエル?
[どこからか届く彼女の声は、誰かに呼びかけていた。 それはとても安らかに響いて、
彼女はやはり、救われたのだ。 穏やかな場所へと還ったのだと、信じたくなるけれど]
…………。
[「誰か」を呼ぶ声はやけに、甘く。 どうしてか、心をざらりと撫でた]
(66) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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[まだケヴィンの魂は残っているのだと。 変わってしまった自分をもう止めることもできずに苦しんでいるのだと。 それならばそれを終わらせるのが最後に残された使命なのだと信じて力を振り絞る。 それは痛みを伴った。
覚えている。忘れられるわけがない。 人としての命を使い切ったあの時と同じ感覚だ。自分を保つ為に必要な力まで使っている。 これで、最後となるだろう力。
>>+53堕天使ケヴィンが苦悶の声を上げる。 その苦悶をこそ悦んでいるのだなどとは思いもしない。 ただ、その声はありありと"それ"がもう堕しているのだと示す証拠。その声を聞くだけで心が痛む。 その光で苦しむ存在と肌を合わせていると思うだけで怖気がする。 ただその中にケヴィンの魂が残ると信じるが故、決して離すまいと縋りついた]
(+55) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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|
[何故>>+54堕天使が笑うのか。全く理解できなかった。 「しあわせ」という言葉の響きからあまりに離れた歪な笑い声であったから、咄嗟に彼にとって"これ"が"それ"であるとは繋がらない。
諸共に倒れながら、ヨラニエルが感じていたのは、失敗した、ということ。 倒れると共に、光輪が今度こそ消え失せる。もう、何も残っていないのだ。 それを嘲笑われたのではないかと、的外れに思う。 最後の使命と思ったそれも果たせないのか。
見るも無残に傷つき、しかしまだ、その身を残し、声を発する]
(+56) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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[「トドメを刺せ」というのは"ケヴィン"の意思なのだろうか。 片目で見上げる爛れた顔はおぞましく、変色した肌は触れれば穢れるとばかりに禍々しい。
無駄だろうとは知りながら、それでもふらりと這うように倒れたケヴィンに圧し掛かる]
ケヴィン……さま。助けさせてください……っ……
[助けて下さいと、神には祈らなかった。 代わりに「愛している」と告げた魂に、祈った。
堕天使の胸に当てた手がほんのりと、白んで。それで終いだった。 その力はトドメと言うにはほど遠い。
銀色だった髪が闇色に染まる。もう、闇の侵食を抑える力がなかった]
(+57) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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もう……いいですかケヴィンさま。 もう、楽になっても……
[絶望というにはあまりにうっとりと、「しあわせ」そうに笑って。 そのまま堕天使の胸に倒れこんだ]
(+58) 2013/05/14(Tue) 22時頃
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『ケヴィンさまの元へ、還るんです』
『あの方に会いたい』
[ヨラニエルはそう言っていた>>3:91>>3:114。 御使いの愛は、神の愛をあまねく届けること。
同胞への信頼と敬愛こそあれ、誰か「ひとり」を強く求めるなど、考えたこともなかった。 それもまた、己が身の内に抱いたことのない、人の子の愛。
どこか、遠い場所で。 彼女が彼を呼ぶ声と、 彼が彼女を呼ぶ声が、響き合っている。
そこに「しあわせ」があるというのか]
(67) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
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─ 鏡の迷宮 ─
、っあ… !?
[握ったその手から引かれるは、思いも寄らぬ程強い力>>58。 快楽によって殆ど力の抜けている体は容易く引き寄せられ。 その刹那取り落とした鉾を拾うことも叶わぬまま、その腕に捕われる。 己の後ろから聞こえる音にも、来た道が閉じられたことにも意識は向かず。 ただ、抱きすくめられていることに戸惑いだけ感じて。]
ジェ、… ふぁ、あっ
[何を、何故、と。 問おうとして開いた唇は、項を掻くそれによって喘ぎを紡ぐ。 未だ触れられぬ芯に篭ったままの熱が、肌を火照らせて。]
(68) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
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[悪魔の甘言を弄する純真な微笑み。 身体を這い上ろうとするザラつく闇に引き倒されないよう、苦心してバランスをとりながら、トレイルは丁寧に応えた。]
闇の子よ、 残念ながら、忘却と空虚ならば、すでに持っています。
それを取り戻すことの方が私には大事なこと。 私のためを思うなら、その矢は他へ向けてください。
(69) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
あなたが苦しみを解放できるのなら、何故、ここの"声"たちはこんなに苦しげなのです?
ここへ来てから、怨執の声が耳につきます。 あなたにも聞こえていますか?
[それはケヴィンの、ヨラニエルの──深淵に堕ちた者の声だ。 ほとんど意味をなさない呻きであるが、トレイルに耳には苦しげに聞こえる。]
(70) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
[わからない。 自分は何を為したのか。
わからない。 それは使命なのか、罪なのか。
莫とみつめていた暗闇に、ひとつの影が現れた>>32。 かつての、魔竜。かつての――]
クラリシエル。
[困惑の表情のまま彼をみつめ、魂の声を聞く]
(71) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
[腕の中でミルフィの体は既に熱く火照り、 肉の歓びが体の芯を溶かしているかのよう。]
どうした?なにがあった? いつものおまえらしくない。
私に話してみるといい。
[詰問ではなく落ち着いた声音で問いかけた。 その間に、普段は足に巻き付いている尾が解け、 ミルフィの着衣の裾から侵入して、 蛇めいた動きで肌を這い上がろうとする。]
(72) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
[自分は闇に呑まれてなどいない。 この魔界で、果てしない闇だけに囲まれていても、光を喪ってはいない。
遠く響く声。 聞こえるのは、夢見るような、抗うような、嘆くような、 嘲笑うような声たち。
これもまた、闇のまやかしなのか]
……クラリシエル。 ヨラニエルは、
[迷いの果てに口にする、愚かなる問い*]
どこに……いるのですか。
(73) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
[胸に当てられた手。 爛れた体に期待のさざ波が走るが、与えられた苦痛はわずかに痺れる程度の軽い物で、 逆に物足りなさが突き上げる]
……っふ……。
[胸にもたれかかる柔らかい体。 前衛である盾の天使ケヴィンならば、素手で魔物を滅する方法はいくらでも知っていたが……、それは癒し手には必要ない技量。 どうやらこれ以上の苦痛は、味わえそうにない]
「楽」に……か。
[かすれる声で繰り返す。 期待した分の残念さと、ヨーランダの詰めの甘さに可笑しさを感じながら、その背に今にも崩れそうな手を当てる]
……よ、ーらんだ。
[呼びかけて]
俺を殺、す事が……出来ないの……ならば、
(+59) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
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……「助け」てくれ。
(+60) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
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んー……分かんない。
[忘却と空虚を"取り戻す"事。 それを捨てた事によって、今幸せを感じているオスカーにとっては、その感情は理解出来ない物だった。]
取り戻さなくても良いのに。だって楽しいよ?本当だよ? まあ、怖い気持ちは分かるけどさ……。
[続く言葉に、オスカーの目に憂いの色が広がる。]
それは……。きっと僕が、まだアビスに行けないから。 自分で行きたくても、この右羽根が邪魔しちゃうんだ。だから、今の僕はまだ実力不足なんだと思う。 ……でも大丈夫だよ。この右羽根も闇に堕ちるのは時間の問題だし。 そうすれば……アビスに行って、ケヴィン達を幸せにすることが出来るから。
[そこまで言って、はっと顔を上げる。]
……あ、でも待って。 苦しそうって思ってるのは、君だけだったりするんじゃない?本人達にとっては楽しいと感じているんじゃないのかな。 [ジェフェルに言われたこと>>3:134 >>3:157を思い出しながら。]
(74) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
俺を……癒してくれ。 い、つものよう……に。
[苦しげな息をついて、かるく身じろぎする]
[かつて、守るべき物を守る為ならば、いくらでも自分を犠牲にした盾の天使。 並みの天使ならば倒れる程の傷を負っても、元からの体力と卓越した防御技術で毎回帰還した。 そして、そんな自分を迎えるのはいつも……]
君ならば……出来る。 やって……みろ。
(+61) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
[最初の問いは。 ケヴィンが堕ちたという衝撃に掻き消され 最早答える気力はなかった]
あなたの……前……で。 ジェフェルも……。
[告げられた真実を繰り返す。
ずっと、深淵から途切れ途切れに声が聞こえていた。 嘆き、悲しみ、そして懇願するような声も。
あなたのものです――
そう聞こえた声が誰のものなのか判らないが ノックスを否定したくても、 耳に残る其の声が、 ノックスの囁きを肯定しているように思えて]
(75) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
ノックス……。 愛って……なんなのかしら……。
こんなにも心が乱れて。 その度に、乱れる心を否定して。 其れが苦しくてたまらないのに。
それでも神はまだ苦しめとおっしゃるの……? これが神の愛なの……?
[苦しさを訴えるように声を絞りだし。 碧は今にも泣き出しそうに潤んでいた]
(76) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
お願い。 ノックス……。
アタシを……解放して……。
[神からの解放を望むのか。 それとも自身を揺らす魔からの解放を望むのか。
自分でもわからなくなっていた]
(77) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
[容易くジェフェルの腕に収まった体は、熱に浮かされ。 背の羽は微かな震えを以って快感を訴える。 どうした>>72と落ち着いた声で問われれば、翻弄されながらもきつく目を閉じることで耐えて。]
あ、ぁ、…っ、
ト、レイ、ル…っさ、ま…が…ぁ、っんっ
[己が信ずるこの方は、トレイルが何より崇める方でもある。 闇に囚われたあの方に光をと、そう願おうと必死に言葉を紡ぐ。 が、目を伏せたことでより鋭敏になった肌を這う感触にそれは遮られて。]
(78) 2013/05/14(Tue) 22時半頃
|
|
[かそけく震える羽を撫で、 目を閉じた頭を抱き寄せる。]
トレイル―――、ああ。
[途切れる声を拾って、薄い、笑みを浮かべる。 わかっている、というように魂の手を伸ばし―――]
(79) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
― 牢獄 ―
[パティエルは惑いの中にあるように見えた]
──ひかり
(80) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
[肉体ならぬもので触れ合う間にも、 尾はごく細かな鱗を擦りつけてミルフィの足を這い上がり、 ふたつの足の間、その突き当たりで 細い先端を悪戯に震わせた。]
(81) 2013/05/14(Tue) 23時頃
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|
[闇の中の声は、この身の耳にも遠い。 影を通してすべて知ってはいるけれど]
望む…ケヴィンのもとに
[短く枝葉を落とした真実で、問い>>73に返した]
(82) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
あのケヴィンが深淵に──
[仲間の消息を聞いて、その名を繰り返す。]
かの盾は今、誰を護っているのでしょう…
(83) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
[からっぽになったのが分かる。 かつて全てがからっぽになった時には命が費えた。
その魂を召し上げられて、からっぽになったのだから今度こそ消えるのかと思ったのに。 何故か闇があたたかく心地がいい。
倒れ臥した胸の、爛れた肌に感じた嫌悪も忘れて。このままずっとこうしていればいいとさえ感じてしまう。
>>+59触れた手の感触と、名を呼ぶ声を聞いて、緩慢に顔をあげた]
(+62) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
[そこに、「本人達にとっては楽しいと感じているんじゃないのか」と、視点を変えた発見を告げる幼い半魔の声が聞こえ、トレイルは目を細めた。]
ええ、私も同じなのです。 あなたからは苦しそうに見えるかもしれないけれど、私は──喜びの中にいるのです。
[翼を翳した陰、心臓のあるあたりに掌を重ねて、うっとりと微笑む。 胸の奥、確かに感じる脈動。]
(84) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
[力を得たように闇の触手を振り払い、まだ深淵を知らないという半魔の前へと距離を詰める。] ここで為すべき最善策は── その右の翼を切り落としてしまうことです。
そうすればあなたは深淵で幸せになれるでしょう?
[ライムグリーンを狙い、右の手甲から刃を打ち出した。]
(85) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
だめですよ……ケヴィンさま…… もう、できません。 わかるでしょう……?
[最後に白い光を発した手をひらりと振ってみせる]
でも、ケヴィンさまができるというなら…… やって……みましょう……
[かつて何度もやったことを、思い出して。 まずはその片目だけになった顔をと思い、その爛れた肌を愛しげに触れる]
(+63) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
─ 妄執の書庫 ─
神の愛は一方的なもの。 束縛し、苦しみを与える無慈悲なもの。 ──拒めば良い、君を苦しめるものなんて、不要だ。
マリエル───”ローズマリー”。 君はもう、苦しまなくて良いんだ。
俺が苦しみから解放してあげる。
”深淵”も、君を待っているよ。
[薄蒼を一度横にある椅子へと向けて]
《愛している、還っておいで》
[もう一つの声に響き合わせるように、声を紡いだ]
(86) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
[瘴気の種を植えたところにもう一度口付けを落とす。 労わるような口付けでマリエルの苦しみを取り除かんと。 じわりと侵蝕の速度を速めて強固な壁を取り除かんと。 手でマリエルの輪郭や喉元を擽るように触れて、少しずつ愛を注いでいった]
(87) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
[抱き寄せられる御手、撫でられる羽。 それは様子のおかしい己を案じられている、と感じられた。 なのに身体は、それら全てに昂り煽られるばかりで。
己の声>>79に、薄く笑う気配にも気を払う余裕など無く。
ただ。]
ジェフェル、さま…?
(88) 2013/05/14(Tue) 23時頃
|
|
[既にトレイルに貪られ、守る壁も無い。 元よりこの方に委ねきっていた心など、容易く蹂躙されて。
ぱきり、何かが割れる音が聞こえたような錯覚の中。]
ぁ、あぁ あ… ──…っ !
[トレイルとの行為において、触れられることの無かった其処。 熱帯び潤んだまま、湛えた蜜は微かな刺激>>81にも耐えられる訳無く溢れた。]
(89) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
[苦痛は快に。快は快のままに。 爛れた肌に柔らかい手が触れると、あまい痛みと優しい暖かさがはしる]
このままでは……君を抱きしめるのに、 少々、不具合があるからな。
[残った目を閉じて、されるままに無防備を晒す]
ん……。
(+64) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
[傷が治ることを願って。 からっぽになったはずの身体が、何かの力を操るのを感じた。
しかし、決定的に違う。その手が繰ったのは闇だった。
ゆっくりと闇が傷を癒し続けていた以上に急速に闇が集い、みるみる元の顔を形作っていく]
あれ。できた。 できましたよ……ケヴィンさま。
[もう本当に戻れないのか。光も闇も引っくり返ってしまっただけなのか。 その事実に全てを嘲笑われたようで]
はは……あははっ……
[空虚な笑い声をあげる。 その自覚なく、魂の奥底の嘆きだけがその頬に涙を伝わせた]
(+65) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
そうなんだ?
[トレイルの言葉に、番えた弓を下ろす。 僕も未熟だなぁ。……でもトレイルが幸せを感じているならばそれでも良いけど。]
じゃ、僕と同じなんだね。
[そう呟いて、照れくさそうに微笑む。 そして刃が出されるのを見ると。]
……別にいいけど、痛くしたら怒るよ?
[そう応える。]
(90) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
ケヴィンの、もとに。
[>>82わかっていた。 ケヴィンはヨラニエルと同じ場所にいて、それは彼もまた、御使いとしての命を落としたのだということ]
それが、彼女の望みだったのですね。 光でもなく、闇でもなく、 あの方と共にあることが。
[わかっていた]
私は――ヨラニエルを救えなかった。 始めから、私の手など届いていなかった。
[たとえ、彼女が今、よろこびの中にあるのだとしても。 それは自分が与えようとした神の救いではないのだ]
私は、ただ彼女をころしただけ。
(91) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
[出来た、というヨーランダの声に、ゆっくりと両眼を見開く。 再生された瞳は……昏い赤。赤碧のふたつの色がヨーランダを見上げる]
ああ。 君なら出来ると、俺は信じていた。
[目を細め、微笑む。 今までどおりなのに、どこか、邪悪さを増した笑み]
(+66) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
あれ……? どうして、ないてるん……でしょうね……私。 これでやっと、ケヴィンさまといっしょになれるのに。
[不思議そうに拭って。それで涙は終わり]
全部、治したら抱きしめてくれますか……?
[嬉しそうに微笑んだ]
(+67) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
[それは罪であるはずなのに、 未だ白銀の光纏う使徒の表情は静かなもの]
私は、ただ、
救いたかった……のに。
[何がよいことなのか、何がわるいことなのか*]
(92) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
ああ。そうだとも。
[声なき問いに肉声を返す。]
ミルフィ。 私が、トレイルを導いたのだ。
[今、して見せたように。]
おまえも、同じ所に連れていってやろう。 人の子より生まれたおまえに相応しいやりかたで。
(93) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
[弾け、長く伸びた声を抱きしめ、 溢れた蜜を尾に纏わせる。
尾の先は秘められた茂みの間にのたくり、 決して開かれてはならない蜜の源流へ通じる場所を、 こじ開け、奥へ侵入しようと、容赦の無い力でうねり突き上げた。]
(94) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
[照れくさそうに微笑む半魔へと優美に頷く。]
ええ…、 あなたとお話できてよかったです。
[矢をおろした半魔に、右の翼を差し伸べるよう伝えて、光の刃を慎重に構える。] 大丈夫、 あなたのこの淡い翼が天に属するものであれば、痛みは感じません。 私の武器は、そういう特性をもっているのです。
(95) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
いい笑顔だ。
[越えて、しまった娘の表情をそう表現する。 全部治したら、との言葉には短く、当然のことのように]
無論だ。 言ったろう。俺なら君を抱きしめてやれると。 何度でもな。
ヨーランダ。 ……君は誰のものだ?
[もう、「離せと言え」とは言わない]
(+68) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
[「俺のヨーランダ」と声がする。瞳の色もその表情に含む不穏さも気にならなかった。 嬉しくなって笑う]
はい。私は……ケヴィンさまのヨーランダです。
(+69) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
うん。それなら安心だ。
[トレイルを見つめる紅の瞳。 ほんのちょっと、惜しい気もするけど、 でもこれで……これで、深淵に、アビスに行ける。]
それじゃあ、堕ちる所も一緒だね。 ……もう、自由になれる。使命を放棄しようが、そんなの関係ない。
[微笑んだ唇から零れるのは、怠惰な言葉。 それは、闇に堕ちるという確固たる決意を示していた。]
……いいよ、やって。
(96) 2013/05/14(Tue) 23時半頃
|
|
あ、ぁ、あ 、あ っ
[その肯定>>93を聞いても、それに反応する余裕など無い。 心と身体、双方を抱かれ、翻弄されるままに導かれて。
同じ所に、と告げられたそれに、是も否も返す間すら、なく。]
ひ、ぁ… ───── !!!
[瘴気に与えられた苦痛すら快楽に変わる程、淫陶に堕ちた身体。 蕩けて蜜を滴らせても決して自ずから開く事無い其処を強引に開かれる痛み。
それは痛みと認識されたにも関わらず、絶頂へと導かれた。]
(97) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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[駄目]
[耳を貸しては駄目]
[警告する声]
[これが魔のやり方なのだから]
[――抗いなさい]
[わかっている、だけど]
(98) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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ノックス……
[還るとも、還らないとも唇は開かず。 ただ縋りつくように身体を寄せ]
ん……っ
[首筋に落ちる口づけ。 甘い毒がじわじわと身体の芯まで溶けこんでいく。
目眩がするほどの感覚に倒れこまないよう、 ノックスの背中に腕を回してしがみついた。
[わかっていても一時の激情に身を任せて――]
(99) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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[其れが終わった時に、 まだ清らかでいられるだろうか。
清らかでいられたならば、 過ちを犯した身を悔やんで血の涙を流すのかもしれない。
それは――今はわからないことだった**]
(100) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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救いは、無慈悲
[ぽつと繰り返す]
(101) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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闇を知れば もっと、良きものになれる
[左手を胸に当てた]
真の救い手になるため 罪を得るがいい
(102) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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ああ―――綺麗だ、ミルフィ。
おまえを、また連れていこう。 人の子の間から連れ出したように、 天の手から、おまえを連れ出して。
[絶頂に強張る体を柔らかく抱きしめる。 しかし、内を貫く尾の力は緩めることなく、 細かくざらついた表面を擦りつけて 幾度も突き上げ、うねり、蹂躙させる。]
(103) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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これがおまえに埋める種。
色欲の大いなる罪を、 おまえの魂に刻んでおこう。
[絶頂からの解放を許すことなく、 体も心も壊そうとするかのような激しい凌辱を続けながら、 堕天使は冷ややかな瞳で笑っていた。]
(104) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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[怠惰というのは、ある意味、物事に囚われない自由さなのかもしれない。 あどけない容貌に禍々しい紅の瞳もつ半魔が潔く刃の前に翼を伸べる。
トレイルは鮮やかな一閃で、ライムグリーンの翼の付け根を薙いだ。
そして、返す刃で半魔の細い首を打ち落とさんと手首を翻す。]
(105) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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ぁ、ああ、あ、あ
[声は既に、言葉にならず。 与えられる快楽に、翻弄され続けた。]
(106) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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[背に回る腕。 しがみ付くそれに口端を持ち上げ、右手でマリエルの顎を捉え上を向けると深く、唇を重ねた。 重ねた花唇を割り、更に奥へ。 深く長い口付けの後、ノックスはマリエルの背を床へと下ろす。 唇は胸へと下り、手は敏感な部分を求め相手の反応を愉しみ。 身体ごと、マリエルの上から覆い被さった*]
(107) 2013/05/15(Wed) 00時頃
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